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Re: イスラム教国向けハリーファ・スルタン共同声明

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なし Re: イスラム教国向けハリーファ・スルタン共同声明

msg# 1.2
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1
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2016/3/25 8:55 | 最終変更
ゲスト    投稿数: 0

申し上げますと、宗教的権威と表されるハリーファであってもイスラムの教義を左右するような宗教的権限やコーランの解釈を独断的に行う権限は有していないわけでありまして、預言者の代理人として共同体の行政を統括し、イスラムの義務を信徒に遵守させる立場でございます。
(現在ハリーファの下の共同体が帝国内のみであるので、ハリーファの行政的権限は帝国のみにおよび、地域政権代行であるスルタンもこの帝国のみに赴任するという考えです。つまり共同体と帝国は同一のようで完全に同一ではない。国際的に共同体が拡張すれば複数国を統括することになるのです。)
638年から開始されたハリーファ会議は世俗的立場にある首長を排除して作られたハリーファ並びにウラマーの合議による立法組織であって、ハリーファの専権を認めるものではございません。
(帝国では共同体の法が国法としているので、国法を立てる議会は存在しません)
すなわち、ウラマーたちが共同体にとっての理論的支柱を形作る存在なのであり、その当時依然とウラマーたちが一様にカリヨラを”聖地”と支持するものを、ハリーファの一存で覆すわけではございません。

一方で共同体の合意は単純なウラマーたちの多数決によっては決まらず、特に高度に意見が対立する解釈を巡ってはハリーファが仲裁する権限がございます。
ゆえにこのたびの聖地騒動はこのウラマーの間において生じた共同体の分断という状況であり、カリヨラは聖地であるか否かを主張する二派にわかれたウラマー集団のどちらが正しいかを仲裁する必要がございました。
よってこのたびハリーファ並びにスルタンの連名によってカリヨラを聖地として無効とする裁定を下したのでございます。

確かに貴殿の申される通り、宗教的権威として7年間も黙認ととられる姿勢を維持したのは国際的にイスラムについて誤解を招くものであったでしょう。
しかし、カリヨラが聖地であるのはボアーズィチィ帝国のみが考えているものと分かるように情報には乗せてあったのであり、イスラム全体のものとは誤解されないよう配慮はしておりました。
ただそのような側面があったことを鑑みこの声明はイスラム世界の諸外国に向けて出されたのです。
問題の再提起はウラマーの仕事でございまして、預言者の代理人たるハリーファにその責を問うなどとはそれこそ我が共同体内では許されざる行為でございます。
そして本来一度ウラマーに合意されたものは不動でございまして、軽々に変更し直す行為は共同体の正当性を損なう恐れが高いのであり、7年をかけたという点について対応が遅いということはないと考えております。

但し、その中で前任のイスラム相が更迭されたのは、彼がウラマーであり、なおかつ閣僚として世俗的立場に立っているからです。
彼は貴連合とのやり取りにおいて聖地カリヨラを支持すると公言してしまったウラマーであり、その信仰は間違いであったと世俗的に示すために責任を取ったのです。
問題の全責任者が彼という訳ではございません。

ボアーズィチィ帝国イスラーム相エスラ・チャクマフ】

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