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Re: ウィリーツェン会談

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ロムレー湖畔共和国

なし Re: ウィリーツェン会談

msg# 1.3.1
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2
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2015/11/28 19:22
ロムレー湖畔共和国  常連   投稿数: 61

ロムレー湖畔共和国・外交局事務次官テランス・ルドワイヤン】
 ふむ、共和国は、一人当たりの指標で言えば豊かであっても、結局のところ取るに足らない小国であり、共和国が既に持つ幾つかの大国との安定的な外交関係、これは非対称的な関係にならざるを得ません。そしてただちに危機に直面しているわけでもないし、国際社会において与える影響もそれほどではなく、外交上の責任というものも限られ、更に国際社会からの影響をそれほど受けずにいられる、となりますと…。

 その上で、しかしながら貴国の言うことは確かに尤もなものです。
 私から見ても、共和国の将来において嵐となりえるものはいくらでもあります。一例を挙げますと、このフリューゲルは隕石災害を始めとする災害が頻発する場所のようですから、そのようなカタストロフィーのリスクもありましょう。現状では保たれている国内の平穏も、もちろん時として崩れえる可能性のあるものであります。外交的な問題も、一体何が起こるのか私にもなかなか想像できるものではないですが、何が起こるかわからないのが外交というものですから、決して可能性のないものではありません。そのような危機に陥った時には、慎重な共和国民であってもパートナーの必要性を理解するでありましょうし、ENECへの加盟にも大きく近づくことが出来るでしょう。無論、それは一言で言い表すならば泥縄であり、全く滑稽この上ないことになりますが、その点は致し方ありますまい。行動が遅いことは一般的にあまり賢明ではないかもしれませんが、何もしないよりはまし、という話になります。少なくとも、共和国民は与えられた温情を無視する性質は持ち合わせていませんから、一度そのようなことになれば国内の世論はまとめやすいものになるでしょう。あるいは、だからこそそれが必要以上に他国との影響を受けることを拒む原因になっているという側面もありましょうが。そのような危機は近い将来のことではないでしょうから、恐らくは私はその時にはもはや外交官ではないでしょう。あるいは、歴史というものは皮肉好きですから、その状況においてもう一度私を外交の表舞台に立たせるかもしれませんが、その時はその時であります。
 あるいは、もう一つのシナリオを示唆するならば、その鍵は我々ロムレー人がこのフリューゲルに降り立ってからまだ20年と経ってはいないことにあります。私にとっては長いようで短いようではありましたが、そのような個人的感傷はおくとして、共和国がこれから長くこのフリューゲルに存続しつづけるならば、共和国にとってはこの時間は極めて短い時間になります。後世の歴史から見れば、やっとの思いでたどり着いた新天地におけるほんのわずかな小休止、ちょっとしたコーヒーブレイクの時間ととらえられることもできましょう。未だ着陸後に生まれた世代は社会人になってはおらず、宇宙を彷徨う経験をしてきた多くの者たちは小国なりに豊かな共和国の現状に満足し、中央議会はENEC加盟に慎重な意見が強い情勢になっています。しかし、それは現状の話に過ぎません。時が来れば、共和国を大国に押し上げよう、という動きが出てくる可能性は否定できるものではありません。その時には、そのような道をかつて辿った先達であるENECの力を借りようという動きは、国民的な運動となって、中央議会は容易にゴーサインを出すようになるでしょう。危機がなくとも、自発的に現状が破れ、世論の潮目が変わる、ということは実際起こりうることです。

 この会談の結果、共和国がただちにENECに加盟する、とはならないでしょうが、ENEC加盟が有効な手であること、どのように有効な手であるか、についての理解は深めることができました。閣下の言うところの「単なる顔見知り同士のコミュニティの脆さ」という視点からしますと、散漫な議論の結果なんとなく加盟申請が行われることよりも、集中的な議論によって一定の相互理解がもたらされること、これは有益な議論ができた、というふうにみてよいのではないでしょうか。あとは互いの本国においてこの議論がどうとられるか、というステップになりましょう。
 そんなところで、今回の共和国のENEC加盟に関する実務者会談としては、概ね議論は尽くされた、と考えますが、閣下としては他になにか、共和国のENEC加盟をめぐる論点として付け足しておくべきことはありませんでしょうか。

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