ルーシェベルギアス公国・レゴリス帝国首脳会談

夕食会、喜んでお相伴にお預かりたく存じます。
レゴリス帝国とルーシェベルギアス公国は相互の主権を尊重する友好国と相成りました。両国の間についてはもはや議題や懸念はないものと存じます。

ところで、わたくしルティーナはルーシェベルギアスの領主であると同時に、イニストラード（旧アヴァシン）の君主であります。イニストラードの君主としてお話をさせて頂いてもよろしいでしょうか。
アヴァシンの崩壊後、イニストラードがルティーナの統治下に置かれて数年が経ちました。彼の地ではシオンの正教が布教を試みておりましたが、正教の没落は知って通りとなり、いまやイニストラードはルーシェベルギアスとのみ外交関係を有する、ほぼ完全な鎖国となっております。

平和なイニストラードの懸念材料が、ステンシアのウラン鉱の権利を主張していた旧ラトアーニャです。わたくしはラトアーニャに対し、ウラン鉱の権利について金銭にて解決しようと提案致しましたが、折悪く大戦が始まり、また彼の地でも為政者が変わるなどして宙ぶらりんとなったままです。

現在、ラトアーニャはクラーシェ誓約者同盟と名乗っておりますが、「レゴリス帝国によるラトアーニャ君主共和国併合条約」は未だ有効なのでしょうか。そうでございましたら、この問題の解決に向けて助力をお願いしたく存じます。総統閣下のお考えは如何でしょうか。

左様ですか。夕食会については会談後の楽しみにさせて頂きましょう。

さて、かつて我が国とラトアーニャ君主共和国（現クラーシェ誓約者同盟）の間に於いて結ばれた併合条約についてですが、既に当条約は492年に失効となっており、残念ながら有効とはなっておりません。ですから、クラーシェの宗主国としての立場からの助力は出来ません。

然しながら、貴国とクラーシェという共に我が国の友邦である国家の対立は見ていて気分のいいものではありませんし、また我が国はそのような状況を良しとは考えておりません。
そこで、我が国は帝国仲介の元でのルーシェベルギアス公国及びクラーシェ誓約者同盟の代表者による会談の開催を提案致します。
議題は無論、「ステンシアのウラン鉱に関する問題」となりましょう。

この会談による対話が成されれば、貴国とクラーシェの友好の障壁となっている問題を取り除く事が出来、またイニストラードを真の平和へと誘う事が出来ましょう。そして、その状況は我が国が望んでいるものでもあるのです。
ルティーナ公爵殿下の御意見をお聞きしたく存じますが如何でしょうか。

尚、ルティーナ公爵殿下が承諾され次第クラーシェ側に提案する為、クラーシェ側に開催を拒否される可能性がある旨、併せてお伝え致します。最も、クラーシェがそのような真似をするとは思いませんが・・・。

左様でございましたか。弊国ではクラーシェの独立宣言や、併合条約失効の取り交わしについての情報を確認することができませんでした。弊国の確認足らずで、存在するのであればその所在についてお教え頂きたく存じます。（問題の本質ではありませんため、無ければスルーください）
　
ルティーナはイニストラードの君主として、その領民の生活と安全を安堵する責務があります。レゴリス帝国が本問題の仲介を買って出て頂けるのであれば、弊国（イニストラードとして）として貴帝国に感謝するとともに、会談の提案に応じ致します。
ただ、事態複雑となり大変恐れ入りますが、ステンシア・ウラン鉱問題はイニストラードとクラーシェ間の問題であり、ルーシェベルギアスはその利害関係に関わっておりません。ルーシェベルギアスはイニストラードに多大な経済援助をおこなっておりますが、同君国家でしかなく、運命共同体ではありません。そのため、会談にはわたくしルティーナはルーシェベルギアス代表ではなく、イニストラード代表として出席したく存じます。

なお、イニストラードはすでにマップ上に存在せず、国家規模や軍備もまた極めて貧弱なものです。
そのため、イニストラード王国は他国から宣戦布告を受け、交戦状態になった場合はすみやかに降伏すること、そして設定権を含むすべての権利を明け渡すことを明記します。

我が国からの提案の快諾、感謝申し上げます。

これは失礼致しました。ルティーナ公爵殿下がイニストラードの君主として話されている事を失念しておりました。
ではルティーナ殿下の仰る通り、その際にはイニストラードの代表として出席して頂く事に致しましょう。

さて、ルティーナ殿下からは他に何か議題などは御座いますでしょうか。

ディットリヒ総統閣下のお言葉、大変有難く存じます。
ルティーナからお話したいことは以上でございます。お疲れ様でした。