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ゲスト: 439
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Re: フリューゲル異伝スレッド
投稿ツリー
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Recurring Nightmare (ゲスト, 2013/6/3 1:05)
- Re: フリューゲル異伝スレッド (ゲスト, 2013/6/3 1:06)
- Re: フリューゲル異伝スレッド (ゲスト, 2013/6/3 1:07)
- Re: フリューゲル異伝スレッド (ゲスト, 2013/6/3 1:07)
- Re: フリューゲル異伝スレッド (ゲスト, 2013/6/3 1:07)
- Re: フリューゲル異伝スレッド (ゲスト, 2013/6/3 1:08)
- Re: フリューゲル異伝スレッド (ゲスト, 2013/6/3 1:08)
- Re: フリューゲル異伝スレッド (ゲスト, 2013/6/3 1:08)
- Re: フリューゲル異伝スレッド (ゲスト, 2013/6/3 1:09)
- Re: フリューゲル異伝スレッド (ゲスト, 2013/6/3 1:09)
- Re: フリューゲル異伝スレッド (ゲスト, 2013/6/6 0:27)
- Re: フリューゲル異伝スレッド (レゴリス帝国, 2013/6/9 21:35)
- Re: フリューゲル異伝スレッド (ゲスト, 2013/6/11 0:13)
- Re: フリューゲル異伝スレッド (ゲスト, 2013/6/12 19:14)
- Re: フリューゲル異伝スレッド (ゲスト, 2013/7/3 21:38)
- Re: フリューゲル異伝スレッド (ゲスト, 2013/7/10 22:10)
- Re: フリューゲル異伝スレッド (ゲスト, 2013/7/20 1:58)
- Re: フリューゲル異伝スレッド (ゲスト, 2013/7/23 19:14)
- Re: フリューゲル異伝スレッド (ゲスト, 2013/7/25 0:35)
- Re: フリューゲル異伝スレッド (ゲスト, 2013/7/26 23:12)
- Re: フリューゲル異伝スレッド (ゲスト, 2013/7/26 23:50)
- Re: フリューゲル異伝スレッド (ゲスト, 2013/8/14 15:54)
- Re: フリューゲル異伝スレッド (ゲスト, 2013/9/10 21:18)
- Re: フリューゲル異伝スレッド (レゴリス帝国, 2013/9/16 2:41)
- Re: フリューゲル異伝スレッド (ゲスト, 2013/9/24 19:42)
- Re: フリューゲル異伝スレッド (レゴリス帝国, 2013/10/13 18:29)
- Re: フリューゲル異伝スレッド (ゲスト, 2013/10/19 0:32)
- Re: フリューゲル異伝スレッド (ゲスト, 2013/10/30 2:54)
- Re: フリューゲル異伝スレッド (レゴリス帝国, 2013/12/17 23:36)
- Re: フリューゲル異伝スレッド (ゲスト, 2014/7/1 21:21)
- Re: フリューゲル異伝スレッド (ゲスト, 2014/9/6 0:57)
- Re: フリューゲル異伝スレッド (ゲスト, 2014/9/12 21:50)
- Re: フリューゲル異伝スレッド (レゴリス帝国, 2017/7/4 23:35)
Flugel Another Story Regolith Side vol.4
「魔法使いと魔女の恋の行く末/Fate of love of witch and wizard」
クラーシェとレゴリスの首脳会談が終わった夜、帝国総統ヴァルター・ディットリヒと、クラーシェ誓約者同盟皇帝エリーゼ・シェルストリアは二人仲良く恋人つなぎをしながら、ベレッツァ島の浜辺を歩いていた。
「……ヴァルターが言っていた通り、綺麗ですね。バルニッツァの海は……。」
「ああ……。本当に綺麗だ……。」
月明かりに照らされたバルニッツァ海は誰から見ても綺麗だが、同じく月明かりに照らされたエリーゼのほうが綺麗だ。ヴァルターはそう思った。
「でも、君のほうが綺麗だよ。エリーゼ」
「もう…ヴァルターの馬鹿」
それっきり二人は黙ってしまい、彼らの足音と、浜辺に波打つ音のみが聞こえてくるようになった。
「…ヴァルター…。」
「ん?」
「ちょっと歩くのに疲れたようです…。だから彼処に座りたいのですが……いいですか?」
エリーゼが指さした方向には浜辺に打ち上げられている1本の流木があった。枝はもうついていないから十分座れるだろう。
「ああ、構わないよ。」
そう言って流木のある方向に歩を進める。
「…しかし、もうエリーゼと出逢ってから500年近く経つのか…。」
流木に腰掛けたヴァルターが静かに口を開く。
「ええ……。時が経つのは早いものです。」
「この広いフリューゲルという惑星の中で、あの宇宙船での出来事を憶えているのは今や自分たち2人だけ……か。」
「ふたりぼっち、ですね……。」
「ああ……。でも、500年近く経ったのにも関わらず、君と再会出来たのは本当に良かったよ。」
「……。」
「お陰であの時言えなかった気持ちも言えたし、今こうして一緒に居られる。これまで諦めず生きていて良かったと思えたよ。」
「……。」
エリーゼは黙ってヴァルターの言葉を聞いている。
「──エリーゼ。」
「…はい。」
そう言ったヴァルターは一呼吸置いたあと、こう言った。
「結婚しよう。」
そう言ったヴァルターは自分のポケットから、一つの紅い小さなケースを出して、エリーゼの前で開く。
そこには紅く輝くルビーの指輪があった。
それを見たエリーゼは急にポロポロと涙を流し始め、ヴァルターを動揺させた。
「……結婚はダメ…なのかい?」
「…いえ、嬉しくて……涙が止まらないんです。」
「…!それじゃあ──」
「はい…。私、エリーゼ・シェルストリアは、ヴァルター・ディットリヒの妻になります…!」
「…エリーゼ……ありがとう」
そう言ったヴァルターはエリーゼに短いキスをする。
「エリーゼ…愛してる」
「私もです。ヴァルター…」
彼らのキスの時間はやがて長くなり、そして──
二人は互いの愛を確かめ合った。
──気がついたら、真夜中であった筈なのに日が登り始めていた。
真夜中に別荘を抜けて、しかも首脳会談の相手と話していたと言う事がバレたら流石に不味いと感じたのか、ヴァルターがこう口を開いた。
「…流石にそろそろ戻らないと不味いな。」
「ですね……。いっその事、今日の共同記者会見で婚約発表でもしますか?」
エリーゼの提案に一瞬驚いたが、ヴァルターはすぐに同調した。
「良いね。記者共の面喰らった顔を見てみたいし…ね。」
「ええ…。」
そう言って二人はクスッと笑う。そしてエリーゼがこう言った
「これから宜しくお願いしますね。ヴァルター……いえ──私の旦那さま」
Fin