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Re: ウィリーツェン会談

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なし Re: ウィリーツェン会談

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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿.1 | 投稿日時 2015/11/2 19:31 | 最終変更
ゲスト    投稿数: 0

ウェールリズセ共和国/外務省外務次官補:ルーベン・ヴェンデッタ】
 通信ネットワークに関してはこちらの省の不備もありましたので、この場をお借りして深くお詫び申し上げます。

 民主主義の考え方について、少なくない部分で共有出来た事は大変嬉しいものです。
 外交会談における前置き、あるいは雑談とは私もまた不可欠であると考えております。というのも、こういう場を除いて、殆どの場合互いの国の理念、あるいは事象に対する考え方というものは中々知り得ないものです。
 民間レベルでしたら交流のしようもありますが、政府間ともなれば難しいもので、政府間の対話においてこういった雑談を行うことは多くの場合、大きなメリットをもたらすものと考えております。
 ただ冗長と感じる方もいらっしゃるかと思いますので、殆どの場合は軽い一言二言で済ませてしまうのですが…ルドワイヤン閣下はお嫌いではないようですね。会談が終わりましたら是非お話してみたいものです。

 さて、貴国の懸案について個別にお答えいたします。
(1)誘致の選定基準
 フリューゲルという暦が誕生してから600年以上の時を経ていますが、その間に興り、滅亡した国の数は最早数え切れないほどとなりました。我が国のみならず、この原因が何であるかは答えがほぼ出ているかと思いますが、多くの場合は内的要因によります。外的要因、戦争による滅亡の事例は実は歴史の中で見ればごく一部です。
 それに比して、内的要因、つまり国家が抱える問題――これは指導者がその地位に不適格であるとか、政府組織が十全に機能しない、あるいは治安状態が内戦レベルにまで達している、他にも多々御座いますが内的要因による滅亡は非常に多い状態です。
 さて、ENECは本来新興国が手を取り合い、国際紛争や大国との経済摩擦を新興国が連帯して対処する目的で設立されました。608年の設立以来、多くの問題を解決し、改革を経て現行の組織が成立しております。
 しかしながら、ENEC加盟国の殆どはすでに経済的地位でいえば先進国、あるいは上位中進国に分類されるようになってきました。各国の指導者や政府組織は次々と改革の方針を打ち出しており新興国という定義には未だ当て嵌まりますが後進国は一つとして存在していない状況です。
 私達は国際問題に対して非常に敏感ですし、未だ新興国という、国際政治を牽引する重要な地位を占める一角であるとの自負がありますが、先年開催された会議においては今後もそうでいられるか?という問いに直面することとなりました。つまりは組織は常に新しい血を欲しており、古い血のみが組織の血脈を循環する状況の打破に迫られています。
 この一環として、ロムレー湖畔共和国を始めとする経済的には発展の余地が存在する国家に対する投資は若い血を組織に取り入れる意味でも、国際政治の活発化という意味においても非常に重要ですし、ENECという組織自体は仮に発起人の一人であるウェールリズセ共和国が100年後に何等かの要因で消滅していたとしても、連綿と受け継がれていくべきであると考えております。
 しかし投資にあたって、先述した"内的要因による滅亡が起きる可能性がある国"を慎重に見極める必要があります。私達が提供する、あるいは投資する資金や資材は国民の不断の努力によって賄われるものですから、それが例え1%であっても溝に捨てられる訳には行きません。従って選定基準を明確にお答えするならば、経済後進各国に限って申し上げるならば"外政に対し無関心でなく、国家ビジョンに対する内政の継続的な改善努力が行われており、かつ国家の情報開示が段階的に進んでいると思われる国家"という事になりましょうか。無論貴国以外にもいくつか有望な国家は存在する所でありますが、多くの場合、上記三条件の一つが欠けているという場合が殆どです。
 また、経済的に中高度に発展しており、堅実な国家運営が為されている国家に対しても、我々は助言を求めるオブザーバーとして、あるいはENECの一員として国際経済/政治への健全な影響を保つため、加盟を求めている状況です。

(2)投資と経済的な発展について
 かつて地球時代にインドという大国が存在した事はご存知かと思いますが、かの国は人的資源という意味でも、経済的ポテンシャルという意味でも飛躍的な発展を遂げることが出来たにも関わらず、飛躍的な発展を遂げず地道な、持続的な発展を遂げました。これは文化と経済の共存を望んだからである、との一説があり、往古より続く文明を破壊してまで経済の発展をインドの人民は求めなかったという説です。
 ウェールリズセ共和国はこの在り方を支持いたしますし、ENEC諸国としても異存はないものでしょう。経済発展のスピード自体は各国の裁量に委ねられるべきであると存じます。しかしENEC各国が貴国と同程度の経済規模であったとき、直面した問題は圧倒的な資材不足による開発の難航でした。これは社会的基盤を整える上でも同様でした。国家ビジョンを建てるにも、資材がなければ建てようがなかったのです。仮にビジョンを立てたとしても、それが国家理念や国際経済にそぐわないものであれば、議論が尽くされた上で柔軟に変更する必要がありますが、これもまた資材がなければ容易ではありません。変革は時として深刻な破壊をもたらします。
 この投資はENECが望む国家像への変貌ではなく、貴国の国民が望む国家の在り方を現実のものとするためのステップの一つに過ぎません。そしてそのビジョンが明確で、国際社会に悪影響をもたらすものでなければ、ENEC諸国は惜しみない支援を約束するでしょう。そして、そのビジョンを実現するための適切な助言者を、オブザーバー国という形で迎えております。

(3)政治思想について
 政治思想とは難しいもので、我が国は民主主義を支持しておりますし、これが国際的潮流であるべきとの考えは建国以来一貫しております。しかしながら、思想のみで国家は建設され得ず、国家というものは思想と同時に、ある程度の合理性を併せ持つ必要があります。初期共産主義は富裕な官僚を排除しましたが、それは国家の骨格の破壊でした。結果、彼らは国家の再建のために長年国家に仕えてきた官僚を呼び戻さざるを得ず、そしてその試みは成功しました。彼らが嫌った官僚制という矛盾を抱えながらも、共産主義は成長しました。別例としては、白人官僚を排除し黒人官僚のみで形成された国家と、白人官僚を排除せず、黒人官僚も取り入れた国家が辿った結果はどのようなものであったかといえば、後者が成功いたしました。これは政治思想とは少々異なりますが、国家はやはり各々にそぐう枠組みが必要であり、蓄積されてきたノウハウを消し去ることは国家の機能に致命的打撃を与えます。民主主義の理念がいくら完成されたものであったとしても、国家にそぐわないものであればいずれは破綻をきたします。
 その意味では現在独裁政治を敷いている国家を一概に否定はいたしませんし、事実我が国はアルドラド帝国がかつて独裁政治を敷いていた頃に、その独裁政治の急進的な改革には反対の立場でありましたし、事実かの国は、数多の国家の支援により段階的な民主化プロセスを踏みました。
 そしてENECという組織においては、思想を超越して、求められるものは国際社会の連帯及び健全な秩序の形成であります。仮令、独裁政治を敷く国家であってもその枠組みから外すことは対話の放棄であり、許されざる怠慢です。少なくとも我が国はそのように考えておりますし、ENECという組織において独裁制が問題視された事例はありません。ただ、昨今のテークサット連合ガトーヴィチ帝国の騒乱については我が国は非常に憂慮しており、これに対する憂慮を内々に表明してはおります。

(4)他のENEC加盟国の対共和国の見解について
 これについては我が国の専権外であり、個別の回答は差し控えるところでありますが、ENEC各国に内々に上程した上で個別に回答を行うよう諮ることは可能です。
 我が国としてはENEC憲章は国家間の対等を明示しており、ENEC加盟国の国交は無くてはならないものであるし、存在するべきであるとの立場であります。

 以上が回答となります。

ENEC加盟国各国との協調が共和国に資するところは大きいであろうが、それを直接的にENECに加盟するメリットと結び付けられない、ENECの議論に参画し、これら諸国との共通見解を持ち続けることは有益であろうが、あまり多くは求めないし、求められても困る

 ENEC各国と協調することとENEC加盟のメリットは結びつける事は確かに難しいものがありますが、ENEC加盟によりENEC加盟各国との協調が"より"深まるという点では結びつける事は可能であると存じます。またENECは各国の活発な意見を求めるものではありますが、これは自国とENECの関係を良好とするためのもので、自国の立場を踏まえた上でENECに様々な案件を提議する事は可能です。組織は自己犠牲の精神で成り立つものではありません。組織をどう有効活用するか、という点を各国は考慮すべきであり、またその有効活用の方法について我が国もENECも特段定めるところではありません。

 またオブザーバー国ついては、原則"良識ある助言者"としての立場を求めており、これに貴国が不適格であるとは考えませんが、建国間も無い貴国を助言者として判断し得るかどうかはENEC各国は判断に迷うところであると、客観的に判断する限りにおいてはそう考えられますし、また貴国も助言者としての立場を求められても困惑するものと思われます。我が国としては加盟は行わずとも、準加盟という形で議論に参画して頂き、自国の立場もENECにある程度反映させる権利を得る代わりに、ENECが特定の国家に不利益をもたらさない、中立的な組織である事に一定の役割を果たして頂けないものかと考えております。

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