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大明國報  
10月 01 (火曜日) 2013
皇帝陛下、終戦の詔勅 21:37   
朕深く世界の大勢と帝國の現状とに鑑み、非常の措置を以て時局を収拾せむと欲し 、茲(ここ)に忠良なる爾(なんぢ)臣民に告。

朕は帝國政府をして 烈中弖窘祆五國に対し、其の講和条件を受諾する旨通告せしめたり。

抑々帝國臣民の康寧を図り、万邦共榮の楽を偕にするは、太祖太宗の遺範にして 朕の拳々(けんけん)措(お)かさる所。

曩(さき)に連合國に宣戰せる所以も、亦実に帝國の自存と世界の安定とを庶幾するに出て、他國の主權を排し領土を侵すか如きは固(もと)より朕が志にあらす。

然るに交戰已に二歳を閲し、朕が陸海將兵の勇戰、朕が百僚有司の励精、朕が三千万衆庶の奉公、各々最善を尽せるに拘らす戰局必すしも好轉せす、世界の大勢亦我に利あらす。

加之敵は残虐なる兵器を使用して 頻(しきり)に無辜を殺傷し惨害の及ふ所眞に測るへからさるに至る。而(しか)も尚交戰を継続せむか 終に我か民族の滅亡を招來するのみならす 延て人類の文明をも破却すへし。

斯の如くは 朕何を以てか千万の赤子を保し、太祖太宗の神霊に謝せむや。

是れ朕か帝國政府をして講和条件に応せしむるに至れる所以なり。

朕は帝國と共に終始世界の解放に協力せる諸盟邦に対し、遺憾の意を表せさるを得す。

帝國臣民にして戰陣に死し職域に殉し非命に斃れたる者及其の遺族に想を致せは五内爲に裂く、且戰傷を負ひ災禍を蒙り家業を失ひたる者の厚生に至りては朕の深く軫念(しんねん)する所なり 。

惟ふに今後帝國の受くへき苦難は固より尋常にあらず。爾臣民の衷情も朕善く之を知る。然れとも朕は時運の趨く所、堪へ難きを堪へ忍ひ難きを忍び、以て万世の爲に太平を開かむと欲す。

朕は茲に國體を護持し得て、忠良なる爾臣民の赤誠に信倚し常に爾臣民と共に在り。

若し夫れ情の激する所濫に事端を滋(しげ)くし、或は同胞排擠(はいせい)互に時局を亂り、爲に大道を誤り信義を世界に失ふか如きは朕最も之を戒む。

宜しく挙國一家子孫相傳へ確く神州の不滅を信じ、任重くして道遠きを念(おも)ひ総力を將來の建設に傾け、道義を篤くし志操を鞏(かた)くし誓て國體の精華を発揚し世界の進運に後れさらむことを期すべし。

爾臣民其れ克く朕か意を體せよ。



御名御璽



光龍八年十二月一日

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【大意】

世界の情勢と幹国の現状をよくよく検討した結果、 ありえないと思われる方法をあえてとることにより、この状況を収拾したい。 常に私に忠実であるあなたがた大幹臣民の皆さんに、今から私の決断を伝えよう。

私は帝国政府担当者にレゴリス帝国、ミッドガルド帝国、ティユリア連合王国、クルジスタン共和国、聖マズダー教国の5カ国に対して、 幹国が講和条件を受け入れると、伝えるよう指示した。

そもそも私たち幹国国民が穏やかで安心な暮らしができ、 世界全体と繁栄の喜びを共有することは、 太祖(朴成秀)、太宗(朴安哲)が代々受け継いで守ってきた教えであり、 私自身もその教えを非常に大事なことと考えてきた。

最初に連合国に対し宣戦を布告した理由も、大幹帝国の自立と世界の安定を願う気持ちからであり、他の国の主権を侵したり、その領土を侵したりすることが、私の目指すところであったわけではない。

けれども戦争は既に2年も続いており、我らが陸海軍人たちの勇敢な戦いぶりや 行政府の役人らの一心不乱の働きぶり、そして三千万の庶民の奉公、それぞれが最善を尽くしたにも関わらず 戦況は必ずしも好転せず、世界情勢を見るに、幹国に有利とはとてもいえない状況である。

その上、敵は、より残虐な兵器を使用して多くの罪のない者達を殺傷し、その被害の及ぶ範囲は、はかることもできないほどに広がっている。

もしもこれ以上戦争を続ければ、最後には我が幹民族の滅亡にもつながりかねない状況であり、ひいては人類の文明すべてを破壊してしまいかねない。

そのようなことになれば、私はどのようにして千万の民を守り、太祖、太宗の霊に顔向けすることができようか。

これが私が政府担当者に対し、講和条件に応じよと指示した理由である。

私は、世界を(連合から)開放するために幹國に協力してくれた友好国にたいして大変申し訳なく思う。

また幹国国民であって、戦地で命を失った者、 職場で命を落とし、悔しくも天命を全うできなかった者、そしてその遺族のことを考えると、 心も体も引き裂かれんばかりの思いがする。

戦争で傷つき、戦災被害にあって家や仕事を失った者たちの暮らしについても、 非常に心配に思っている。

この後、幹国が受けるであろう苦難は言うまでもなく尋常なものではないであろう。

皆さん臣民の悔しい思いも、私はよくよくそれをわかっている。

けれども私は時代の運命の導きにそって、耐え難きを耐え、忍び難きを忍び これからもずっと続いていく未来のために、平和への扉を開きたい。

私はこうやって幹国の国の形を守ることができたのだから忠誠心が高く善良な臣民の真心を信頼し、常にあなたがた臣民とともにある。

感情の激するがままに事件を起こしたり、もしくは仲間同士が争って世の中を乱し、そのために道を誤って世界からの信頼を失うようなことは、もっとも戒めたいことである。

なんとか国全体が一つとなり、子孫にまでその思いを伝え、神国龍鮮の不滅を信じ、責任はとても重く、行く道は非常に遠いことを覚悟して、将来の建設に向けて総力を結集し道義を守り志と規律を強くもって、 大幹帝国の力を最大に発揮することを誓い、世界の先進国に遅れをとらずに進むのだという決意をもとうではないか。

私の臣民達よ、是非ともこの私の意思をよくよく理解してもらいたい。



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