==国王急病==

国王ルカ1世はフリューゲル暦157年7月12日正午、首都王立博物館の視察中に原因不明の頭痛を訴え、そのまま意識不明の状態に陥った。

民主化を進める過程の中でその主導者たる国王の急病は国内外からも不安の声が上がっている。

なお、議会がいまだ開催されておらず、内閣も運営されていないため、当分の間、王の弟・カミュ大公が摂政となり政務を行う模様。



==摂政・議会開催を見送り==

摂政・カミュ大公は、来年1月に開催される予定であった第一回王国議会を見送ると発表。また、絶対王政の保持を行い、平民出身のバレット氏を首相候補から除外。貴族出身のフォルタン公爵を首相候補に吸える模様。

これにより、事実上憲法の無効を宣言したとされ、国内外からも激しい非難が出ている。

これに対し、ラヴィル自由党、ラヴィル共産党の首脳は王宮にて話し合いをするためにガレットグラードへ出向するが首都に入ると同時に両氏は捕縛された。

同時に国内には戒厳令が敷かれ、夜の外出を禁止した。

戒厳令により国民の間でも不満の声が上がっており、各地でデモ活動が頻繁に行われている。

国王ルカ1世はかねてより宣言していた民主化の一環として民主憲法の発布を実行した。

条文は79条あり、先進国の条件を満たすべく努力した姿勢が垣間見える。

憲法が施行され、同時に議会が始動し始めるのは翌年の予定だが、議事堂はすでに完成しており、閣僚人事も暫定的にだが決定している。

新首相候補として平民出身のマース・バレット氏が選ばれる予定。

議会開催日に首相就任演説を行うとのこと。

ラヴィル王国政府はアレイスター諸島同盟と事実上交易関係を結び且つ友好関係にあり、商品輸出をしていたが、その対価を支払うことなく突然滅亡。

これにより、王国財政は一気に悪化することとなり、順調と見られていた経済成長も終焉を迎えるものと見られる。

なお、この突然の国家滅亡に関して王国首相府は激しく非難。今後、アレイスター地域にできる新国家とは交易を結ぶつもりはないとの考えであると言及した。

フリューゲル暦150年9月、ラヴィル王国東南部の海岸で土地整備中の工事業者が高さ150cmにもなる巨大な宝石箱を発見した。宝石箱は地中深くに埋もれており、工事現場のアルバイトが発見した模様。

ラヴィル王立大学の教授によると地球圏からの移住直後フリューゲル暦20年頃の初期文明のものであるという。

国王はこれを受け、国宝と指定するとともに一部を競売にかけ、国家財政の立て直しを図るものと思われる。