（帝都に砲撃を浴びせる親衛軍戦車）



　573年2月3日の南朝側の将軍宣下取り下げ、公方府解体の宣言を受け、同15日には我らが足利尊子将軍殿下は敷倉市で陸軍・親衛軍を糾合し蜂起。4月22日には帝都を包囲し、6月20日までに先の布告の撤回を条件に和解を迫った。しかし敵将新田秋穂は18日の通信でこれを拒絶。即日尊子将軍殿下は帝都包囲の全軍に進軍の指令を下され、わずか二日後の20日に帝都は奪還され、南朝勢力は嘉川島へ撤退した。

　公方府の調べによると、今回の戦闘がもたらした経済損失はおよそ298360億Vaに相当するとの事。



　また、帝都を奪還したはよいが、帝都には北朝の先帝真備宮陛下、孝寧君太上皇婿陛下、後真備宮親王の三皇族がおられず、南朝に誘拐されてしまった可能性が高い。

　普暦572年6月9日、室満京公方府庁舎に於いて石動第三帝国並びに正統吉備皇国の合併に関する条約の調印が行われ、これに石動第三帝国管領今川範邦氏、正統吉備皇国部省大輔菊池武美氏の連署により、同条約が施行された。これにより晴れて石動地域は長押宮七代皇帝のもとに大吉備帝国として再統一されるに至った。



　また公方府は、南朝側重臣を以下の様に登用することを発表した（敬称略）



新田秋穂…陸軍卿兼統合首席参謀



阿蘇直子…宮内卿兼非常事態大臣



楠木雅貫…直参親衛軍総大将



菊池武美…内務卿



宇都宮禎康…副管領



越智家孝…非常事態省国民保安警戒局長



寒河江茂…首都圏治安警察機構次官



【社会】尊子将軍殿下、皇帝陛下の宣旨奉じ、直元管領討伐へ進発か。



　572年6月11日、晴れて入京された長押宮は大吉備帝国成立を期してもいまだ武装解除に応じず敷倉県敷倉市に篭城している足利直元管領を「南北統一を妨げる逆賊の徒」と断じ、公方府にこの討伐を許可する宣旨を下された。これを受け、半ば隠遁状態となっていた足利尊子将軍殿下は御自ら親衛軍・陸軍精鋭を率い、敷倉市を目指し進軍を開始された。将軍殿下自ら、もはや天下の逆賊となった妹君、直元管領を討ち取る構図と相成った。