エーラーン教皇と佰愿神社宮司による君主会談

エーラーン教皇と佰愿神社宮司による会談がエーラーン教皇国のツァラトゥストロブルク宮殿で行われます。

教皇「この度はようこそお越し下さいました弥生様。ご招待に応じていただきありがとうございます。ルーシェベルギアスから直接来られたと聞きました。お疲れでしょうから、お茶でも飲みながらリラックスしてお話ししましょう。エーラーン産の紅茶です。お口に合うといいのですが。」

宮司「こちらこそ、いきなり直接行くと言って申し訳ありません。私は外の見識がまだあまり無いものなので。紅茶、有難う御座います。初めてですが良い香りがして美味しそうです…んっ、矢張り茶と言うのは如何なるものでも美味しいものですね。」

教皇「直接来て下さったのは、こちらとしては早くお会いしたかったので、ありがたいことです。では、何からお話ししましょうか。えぇではまず最初に、聞くところによると、貴国では政変以後、宮司が国政のほぼ全てをになっているとか。さぞ大変でしょうし、今後は多様な問題に発展する可能性もあります。早々に対策を講じておくべきだと考えます。貴国と我が国はフリューゲル世界でただ2つの『宗教国家』です。その特異性から、様々な障害にも遭遇するでしょう。我々は両国の繁栄のために協力すべきであると思います。できることがあれば力になりますので、忌憚なく仰ってください。」

宮司「国政は宮司が、と言うより神社が担っているのが正しい表現です。最終意思決定などは私ですが、神社には宮司を代表とすると副代表である権宮司、補佐役である禰宜、一般職員である権禰宜がいます。宮司・権宮司・禰宜は各一名で普通は三者による会議で決定されます。権禰宜は公務員…といえばいいでしょうか。まあ、この辺りは国家紹介のところに書いてはいない部分なので何れは書かれる事でしょう。しかしながら現在は似たような国家の政治体制の研究を進めている所です。確かに、私たちと貴国は『宗教国家』ではありますが、私たちは宗教を区別せず、また神道は宗教とするには疑問点は多いです。神道は自然を神と見做し、八百万の神…即ち多くの神が存在すると信じられているため他の宗教と容易に融合されます。事実、国内には他教徒は多いですし他の宗教の文化が取り入れられています。特に社領化による宗教制限撤廃により国内に潜んでいた恐らく1万以上はいるとみられるゾロアスター教徒により"ゾロアスター料理"としてそちらの食文化が密かな流行りとなっており、教徒も増加の傾向にあります。更に他教徒を除いた内の半分程度は無信仰者であります。私たちは来たものは拒まないのです。さて、繁栄の為の相互的な協力についてですが私たちの領土は小さいもので経済発展はあまり望めないものと思われますが、国民の福祉の向上のために協力は必要なものと思われます。」

教皇「我が国も重要事項は教皇である私が最終判断をしますが、一般の国政業務は『教皇庁』が担っており、神官が他国の公務員に相当します。政治制度としては貴国とかなり似通っていると思います。我が国では他宗教に関しても、カルトを除けば区別されずに共存しております。ただし、ほとんどの国民がゾロアスター教徒なんですがね。自然を神と見做す点では我々の信仰と共通する部分があると思います。」