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5月 28 (水曜日) 2014
パラベラム通信第13号『モルクグラード半包囲へ』 02:29   
532年 4月28日



一ヶ月の歳月をかけた同盟軍の攻撃作戦は半分上手く行き、半分失敗したといえる。



アルバート・フォン・ウーフー准将の指揮する、『ヴェアヴォルフ戦車師団』はモルクグラード西部方面においてエデレス軍の構築する防衛線を突破、フィルデリア=ランドハルト地方への進出は果たせないものの後続の赤軍狙撃師団2個規模が到着し更に後続となる赤軍親衛軍がフィルデリア=ランドハルト地方への進出を図っているようだ。



モルクグラードをめぐる市街戦では両軍、非戦闘員含めて既に300万人以上が死傷、行方不明となっており、市街戦は激化。

超重戦車や重戦車を高度に偽装し、待ち伏せ攻撃に専念した連合軍が最終的に勝利を飾ったようだ。



また『レインボー旅団』と呼ばれるフリュー傭兵軍外人部隊による英雄的な活躍も目を惹く。彼等は僅かに6000名程度の規模であるもののモルクグラード攻防戦において大きな役割を果たした。赤軍が都市中心部に進出した際に彼等はロテニヒシュー記念広場周辺に防衛陣を敷いており、市街戦における防衛側の優位性を活かして赤軍の攻勢を4日間(貴族軍の反撃体制が整うまで)もの間止めることに成功している。(後にラーカンス貴族軍元帥によって、重要防衛地点の一つとして『ダグラスの家』と名付けられた。由来はフリュー傭兵軍レインボー旅団、旅団長の『ダグラス・デラノ・ヒューズヴェルト』准将から)



モルクグラード戦では赤軍20万人に対して防衛側の連合戦力は僅かにフリュー白軍2万人、フィルデリア=ランドハルト貴族軍1万人、エデレス軍2万人であり、4倍もの戦力差が存在するものの彼らの目的は連合軍の目をモルクグラードに引き付けておくための陽動作戦であると予想できます。

西部方面に進出した同盟軍はフィルデリア=ランドハルト地方の確保に動員可能兵力を割く可能性が極めて高く、直ちに連合軍はフィルデリア=ランドハルト地方の防衛に全力を注ぐ必要があると断言します。                                   モルクグラード防衛戦を指揮したフィルデリア=ランドハルト国防卿『アルレンド・テイアトーラ・ミーシア・ラーカンス元帥』による連合首脳部に対する作戦報告者から一部を抜粋。





画像はモルクグラード攻防戦における赤軍の様子の一場面。

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