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ザイナル・エージェンシー  クシミニャール侯国の公営通信社
5月 09 (土曜日) 2015
【国際】軽工業ショックと今後のフリューゲルについて 19:31   
・最新の世界統計において工業生産が商業生産を下回った。

・全世界的に商品が不足しており、特に超大国は何らかのアクションが必要である。

・FENAがリードするか、その他の国が行動するのかは分からないが、大きな動きが生まれる可能性が有る。



 (591年1月4日、ベイオール、国外報)590年3月下旬に始まった、軽工業の生産力低下(軽工業ショック)の影響が深刻だ。先日発表された世界統計では商業力が工業力を上回ってしまい(左図)、全世界的に商品不足が起こっている。591年は更に差が開くとの見方が強い。

 軽工業生産力が以前の二分の一以下となり、軽工業が主だったFENA各国をはじめ、自給自足型の我が国においても大きな打撃となった。このことにより、ロウルーン、アドリア、ブリンスト、ファルロイトの各資源主要市場においては銀、鉄鋼、燃料など各資源の価格が一時暴騰する事態となった。侯国においては潤沢な商品在庫に加え、鉄鋼の在庫を一時解放することで商品不足を乗り切ったが、いずれジリ貧になることは免れないだろう。

 侯国献酌府長官アイシア・サーレブは昨年度末に急遽声明を発表、「各超大国による努力か、あるいは分業がなされなくてはならない」との見方を示した。レゴリス・アルドラド・ストリーダの三大大国に加え、エルツ帝国・アドミラル王国・長州国など人口を急増させる国家が多くみられるが、資源を多く消費し、悪く言えばフリューゲル世界に負担をかけるこれらの超大国にはそれ相応の努力か、人口調整が義務であると説いた。また、軽工業が非効率的になった以上、旧来の体制である工業国(重工業・先端工業)と商業国の分業制を一部取り入れなくてはならなくなったことも今回の声明で示された。

 特にFENAは実質的に稼働している唯一の国際組織と言っていい。今回、FENAが分業により、どれだけ生産力を伸ばすことが出来るかが注目されており、その結果によってはFENAの拡大、もしくは新たな枠組みが生まれる可能性が有る。侯国は伝統的に中立主義をとっており、組織設立によるリードをとる可能性はほぼないと言っても過言ではないが、盟邦ストリーダ王国の動きによっては不動の方針も変わる可能性が有る。

 いずれにせよ、この数年で国際社会は大きく変化する可能性が有る。FENAがリードするのか、それ以外の国家が指導的立場に立つのかは分からないが、どの国にとっても勝負の時期となるだろう。
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3月 07 (土曜日) 2015
【国際】579年8月までのヘッドラインニュース 16:03   
・【国際】続く各国のクシミニャール来訪。

・【政治】クシミニャール侯国で政権交代。首相はエメリアル議員。

・【経済】資源の集積地、アルドラド帝国の手腕発揮。資源危機乗り切る。

・【国際】内憂外患続くCAME。世界各国は今一度冷静さを取り戻そう。



・【国際】続く各国のクシミニャール来訪。

 (579年1月21日、ベイオール、国内報)578年の冬季にヴェールヌイ社会主義共和国から視察団が訪れた。侯国の経済構造を参考にすることを目的とし、ベイオールとトラレスなどの産業施設を見学した(写真は見学時のもの)。571年1月20日~23日にかけてもストリーダ王国のシャルガーナ国王・クリスティーナ王妃両陛下がご来訪なされ、クシミニャールが沸き立ったことは記憶に新しい。クシミニャールにおいても、出国外交を進めていきたいものの、現ザイナル侯爵殿下の体調が芳しくないこともあり、慎重になっている模様。

・【政治】クシミニャール侯国で政権交代。首相はエメリアル議員。

 (577年5月2日、ベイオール、国外報)長く続く侯国党政にも遂に終止符が打たれた。577年4月28日の選挙で、国民党が侯国党の得票数を上回り、政権交代した。昭栄国の宣戦布告を招いてしまったジェネロジーテ・ドクトリンの失敗と、エッカーマン市の隕石衝突による社会不安などが原因。また、国民党が以前より唱えていた衛星の導入が実現し、災害件数が減少したことも国民の評価につながったようだ。新首相は若手議員ムスタファ・エメリアル氏に決定し、暫くは国民党の重鎮ムノーリシュ氏が後見することとなる。

・【経済】資源の集積地、アルドラド帝国の手腕発揮。資源危機乗り切る。

 (578年6月8日、ロウルーン、国外報)小国、コルツ王国の崩壊は思わぬ余波を生み出した。アルドラド帝国はコルツに多額の投資をしており、その殆どを失うこととなったのだ。コルツからの食糧、銀供給が断ち切られたことを受け、アルドラド帝国は576年8月にストリーダ王国に対し、前述の資源輸出打ち切りを示唆しなければいけない事態となった。しかし、アルドラド帝国は新興国アジノーチカ共和国や食糧供給国からの輸送増を交渉し、混乱をおさめた。この度のアルドラドの活躍はフリューゲル世界の混乱防止につながり、更にはアルドラドの地位上昇につながったといえよう。しかし、続いてベトランド帝国の崩壊が最近取沙汰されており、この手の騒乱は残念ながらまだ続きそうだ。

・【国際】内憂外患続くCAME。世界各国は今一度冷静さを取り戻そう。

 (579年7月19日、京城、国内報)ブリュノール崩壊以後、CAMEでのハプニングが相次いでいる。578年の8月にはとうとう石動第三帝国がCAME脱退を表明した。このことにより、CAME所属国はノイエクルス連邦三国と大幹帝国のみとなった。また、同年3月下旬にレゲロ社会主義人民共和国がノ連内ヴォルネスク自治国近隣海域にミサイルを発射、CAMEとレゲロ、更には神聖同盟、永久同盟を巻き込んだ緊張状態が発生している。エルツテリア宣言など共産主義を強く警戒する動きも併せ、極めてナーバスな国際外交が続いていると言っても過言ではないだろう。このような状況下で互いを互いに煽るような外交政策を行うのではなく、あくまで冷静に大人びた態度を世界各国にとってほしいものだ。
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2月 15 (日曜日) 2015
【国際】特集:CAMEの凋落とその将来 01:10   
・2月23日にクシミニャール侯国はノイエクルス自由国へ燃料支援を行った。

・ブリュノール崩壊以後、ヴォルネスクでの暴動などCAME圏で問題が相次いでいる。

・CAMEの解散は考えにくいが、有力国である大幹・石動が圏外への結びつきを強くしており、連帯意識は薄れていくだろう。

(576年2月28日、京城、国内報)2月23日、クシミニャール侯国献酌府は昨年行われたタヂカラオへの支援に引き続き、ノイエクルス自由国への燃料支援を行った。量は10億galとし、政府機能が鈍っているタヂカラオへの燃料支援も継続する意向である。

 ノイエクルス自由国へはオセアニカ・アースガルド戦争終結に関する「大祖国戦争終戦60周年記念式典」での出席で関わりがある。しかしそれ以上に貿易申込に対する不親切な対応や国交樹立申込みへの無視など侯国とは良好な関係ではない。献酌府職員は「あまり良いイメージは無い」とザイナル人特有の陰険さを滲ませつつ支援に踏み切ったようだ。侯国の外交方針である「交易秩序の守護」が大きな決め手になったと記者は推測する。

 このところ、CAME圏(写真は共同体旗)の凋落が著しい。574年7月のブリュノール共和国崩壊に引き続き、同時期からのヴォルネスクにおける民衆暴動、575年2月の自由国による石動への取引拒否などCAME国内では問題が相次いでいる。平時では声明を行わない南瓜共和国もブリュノール共和国崩壊を受け、既存の声明を無言に変更した。その後「産業政策の方針転換が急務」であるとし、CAME圏外のヴェールヌイ社会主義共和国へ接触、造成のための石材を輸入した。献酌府職員も「ヴェールヌイで初めて南瓜人を見た」と(大変失礼な表現だが)恐竜でも見たかのような表情で語った。

 特にヴォルネスク社会主義共和国の衰退はフリューゲル世界においても大きな問題であろう。当国は数年前まで先進国に位置し5000万規模の人口を有していたが、ヴォルネスク人の幸福度が南西ヴォルネスク並にまで下降し、亡命や暴動が多発していた。結果、新興国以下にまで国家水準が下がってしまい、ノイエクルス連邦への吸収も現実的になってきている。

 ヴォルネスクはFSIの中でも古参社会主義国として大きな影響を与えていたが、今回の一件やノイエクルス連邦編入の可能性までも取りざたされてしまうと、発言力は大いに削がれるだろう。ここ数年社会主義国が増え、FSIの重要性が急上昇していることを考えると逸失した利益は大きい。エッカーマン総研のイレーリ研究員は「今後FSIの指導的立場は香麗かレゲロ、或はヴェールヌイになるでしょう」と予測している。

 編入しようとしているノイエクルス自由国の経済も好調ではない。燃料危機だけでなく、銀の遅配まで発生している。恐らく当国でダブついている鉄の鉱山をウラン鉱山に変換することで対応するだろうと予測するが、ノイエクルスの不況は今しばらく続くと考えられる。

 外交も低調気味で、ブリュノール共和国の穴を埋める国家がCAMEに現れるとは考えにくい。とはいえ、CAMEは解散まではしないと考えられる。CAME各国はオセアニカ・アースガルド戦争の「戦友」としての互助組織意識が極めて強い。特に外交の活発な大幹帝国や、内乱中とはいえ伝統のある石動第三帝国の存在はCAMEのみならず、フリューゲル世界の中でも際立っているといえるだろう。しかし当該二か国は近年圏外取引を活発化させるなど、非CAME圏との関係強化を模索している。絆が強いといえど時間と現実が徐々に風化させ、かつてはFENAと並び立っていたCAMEを有名無実化させていくのだろう。
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2月 05 (木曜日) 2015
【国際】特集:狂乱状態の南朝ゲリラでも分かる石動動乱 21:26   
・石動動乱は足利尊子派(北朝)とその反対派(南朝)に割れた対立構造が今まで続いている。

・公方府設立と足利尊子将軍の将軍就任による権力掌握により、南北対立は激化している。

・公方府解体、将軍宣下取消処置により足利尊子将軍が蜂起し、大吉備帝国は消滅した。

・現在、北朝は足利将軍、南朝は強硬派の新田卿が権力を掌握しており、再合併は当分困難である。



(574年8月19日、ベイオール、議会有志会報)侯国統一議会内の特集記事をお知らせ致します。

 国際情勢に強い議員諸賢においても、石動情勢の複雑さには頭を抱える者が多いかと察します。そこで、議会有志会報では分かりやすく石動動乱についてまとめました。なお、細かな政争については全て省いています。政争を辿るには石動地方紙の山王新聞縮刷版を参照することをお勧めします。

 石動南北動乱は532年の後明日香宮帝による正統吉備皇国建国に端を発します。石動第三帝国は建国以後、武官貴族(「武家」「国社党」)―特にそのトップである足利尊子臨時総統(写真)が政治権力を握っており、皇帝や文官貴族(「公家」)は実権を掌握していませんでした。当時の皇帝後明日香宮帝は皇帝に忠誠を誓う武家や公家と共にクーデターを起こしました。即ち、足利尊子派閥が現在の石動第三帝国(以下北朝)であり、後明日香宮帝派閥の後継者たちが現在の正統吉備帝国(以下南朝)なのです。

 当初クーデターは南朝優位に進んでいましたが、大幹帝国が北朝に援軍を出したため、南朝は敗走。石動本土は北朝、浄土島に南朝の南北朝体制となります。北朝では後明日香宮帝派閥を追いだした足利尊子臨時総統が公方府を設立。征夷大将軍の職に就くことで足利家の世襲地盤を固めますが、北朝内部に高野翼(後に殺害される)などの反感勢力を生みだします。

 暫くは南北朝体制で進み、大きな動きは無かったのですが、566年に南朝本拠の浄土島が隕石で消滅。南朝は嘉川島に拠点を移し、長押宮を即位(後南朝)させます。翌年の北朝における隕石衝突については、我が国でも物資支援を行ったことから記憶に新しいでしょう。以上の大災害と大幹帝国の仲介を受けて南北朝が接近、長押宮を正統とし、南北朝互いに大臣を登用する石動吉備合併条約が締結されます。

 無事内乱終結となるはずだったのですが、新政府による公方府の解体、足利尊子将軍の将軍職取消の発表で事態が急変します。足利尊子将軍が首都にて蜂起し石動本土を占拠、南朝側が北朝皇族を拉致して嘉川島に撤退し、再び南北朝体制に逆戻りします。公方府解体等の処置については南朝のブレーン阿蘇直子卿が反対するなど、南朝側大臣も相当に迷ったようです。北朝の中でも足利政権に対して反感を持つ者が一定数おり、実のところここで権力減衰を図ったのではないかと一部の献酌府議員は推察しています。

 現在北朝では成蘭の衵宮王太子妃が即位し、公方府体制による足利尊子政権が続いています。南朝においては和睦派の阿蘇直子卿が失脚、強硬派の新田秋穂卿が実権を握っています。以上の流れを辿るとわかりますが、基本的に足利将軍派とその敵対者という構図が続いているだけであり、さほど複雑な情勢ではありません。社会主義国からの君主不要論による批判がありましたが石動皇帝は正当性の為に利用されているだけであり、後明日香宮帝以後はあまり関係ありません。また、このような情勢下となると南北朝統一はさらに遠のいたと言うべきであり、面子を潰されたに近い大幹帝国の今後の動きにも注視していく必要性が有ります。

 献酌府においては「交易できる国が模範的国家、交易秩序を乱す国は敵対国家」の方針に基づき、取引の円滑さに定評のある石動第三帝国を変わらずに支持する方針です。
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12月 17 (水曜日) 2014
【国際】クシミニャール侯国政府、レオヴィル地域に対し治安維持作戦の実施を決定 15:28   
(566年3月30日、ベイオール、国外報)566年2月25日未明、クシミニャール侯国首相、ジェネロジーテ=ベイはレオヴィル地域に対し、治安回復のために平和維持活動の作戦開始を行うことを発表した。作戦発動は20390期。

 レオヴィル地域においてはかねてより「レオヴィル王国」と称する政府が発足し、しばらくは順調な経済成長を遂げていたが、557年に起こったレオヴィル交易問題を発端として政府機能が鈍りだし、現在では実質的に機能していない状態である。レオヴィル地域は現在各地に軍閥が発足し、インフラを破壊しており、かつての南西ヴォルネスクを思わせる状態となっている。

 レオヴィル人のルーツは旧世界のフランス人であるが、ザイナル人もまた同様である。クシミニャール侯国政府は、窮地に陥っているレオヴィル地域の治安を回復し、レオヴィル地域を「ドーファン=レオヴィル」として復興させることを目標としている。クシミニャールは「ザイナルの奇跡」と呼ばれるほど急成長を遂げ、主要先進国の一国となった訳だが、その手腕をレオヴィルにおいても発揮し、積極的平和主義を実現する構えだ。

昭栄国の空しい反論

 この動きに対し、早速異議を唱えたのは昭栄国であるが、その主張に論理性や正当性は一向にして現れない。昭栄国はただ反対や懸念という言葉を繰り返すだけであり、何故そのように考えるかの根拠について著しく薄弱である。

 エッカーマン市総合研究所ユースフ氏は「ただゴネて、作戦を延期させたいだけだ。昭栄国の身勝手な主義主張が見え隠れする」と話した。かねてより昭栄国はレオヴィル地域から食糧を対価なしに輸送されており、同地域は昭栄国の搾取対象となっている。クシミニャール侯国が実力行使を行うとの声明を発表した直後に言い訳のように送金がなされたようだが、いずれにせよその後の対価支払いは無く、レオヴィル地域の軍閥との癒着も疑われる。このようなレオヴィル人にとっての不利益な扱いも、今回の治安維持活動で是正する構えだ。

 加えて、ベイオール大学ゴードン教授は次のように述べる。「対話対話としきりに平和的な解決を昭栄国は求めていますが、これは失当であるといえましょう。そもそも、平和的な解決が見えないために今回の処置に至っており、当該作戦を行うことは60期以上も前に報道がなされているのです。この時点で対話する機会はあったわけですし、侯国政府は作戦による損害補償は行うと通達しているのです。どちらが空しい言葉を呟いているのかを自覚する必要性が有るでしょう。」



※画像はレオヴィル地域に派遣された避難船
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11月 13 (木曜日) 2014
【国際】クシミニャール侯国観光情報~クシミニャールの名産品~ 23:51   
 (560年8月4日、ベイオール、国外報)美しい国土、安定した治安、経験したことのない享楽…ここ数年、クシミニャール侯国では観光業に強く力を入れており、他先進諸国に引けを取らない楽しみが味わうことができる。今回は、お土産という観点からクシミニャール侯国の魅力を紹介していきたいと思う。





・ベイオールアイス

「溶けるのは私ではなく、貴方。」のキャッチコピーでも知られる侯国の代表的物産がこのベイオールアイスである。アイス自体も濃厚で極めて美味であるが、その美味しさの秘訣は隠し味。例えばバニラ味のアイスには、国内最高級蜂蜜が何層にもわたって仕込まれている。濃厚であるが、飽きさせないような工夫がなされており、国内外において高い評価が得られている。お子さまや刺激が強いものが苦手な人でも安心して楽しめる代表的スイーツだ。

・タルペ・オリジナル

 国外へも輸出されている煙草、タルペのプレミアムエディションがこの「タルペ・オリジナル」だ。タルペの特徴である甘い花の香りが更に増し、それでかつすっきりとした味わいが楽しめる。紫煙の芳香が特に芳しく、一度ふかせばその魅力に取りつかれること間違いなしだ。美しい恋人と口づけを重ねるような悦び、それがこの煙草で味わうことが出来る。但し、ニコチン・タール共に、思った以上に含有量が多いので、健康には十分気をつける必要がある。

・ビューテイフル・サンセット

 クシミニャール侯国では様々なアルコールが楽しむことが出来る。ワインやビールも有名な夕陽酒造の主力商品がこのウィスキー、「ビューティフル・サンセット」である。基本的にはバーボンベースのウィスキーであり、甘い味わいが素敵な商品であるが、意外に後味はスッキリとしている。アルコール度数は平均的なウィスキーと同じ40度であるが、それを感じさせない旨さがそこにある。基本的にはストレートやトワイスアップなど重めの飲み方が推奨されるが、割っても十分美味しい。記者としてはオレンジジュースで割るカクテル、「アーリー・サンセット」がお勧めだ。

 以上が代表的なクシミニャール侯国のお土産だ。いずれも国外に輸出をしておらず、侯国で買い求める方法以外に楽しむことはできない。これらの魅力的な商品を楽しむだけでも観光の価値は十分にあるだろう。

 気になった方は是非、ザイナル観光公社にお問い合わせいただきたい。クシミニャール侯国で良い旅を!
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10月 23 (木曜日) 2014
【国際】レオヴィル交易問題、クシミニャール政府は怒り心頭 00:17   
 (557年1月26日、コートダーンジュ、国外報)「とんでもない国だ!」帰国したS&Xライン、レオヴィル支社長は声を荒げて報道陣に答えた。

 今回、レオヴィル王国(以下レオヴィル)とは銀1万tに対し、資金8兆Vaで侯国は取引していたが、ここ最近銀輸送の不足が続いていた。現地に駐在する海運会社、S&Xラインは再三レオヴィル王国に採掘状況を問い合わせていたが、すべて無視されている状況だった。そこで政府から正式に状況の改善と不足分20兆5000億の返金を求めたが、それに対する返答は唐突且つ一方的な「銀輸出の全量停止措置」の共同通信である。

 幸いに、状況がおかしくなってからレオヴィルに駐在する民間企業と大使館は撤収の準備を行っていたため、最終定期便でレオヴィルを脱出することに成功した。逆に在串レオヴィル大使館は共同通信の発表後、即座に旗手府警察が封鎖(写真は封鎖時の状況)したため、レオヴィル大使館員の拘留に成功した。現在はコートダーンジュ旧来賓館に留置し、事情聴取を行っている。

 今回、ジェネロジーテ首相は「新興国リスクを十分に勘案せず、取引と援助を行ってしまった。この損害は必ず回収する。」と述べ、謝罪と共に状況の改善を謳った。しかしながら、具体的な改善策は提示されなかった。

 本件の最大の問題は、新興国における援助と取引のリスクが顕在化したことだろう。政情が安定しており、「優良新興国」とされるガータ・ベルンダへの投資でさえ疑問視する声が上がり始めた。先進国に援助する義務があるなら、それに応える義務が新興国には存在する。

 レオヴィル王国には多量の石材援助が侯国からなされており、レオヴィルの国土は我が国が援助した石材で成り立っている。ザイナル・エージェンシーの取材に対し、一部のタカ派統一議会議員は「レオヴィルの国土は我々の援助で成り立っている。であるならば、今回の一件において、レオヴィル国土の上に立つ者には、足場を返して貰わないとな」とまで怒りを露わにする回答がなされており、本件に対する憤怒がどう向かうか分からない状況である。

 ジェネロジーテ首相は「他にも不利益を被っている国家はあるため、そのような国と連帯する。また、レオヴィルと関係を続ける国にはあまり良い印象を持ちえない。」と述べ、国際社会に事の重大さを理解してもらうことで、今回の一件を収束させたいようだ。
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10月 06 (月曜日) 2014
【国際】554年4月までのヘッドラインニュース 21:08   
【国際】エルツ帝国(現エルツ共和国)よりザイナル人帰還

 (553年2月18日、ファルロイト、国内報)内戦の発生したエルツ帝国より、ストリーダ王国軍によって在エルツザイナル人が全員救出された。エルツ帝国は政府によって指定留学先になっていたのみならず、多くの企業が西方の拠点として展開していただけに、多くのザイナル人が滞在していた。551年年末にエルツ帝国内の赤色勢力と白色勢力の間で内戦が発生し、大方のザイナル人がエルツ帝国内から退避したが、一部脱出に失敗した邦人がエルツ領内に身を隠すこととなった。しかし、大規模な軍隊を有さないクシミニャール侯国政府は救出のための軍隊を派遣することが出来なかった。そこにストリーダ王国より救出活動の申し出がなされ、無事この度救出されることとなった。クシミニャール侯国軍は「レゴリス帝国の警察以下」「ミッドガルド帝国一師団と勝負になるかならないか」とまで称されるほど小規模且つ弱体で知られる。救出されたザイナル人は「ストリーダのことが更に好きになったけど、祖国には失望した。経済発展だけでなく、安全保障もしっかりしてほしい」と語った。またしてもストリーダ王国に助けられた形となったが、今回の事件によって侯国の新たな問題点が浮き彫りになったと言えよう。

【政治】レモン・ペレルマン、フェルガナ=パシャなど主要政治家退陣

 (553年12月15日、ベイオール、国内報)レモン・ペレルマン首相、フェルガナ=パシャ侍従府長官などが高齢を理由に553年限りの退陣を発表した。70歳台の政治家たちはクシミニャール侯国黎明期より侯国の発展に尽くしたことで知られ、侯国内の要職を歴任していたが、この度高齢を理由にその多くが引退を発表した。レモン・ペレルマン首相は「多くの事件、障害があったが、侯国が無事先進国の一角を占めるに至り、安心して引退できる」と述べた。フェルガナ=パシャ侍従府長官も「のんびり諸国を旅行させて頂く」と肩の荷が下りた表情で記者の質問に答えた。後任人事として、ジェネロジーテ氏が首相、ルブト・アクシナー氏が侍従府長官の職に就く模様。また、フェルガナ=パシャ氏は引退後も外交官として勤務されるとのことである。

【特集】フリューゲル世界の特筆すべき国家群

 (554年2月1日、エッカーマン、国外報)我が国の独自外交である、『いかなる勢力に属さずに、各国と友好関係を構築する』路線は国際社会上、高く評価されている。新興国として強く期待されているレオヴィル王国の王国メディアヘッドラインにおいても、我らが尊敬するストリーダ王国と並んで称賛されている。大変喜ばしいことだが、このような存在感のある国家は他にも多く存在すると考えられる。今回もエッカーマン市総合研究所のカーゼル研究員に取材を試みてみた。「そうですね…。例えば、ガトーヴィチ帝国はフェルガナ=パシャの考える理想先進国モデルに設定されていたことで知られています。侯国建国当初から他の勢力に属していないながらも、各種資源を潤沢に有しており、一定の地位をフリューゲル世界に占めています。」確かに、今のクシミニャールはガトーヴィチの模倣であると言っても強ち間違いではない。「他にも貿易という観点から言えば、『アルドラド海に船無き時は無し』と謳われる程、取引量でアルドラド帝国に勝る国は無いです。アルドラド帝国は我が国を含め、17か国と恒常的に取引しています。」アルドラド帝国は取引の打ち切りを用いて外交圧力がかけられるほどの重要拠点と化していると言えよう。他に言及すべき国家群はあるだろうか。カーゼル研究員曰く、やはりFENAは特筆すべき存在のようだ。「加盟国の質の高さ、外交方針、行動全てにおいて素晴らしい組織です。現在は加盟国間で条約を締結することで軍事的繋がりも深めています。新興国が増えてきた今、そのアクションにも注目されています。」昨今、各地で内戦が相次ぎ、フリューゲル情勢はより一層複雑さを増している。そのような中で確固たる方針を固められる国こそ生き残っていけるのだろう。



※画像はストリーダ王国に到着した、救出任務に当たっていた軍艦

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9月 13 (土曜日) 2014
【国際】550年上半期のヘッドラインニュース 23:57   
(550年6月18日、ベイオール、国外報)【国際】550年上半期のヘッドラインニュース

五国協商が統一日ノ本共和国に宣戦布告、軍事施設等を攻撃

 昨年度10月、五国協商が統一日ノ本共和国に宣戦布告し、現在も五国協商は統一日ノ本共和国と戦闘状態にある。(写真は攻撃を受ける統一日ノ本共和国)五国協商は元々、ヴォルネスク統一政府を支持した国家の集合体である。日ノ本とは統一政府外相の暗殺事件を通して対立し、一時は講和条約を結んだが、今回講和条約違反を理由に会戦した。五国協商はミッドガルド帝国、ティユリア連合王国、成蘭連邦王国、ガトーヴィチ帝国、昭栄国の五国で構成されており、軍事的繋がりではフリューゲル世界一のものとなっている。更にはミッドガルド帝国との永久同盟を理由に、世界一のマンモス国家レゴリス帝国が参戦しており、統一日ノ本共和国にとっては絶望的な状況となっている。ベイオール大学教授であり、亡命日ノ本人でもあるナオト・カワバタ氏は「日ノ本史最大の窮地」と分析する。「一度講和条約を結んだにもかかわらず、これを破った以上、次の講和は相当厳しいものになると思います。恐らく資源絡みの要求となると考えられますが、五国協商の実質上植民地化もありえると推測されます。」



佰愿神社領佰愿諸島、南秋津諸藩連合に改組

 4月に佰愿神社領佰愿諸島は秋津本島南部、伊住諸島の有力者との協議を行い、その結果佰愿神社を中心として連合体を結成する事で同意した。現在、五国協商-日ノ本戦争を始めとして、石動第三帝国で相次ぐ暗殺などの政争等、極東情勢が不安定さを増している。政情の安定している大幹帝国においても憲法改正による民主化がなされるなど大きな動きがあった。このような状況を受けて、佰愿神社は極東の安定化に向けて周辺地域との連合を組織したものと思われる。実際に、五国協商-日ノ本戦争に対しては否定的な見解を見せており、参戦したレゴリス帝国に対して相互協定の破棄を宣言している。規模は小さいながらも資源外交を巧みに行っており、我が国も見習う点は多く存在すると考えられるだろう。



イタリン共和帝国、イタリン王国に王政移行

 イタリン送金問題で荒廃したイタリン共和帝国は、今年2月に王政政府への転換を宣言した。日ノ本仏法共和国への送金により、PTOから港湾攻撃制裁を受けたイタリン共和帝国は補給路の遮断により急速に衰退した。このまま滅亡するかと思われたが、王政戴冠派のイタリン市民により、アドルフォ・マッツィーニ赤色政府首領は処刑され、カルロ一世を据えて王政政府が誕生した。現在、イタリン王国は資金、食糧共に厳しい状態にあると考えられている。しかしながら、近年需要の高まっている鉄鋼鉱山を有しており、各国の戦略上重要なポジションを占めている。侯国献酌府もイタリン王国との関係強化を標榜しており、既に援助可能な旨を通達しているとのことである。



その他のヘッドラインニュース

・大幹帝国、民主化へ

・政争相次ぐ石動第三帝国、国内安定化のカギは何か

・アルドラド帝国でアルドラド第四位、エルツ第三位継承権を持つノルベルト様御誕生

・成蘭連邦王国、祆教禁教措置見直しか。エーラーンとの関係改善は如何に

・レゲロ人民共和国成立



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9月 07 (日曜日) 2014
【国際】ティユリア連合王国と王室・侯爵家相互訪問。建材生産国の結びつきが背景に。 23:51   
 (549年1月5日、ベイオール、国内報)548年10月から12月にかけて、クシミニャール侯国とティユリア連合王国(正式名:大カレスティア及び周辺諸島連合王国)の間で侯爵家・王室の相互訪問がなされた。ティユリアからは建国20周年の節目でテオドラ・ティユリア女王陛下にお越し頂いた。王室レベルの公式訪問は大幹帝国に引き続き、二か国目となる。

 ティユリア連合王国は335年に建国された、長い歴史を持つ国の一つ。巨大先進国家の一角を占めるにとどまらず、フリューゲル経済諸国同盟(FENA) の提起国としても知られる。今やFENAはその行動力、規模ともにフリューゲル内組織のトップと言っても過言ではない。

 さて、なぜ今回かのティユリアと相互訪問が実現したかというと、両国が建材製造国として大きな地位を占め得るからだ。

 ティユリア連合王国は約50000万tという規格外の製造能力を持ち、世界一の生産力を誇ることは余りにも有名である。侯国の首都ベイオールの建造物がティユリア製なのも、幾度も建材代行を依頼させて頂いたことによるものであり、その謝意をお伝えするためにも我が国がご訪問を望んだ背景にある。

 実は我が国もティユリアに次いで、約20000万tの生産能力を持ち、第二位につけている。更には豊富な森林資源を元に林業が盛んであり、世界有数の建材生産国であるのだ。

 現在は輸出よりも、災害支援の為の備蓄に回されていることが多いが、我が国も成長が安定化次第、輸出の推進が予想される。それを見越してか、建材製造を担当するSAProXの局長と、輸出担当の献酌府役人がティユリアに建材輸出のノウハウを学んでいると言われている。

 ティユリアに訪れたザイナル候は、国の大きさと技術力の高さにたいそう驚かれたとお聞きする。我が国も先進国入りしたが、ティユリアの偉大さを見る限り、まだまだ成長する余地はありそうだ。



※写真はティユリア連合王国旧都アドリアの風景

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