【政治】ムッチリーニ総帥辞任

我らが総帥ムッチリーニ・ベニス閣下が、520年6月11日夜、記者会見を開き、急遽辞任を表明した。

総帥閣下は509年に総帥に就任して以来、日々絶やさず帝国国民の生活に気を配られ、昼夜問わず国家指導に当たってこられた。その功績により、帝国は幾度とない戦乱と天災に見舞われながらも、農業中心の後発発展途上国から小工業中心の経済国家へと生まれ変わったのである。国民の所得は20倍以上増加したともいわれ、天才的な政治手腕は永代後世にまで語り継がれることであろう。

議会はこれを受けて、ムッチリーニ総帥を「永遠の総帥」に推戴し、国家元首職とは別格の地位としてムッチリーニ閣下に与えられることとなった。今後の国家元首職は大統領となる。総帥の職務は選挙までユリウス首相が代行することとなる。

なお、大統領選挙にはユリウス首相のほか、数人が立候補を表明しており、11年ぶりに元首格の選挙戦が行われる。

〔選挙出馬予定の候補者一覧〕

ユーリ・ユリウス：帝国宰相。首相在職のまま出馬予定

マタヨシー・S・ユイツーシン：フリューゲル経済共同体党党首。唯一神を名乗っている。

アーサー・ハーラー：光明党代表。「正統ゾロアスター教会」教祖。テロ事件の関与を疑われているが…。

マッカー・サーカー：イタリン・スマイル党総裁。素敵な笑顔。

トイェマコー・イーチー：我々団総統。自称テロリスト。

アカウォー・ビン：右翼団体「大イタリン愛国党」総帥。98歳。死にそう。

スギム・ラータイゾウ：自称イタリン軍自宅方面軍集団総司令官。