情報収集中。情勢は混乱を極めるがエーラーンの後援によるクーデターが発生した模様。

（写真：新王ダヴィット）

西部クラン同盟はエーラーンの後援と指示を受けて、巨大隕石落下により完全に荒廃した首都サザンクロスの跡地（10、11）を制圧。荒れ果てた大地の再開発事業に取りかかった。西部クラン同盟の目的は旧首都の制圧と、南部ヴォルネスク統一政府への牽制である。

ヴォルネスク統一政府はファイアリヒ連邦共和国の経済援助のもとでウラン鉱山の開発を成功させており、その生産力はファイアリヒの期待を一身に受けている。

これに対し西部クラン同盟の軍閥は統一政府の経済力伸長に危機感を抱き、レゴリスの払い下げの重火器で武装化を進めていた。

衝突が起こったのは２２日である。ミッドガルド帝国と統一政府は旧首都付近に進出。西部クラン同盟の防衛部隊と交戦状態に入った。

軍事大国ミッドガルドの援護を受けた統一政府は西部クラン同盟軍を激戦の末に撃退。10,11を制圧し、多くの捕虜を得た。

ミッドガルド帝国は「治安の維持」の為、奪取した旧首都に駐留基地を建設することを発表。両軍閥の抗争の激化が懸念されている。

（写真：隕石落下後、再び戦場になるサザンクロスシティ）

軍閥、西部クラン同盟領域内である一つの噂が流布している。ダヴィットなる羊飼いの少年が、たった一人で暴力集団に立ち向かい、そのボスをたった一つの石礫で倒して、暴力集団を壊滅させたというのだ。

その時、少年は「この戦いはマズダー神のものだ。マズダー神はお前たちを我々の手に渡される。」と叫んでいたそうで、熱心な信徒であるようだ。

この話が本当なら、その戦闘力とカリスマ性は注目に値するだろう。

西部クラン同盟の軍閥関係者はエーラーン、レゴリスの制止を無視してこのダヴィットの抹殺を画策。ムラを焼き、検問を築いてこの不穏な噂の出所である少年を殺害しようとしているという。

（写真：羊飼いの少年。ダヴィット）

南西ヴォルネスクに援助物資や開発資源を運んでいる各国の船舶が、軍閥や海賊のターゲットになっている。成蘭連邦王国の情報によると同国資源公社の石油タンカーが海賊襲撃の対象となり、行方不明に。タンカーは闇社会で転売を繰り返され無残な姿に。乗組員は人身売買の末に行方不明。実行犯や指示を出した軍閥関係者はいまだ逮捕されていない。

ヴォルネスク沿岸では関係各国が艦艇を派遣して船舶を護衛しているが、護衛範囲が限定されているため、海賊は手薄の地域で襲撃を繰り返している。

海賊は充分な実弾を持っており、発砲や殺人を躊躇わないクズどもであり、捕まったとしても裁判などの手続きは複雑であるという。海賊の大部分は軍閥と関係しており、圧力によりその場で解放されたり、北ヴォルネスクの漁民であることを主張するなどしている。

今回の成蘭連邦王国、ティユリア連合王国海軍との共同派遣は海賊襲撃の被害を低減するものと期待されている。

（写真：海賊集団のボスの一人）

530年、ヴォルネスクは巨大隕石の衝撃につつまれた。

海は枯れ、地は裂け、あらゆる生命体は絶滅したかに見えた。

しかし人類は死滅していなかった…。



荒廃したサザンベルク公国で、人々は無頼と化した暴力に脅えながら暮らしていた。

そんなサザンベルクにドクツ第三帝国・国防軍特別災害救助部隊が到着した。

そして多くの強敵（とも）と時に協力し、時に闘い、死闘を繰り広げていく・・・・・・

（写真：現地人に襲撃される国防軍特別災害救助部隊）

サザンベルク公国は壊滅した。衝撃波と地震、火災、マグマの噴出とその後の地盤沈下による水没により、首都サザンクロスは完全に消滅。究極災難賞級の大災害であったが、公国政府高官は隕石落下について事前に察知しており、市民には知らせずに避難を完了していたとのこと。

この隕石の影響は西部クラン同盟にも及び、エーラーンの駐留基地にも被害をもたらした模様。

（写真：隕石落下直前のサザンクロスシティ。一瞬後地獄と化した）

18日、ヴォルネスク統一政府支配下の鉱山でウランの採鉱に抗議した現地土着人がファイアリヒ系鉱山開発事業団を襲撃した。

武装集団による約50台の武装トラックやテクニカルが鉱山に集結した。

しかしながら事前にこれを察知していたファイアリヒ連邦護衛部隊による発砲や催涙弾を受け、銃撃戦の末に数名が負傷し、残りは逃亡を図った。

本件について、外国勢力が関与している可能性が指摘されているが、エルツは関与を否定している。

（写真：皮算用株式会社による採掘整備風景。ウランはまだ見つかっていない）

ジャッカルの暴力から解放された西部クラン同盟では、エーラーンによる救援活動が行われているが、その運営事業は難航を極めている。

配給の奪い合いや暴動が発生しており、あまりの惨状に救援物資ではなく暴動鎮圧の兵器を送るよう、現地部隊が上申している。

物資が届けられるとそこが略奪と奪い合いの現場になっていく、現場の治安を維持したとしても配給された物資を自分の家に持ち帰ることは至難の業。窃盗者や暴徒が都市を徘徊し、援助を受けた人々を次々に襲撃し、崩壊した建物の中にある商店を物色して、使用可能な物品を手当たり次第に持ち去っていく。

警戒にあたるエーラーンやレゴリスの警備兵が協力して銃を略奪者に向けているが、それでも暴徒の方が多く効果が上がっていない。

略奪した人間を襲って略奪する行為も行われているようだ。

エーラーン教皇庁はこれら西部クラン同盟の民度について、「南西ヴォルネスク全体が霊的に汚染されている」として、精鋭の祓魔師を300名(教皇庁所属のほぼ全員)派遣を決定した。

１１日、西部クラン同盟広報はエーラーン教皇国救世軍総督府と連名で記者会見を実施。暴力により人民に圧政を布いていたジャッカル以下軍閥幹部全員を捕縛したと発表した。

親レゴリス派は駆逐され、同国調査団とともに進めていた11-9の山の開発計画は白紙となった。またレゴリス派と武装集団セレカとの繋がりも明らかになりつつあるとのこと。

なお、政府人員が不足する分にはエーラーン教皇国救世軍総督府から職員を充当する見込み。

（写真：ジャッカル。教皇国救世軍の支援を受け部下が叛乱を起こした報を聞いて）

ファイアリヒ連邦との戦闘が不利になるに従い、ヴォルネスク統一政府では内紛が勃発。人間の盾作戦をとっても構わずアンディジャンを人質ごと爆殺するファイアリヒに対し、軍閥軍は降伏、香麗民主連邦軍は撤退した。

降伏と同時に親ファイアリヒ派勢力はクーデターを敢行。親香麗派の死体を手土産に降伏交渉を進めている。ファイアリヒ連邦はこれら「良識派」を新政権に据え、当面の間、国防軍派遣部隊司令部の指揮監督下に置く事を通知した。

（写真：ファイアリヒ連邦に占領される市街）