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ノイエクルス通信  ノイエクルスの民間報道機関
4月 28 (土曜日) 2012
【政治】連邦議会、輸入額割当制度の見直しを否決他 20:05  ノイエクルス自由国 
====【政治】連邦議会、輸入額割当制度の見直しを否決====

(15日 ノヴィルキウス発)連邦議会貿易小委員会(定数15)は連邦商務省から申請された議案243号「ユーフォリア帝国に対する食糧輸入枠を成蘭連邦王国へ割り当てる特別許可申請」及び議案244号「成蘭連邦王国から食糧を輸入する旨の特別許可申請」の2議案について、賛成多数で可決したことを発表した。しかし一方で、同時に審議入りしていた議案245号「輸入額割当制度の全面廃止を視野に入れた見直し及び暫定措置としての非CAME諸国向け貿易枠拡大に関する特別要請」については全委員が難色を示し、全会一致で否決される結果となった。更に委員会は245号の否決通知文の中で「かかる要請は連邦貿易体制の根幹を揺るがす危険な動議」であると指摘、243号、244号で認められた成蘭からの食糧輸入についても「ユーフォリア帝国消滅に基づく経過措置であり、一時的かつ超法規的である」と位置付けた。
一部小売業者の間では成蘭からの食糧輸入による非CAME諸国枠の存続が貿易自由化に向けた既成事実になるという期待もあったものの、依然議会ではCAME拡大による自主経済圏確立を目指す動きが主流派であり、非CAME諸国貿易枠の拡大すら超法規的措置としてしか実施されない現状が改めて浮き彫りとなった形だ。

====【国際】プロシャで経済危機、統治能力の欠如浮き彫りに====

(10日 ケーニヒスベルク発)プロシャ帝国政府による商品輸入を各国に求める声明は帝国財政の破綻と同国政府の統治能力のなさを改めて示す結果となった。プロシャ帝国の工業生産力は南瓜の3分の2近い月34兆Vaに上るものの、国内の購買力はほぼゼロに等しく、輸出も月5兆Va程度にとどまっている。かつてプロシャでは労働者への教育や社会保障、インフラの整備がまったくなされておらず奴隷労働に近い環境での工業生産が行われた。悲惨な国内情勢と引き換えにプロシャでの工業生産はほぼコストがかからず、月3兆Vaの貿易収支は独裁体制の下で皇室財源として不正に蓄積され続けていた。
普欧帝国とダイエルン帝国の中途半端な助言に基づきプロシャでは渋々ながら社会保障制度改革が進められているものの、輸出市場の確保と貿易の拡大、あるいは内需振興といった経済改革が”プロシャの自主性”という美名の下放置された結果、自主的な改革を進めるだけの統治能力が欠如したプロシャ政府では支出だけが膨張し経済危機が勃発する結果となっている。同国では警察国家体制に対する不満も蓄積しており、連邦政府内には数か月以内にプロシャが給料不払いと大規模暴動に突入するのではないかという見方も出始めている。連邦内の世論はこの問題に対し「自主独立を訴えるなら自主解決せよ」、「普欧とダイエルンが支援するべき」、「プロシャ製品は質が悪くとても取り扱えない」など概ね冷淡であり、連邦政府や議会にもプロシャに対する内政顧問団の活動を疑問視する向きはあっても、支援を訴える関係者はいないのが現状である。
プロシャ政府がたびたび他国の力を借りなければならないようでは、かの国の統治能力、特に帝政という時代遅れのシステムに対する疑念が膨れ上がるのもやむを得ないと言わざるを得ないだろう。

====【政治】プロシャ内政顧問団に対する疑念膨らむ====

(14日 ノヴィルキウス発)連邦議会内の社会改革連合派議員、特に社会主義者同盟系議員の間で普欧帝国とダイエルン帝国が派遣しているプロシャ内政顧問団に対する疑念が膨らみ続けている。社会主義者同盟機関紙「ヌエストロ・ソシエダ」の主幹を務めるアサーニャ連邦議員(社会改革連合所属)は先日、「労働者に見放された反動政権の末路」と題する記事を同機関紙に掲載しプロシャ帝国の帝政が時代錯誤かつ大衆から見放されており、同国は早い時期に科学的社会民主主義の導入を行い旧世界残滓の政治体制を追放する必要があると強く論じた。
アサーニャ議員に代表されるように、連邦議会や連邦政府、更に連邦世論にはプロシャ政府に対する同情は見られない。ここしばらく続いているプロシャ経済危機についても同国の統治能力が欠けているという見方が強く、いわば自業自得であるとみなす市民は多い。また連邦議会内には普欧帝国とダイエルン帝国が派遣している顧問団が、活動実績と、プロシャ政府の実情調査に関する報告を国際社会に提出していない事に対する不満が出ており、近く両国政府と顧問団に対する強いアクションを連邦外務省に求める議案が可決される見通しだ。特にプロシャ政府の実情調査については公表されている諸国データに不審な点が多く「ダイエルンらとプロシャの高官がグルになって国際社会を欺いている」という批判が根強い。
少なくとも以前普欧帝国らがプロシャ政府代表団を召喚し詰問した内容について、普欧、ダイエルン両国が派遣している顧問団がプロシャ政府の意見を代弁する形で国際社会に対し回答を示さない限り、この問題に対する連邦議会の態度が軟化する事はないだろう。
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