石動第三帝国並びに正統吉備皇国の合併に関する条約調印式

''石動第三帝国並びに正統吉備皇国の合併に関する条約''

本条約は本来同祖の臣民たりて一人の皇帝を戴くべき石動人が石動第三帝国・正統吉備皇国の二国に別れ、皇統を分ち、周辺諸国をも巻き込む凄惨にして冗長なる内乱状態を呈したる事を憂い、両朝皇帝陛下がその民草の心を傷む大御心から、天下安寧が為にも両朝の合一を平和裏に成すべき事に相互に合意し、その皇統・国家合一の次第を確定したるものなり。
その内容を両朝皇帝陛下が愈々奏聞に及びて、本条約即ち成立す。この条文に対し何人も違乱あるべからざるが如し。右が証左として、石動第三帝国は管領今川範邦を、正統吉備皇国は菊池武美をそれぞれ全権委員として調印の場に派遣し、各々ここに連署す。

第一条　石動第三帝国・正統吉備皇国は相互合併し、国号を大吉備帝国とす。
　（1）　大吉備帝国は石動第三帝国・正統吉備皇国両国が諸外国と締結したる諸条約・諸協約須らくこれを継承す。
　（2）　大吉備帝国は石動第三帝国・正統吉備皇国両国が諸外国と結びたる国交須らくこれを継承す。

第二条　大吉備帝国第七代皇帝は、現正統吉備皇国第七代皇帝長押宮陛下とする。石動第三帝国第五代皇帝真備宮陛下は廃帝とし、皇帝系譜にその名を残さず。

第三条　本条約発効を以て、大吉備帝国皇帝は長押宮皇帝陛下直系の系譜より皇位を継承せしむる事を厳とす。

第四条　大吉備帝国はその政府中枢要職に正統吉備皇国重臣を積極的に登用す。登用すべき人物はすでに正統吉備皇国より示されたり。

第五条　嘉川島はその現状の特殊性を鑑み、大吉備帝国皇帝陛下直轄の地とし、離宮としてその行宮を遺す。

第六条　本条約は調印の日より即日その効力を発す。

 源正三位管領今川廷尉太郎範邦　（花押）

正五位治部省大輔菊池武美 (花押)