東日ノ本共和国への非難声明

東日ノ本共和国による日ノ本仏法共和国への宣戦布告、武力恫喝を用いた同国への国交断絶要求についてシベリア共和国連邦及び石動第三帝国は強く抗議する。

そもそもシベリア、石動両国は日ノ本仏法共和国は東日ノ本共和国の領土を不法に占拠しているとの見解は存在しない。東日ノ本共和国は日ノ本帝国を武力によって打倒し、日ノ本帝国を滅亡させたがその後は日ノ本帝国の領土、条約を引き継ぐとの声明は一切発表していない。もし東日ノ本共和国が日ノ本帝国の領土、条約を継承したのであればレゴリス帝国によるケーニヒスベルグ併合宣言は断じて認められないはずだが、東日ノ本共和国はこれについて一切の発言をしていない。このことからも東日ノ本共和国は全ての条約、領土を引き継いでいないことは明白である。日ノ本仏法共和国の領土は東日ノ本共和国が全土を領土として声明も発表していなければ主張もしていないことから無主地の占取にあたり国際慣習法的に合法である。故に現在旧日ノ本帝国の領内には東日ノ本共和国と日ノ本仏法共和国の二カ国が合法的に存在すると考える。

そのため、合法的に存在する政府を不法占拠として対話を行わず、一方的に反乱軍として宣戦布告するのは拙速であると考える。よって東日ノ本共和国については直ちに日ノ本仏法共和国への宣戦布告の破棄を求める。同時に武力による国交断絶要求によってシベリア、石動の仏法共和国への権益を奪い去ろうとする行為にはシベリア、石動は一切応じないということを通知する。

石動第三帝国をして本声明を発すること相違無し。
源正二位征夷大将軍兼内閣総統尊子(花押)
真備宮(御璽)

シベリア共和国連邦を代表してこの声明を発表します。
シベリア共和国連邦大統領
ミハイル・プーチン

愚かな。

我々はヴォルネスク統一政府並びにFENA及びミッドガルド帝国（五国協商）に対する戦争責任を全て背負うと声明し、講和を結んだ。
即ちFENA及びミッドガルド帝国から我が国は日ノ本地域における唯一合法的政府として認められたも同然である。
ケーニヒスベルク大公国が併合された経緯は既にレゴリス帝国によって示されているが、同地域は旧帝国がヴィトゥリスから租借した領土でしかないのであり、その租借条約がヴィトゥリス共和国より破棄された以上は我が国がこれに口を差し挟む権利はないと考えているし、レゴリス帝国に対し異議を表明することもない。

仏法共和国が旧日ノ本帝国内に合法的に存在する要件は何一つ満たされていないのであり、石動及びシベリア両国の行為は主権侵害であることは明白だ。

我国は、シベリア連邦共和国及び石動第三帝国による東日ノ本共和国に対する非難声明に対し、以下の声明を発表する。

日ノ本地域において、我国が承認しているのは、東日ノ本共和国のみであり、これは我国を含めた五カ国協商と東日ノ本共和国との間に条約が締結されていることから自明である。故に我国は、日ノ本仏法共和国と名乗る反乱軍を鎮圧するための東日ノ本共和国による治安活動を支持する。日ノ本地域の安定を望む我国とって、他国が如何なる形であれ反乱軍を支持することは、大変遺憾であり、ましてや東日ノ本共和国に対し、武力を持って望もうとするのであれば、これに対し断固たる手段で対抗する。

ノイエクルス連邦はオセアニカ条約を通じて石動第三帝国における安保問題に関する当事国であるから、本件に対し意見を述べさせていただく。

連邦政府は東日ノ本共和国及び仏法共和国なるいずれの勢力も国家として承認しておらず、日ノ本地方なる諸島は現時点で内戦状態にあると認識している。係る状況において一方に与する行為は南西ヴォルネスク諸問題において明らかである通り、戦争を誘発しかねない危険な行動であり、諸国は厳正な中立を以てこの問題に接すべきである。
然るに石動第三帝国による仏法共和国を国家として承認していると取られかねない言動を我々は支持し得ない。

一方、東日ノ本共和国に対し武力を用いようとする国家が存在しない状況において、武力措置に言及したミッドガルド帝国代表の発言は紛争を誘発しうる不用意な言動である。我々は東日ノ本共和国に対する武力措置が取られない限りにおいて、ミッドガルド帝国代表に対し発言の撤回を求める。

ところで我が国には直接関係ないことだが、東日ノ本共和国と五カ国協商の間で結ばれた講和条約には「陸海軍を28万人以下とする」とあったが、現時点で東日ノ本共和国は陸軍28万人、海軍4万2000人を保有していることに対し五カ国協商側が条約不履行を指摘しない理由はあるのだろうか。

ノイエクルス連邦に回答致します。

我が国は日ノ本仏法共和国との国交を樹立しており、すなわち日ノ本仏法共和国を国家承認しております。

東日ノ本共和国の行政・司法・立法機構及び政治的イデオロギー・内情等の国家基本情報が全く公表されていない点、及び国際報道においてその真偽はともかく、大量の市民を「処刑した」などと公言している点から、東日ノ本共和国は非文明的秘密主義国家であり、同政権が日ノ本地域一円を支配することこそが日ノ本住民の困苦であると断じ、仏法共和国支持の立場を明確にした次第です。

次にミッドガルド帝国が主張する東日ノ本共和国に対する武力行使でありますが、対話と停戦を求めている我ら二国に東日ノ本に対する武力行使の意思などあるはずがございません。

我が国が資料を中々作成できないのは、日ノ本仏法共和国によってその政府資料を強奪されたからである。
まるでコピペであり、仏法共和国自身もそれを明白に認めている。

いわゆる報道担当者が誰であったかは定かではないが、当時の状況から農村部で起こった口減らしと推定できる。戦後間もなくの悲しむべき歴史ではあることを認めよう。しかし我々の人道への努力は日々向上しており、そのような汚点を繰り返さないよう安定した内政を確立している。

東日ノ本共和国へ。

仏法政権が政府資料を収奪（電子化されておらずバックアップもない紙媒体の政府公式記録が奪われたということか）したとして、収奪された資料は日ノ本帝国のものだろう。何も我々が知りたいのは外交後進国たる日ノ本帝国の国情ではない。現在東日ノ本地域において政治権力を行使し、貴国曰く「安定した内政を確立している」貴国政府の政治的な詳細情報である。「安定した内政」が確立されているのであれば、さぞかし高度な行政・司法・立法システムが整備されていることであろう。

東日ノ本共和国に対し直ちに是正勧告を行う。
また、貴連邦は、この場で軍事力を行使する可能性のある国家がいないとおっしゃているが、参加国が武力行使に及ぶ可能性はゼロではない。我が国は武力行使に及ぶ可能性がゼロでない限り、武力行使に対する適切な牽制が必要であると考えている。故に我が国の武力行使は適切な発言であり、紛争を誘発するものでない。

日ノ本仏法共和国が国家でなくなった以上、本非難声明は失効となったことをシベリア共和国連邦と再確認した。

東日ノ本共和国へ
わが国の働きかけに応じて詳細な国家情報を開示してくれたこと、まず感謝申し上げる。
十分吟味した結果、国家形態が珍妙かつ理解不能であることがよくわかった。

今後、苟も地球における二千有余年、フリューゲルにおける百有余年の悠久の歴史を持つ我が国は、6世紀初頭に忽然と現れて世界情勢をかき乱した、東方のどこにあるのかもよくわからぬ未開の蛮地、日ノ本とは一切の関わりを持たぬであろう。

また、我が国とは関わりのないことであるが、東日ノ本共和国はミッドガルド帝国の是正勧告を無視した挙句、秘密警察設立により軍事情報を秘匿。しかもその直後にミサイル基地建設とも取れる植林を繰り返している。これはもはや事実上の講和条約不履行であり、過激な挑発行動でもあると思われるが、五国協商は如何に対応されるおつもりであろうか。

共和国が行っているのは健全な植林経営である。
共和国は人口の可能な限りの抑制による社会コストの削減と、林業による持続的発展可能な経済を採っている。
産出された木材はレゴリス帝国をはじめとする建材や商品を欲する諸国に安価に輸出されるものだ。

そもそも我が国よりも唐突に出現したに等しい仏法共和国に何の疑いも持たず介入した石動・シベリア両政府こそ諌められて然るべき立場にあるのであり、同国からの批判は真っ当ではない。