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Re: サントテルザ会談

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なし Re: サントテルザ会談

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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2016/1/22 1:59 | 最終変更
ゲスト    投稿数: 0

ウェールリズセ連邦共和国大統領 ミハイル・スウィトナー】
 我が国として本件に関して以下のような見解を有しております。


(1)経済制裁措置の是非

 我が国としては拙速であるという見解に変わりありません。クイーンズ連邦ベルサリエーレ王国の外交上の遣り取りが如何なるものであったかはさておいても、それはあくまで二国間のものであります。貴国はベルサリエーレ王国と国交を結んでおり、また通商関係を有するものと、このように我が国は認識しております。であれば、本件に関する対応としては、先ずはベルサリエーレ当局に対する説明要求と情報開示要求であり、それに先んじての経済制裁措置は最初から話し合う意思を放棄した事を意味します。貴国はクイーンズ連邦が白といえば黒のものであっても白と信じ、黒といえば白のものであっても黒と信ずるのでしょうか?
 貴国がベルサリエーレ王国と主権上対等であると、このようにお考えならば、対話の席につくことを薦める事こそが貴国の採るべき道であります。対話に応じそうにないからという予断に基づいて、相手に脅しをかけて、対話の席に無理やりつかせるというやり方を是とするならば、我が国は貴国に限らず、そのような野蛮な国家との付き合いの要は認められませんから、関係を破棄する事も厭わないでしょう。幸いにして、今回は貴国が理性的でありましたから、そのような心配は御座いませんが。
 また、貴国は農作物の汚染を危惧されておられます。しかし、他国から輸入した食糧に対する検査は先進国では当然のものであると、このように我が国は考えておりましたが、貴国においては異なるのでしょうか。ベルサリエーレから輸入した食糧が自国の安全基準に適合するか否かの検査一つなくそのまま国内市場に流通させているとは俄かに信じがたい話であります。ベルサリエーレからの食糧に汚染疑惑があるのならば、ベルサリエーレ当局に対する情報開示を求めるべき、とは先述した通りですが、自国で独自の検査を行った上で基準を満たさないもののみ水際で止めるという方法もあったはずです。このような検査がないとするならば、貴国で現在流通している食料品の安全性の方が余程深刻な問題でしょう。これらを踏まえても、一連の対応が拙速でなかったとは我が国は判断しかねます。
 とはいえ、この場で貴国を糾弾するつもりはありませんし、このような議論が無益である事も重々承知しておりますので、貴国の外交方針について、我が国は我が国の立場からこのような見解もある、とのみ述べさせて頂きます。

(2)報道官の対応
 我が国としては国家元首たる私の見解や、各省庁の見解を表明することが報道官の役割であると、このように捉えておりますので、我が国の報道官のコメントは全て公式見解ということになります。従って、一報道官の私見でない限りは我が国として特段の処分を行うつもりはありません。首相閣下が貴国報道官の任命責任を感じておられるのならば、我が国ではなく貴国国民に対する説明と謝罪を為されるべきではないでしょうか。報道官の進退問題については我が国の専権外でありますので、特段のコメントは控えさせて頂きます。


(3)両国関係の改善

 我が国としては先の見解から特段の変更はなく、ベルサリエーレ王国の調査の結果次第では、ベルサリエーレに対する制裁を行う必要はあるでしょうし、事実無根であった場合に、制裁実施国がベルサリエーレに対して如何なる対応を採られるのか、国際社会は注視しています。我が国も同様です。自国の行いが誤りであったならば率直に謝罪し、責任を取ることは国際社会では当然の対応と我が国は考えておりますので、貴国の国民感情に関し一切の配慮を行う事はできませんし、その必要もないと考えております。一つ断っておくならば、我が国は責任を"とらせる"つもりも"責任をとる事を要求"するつもりもありません。ベルサリエーレ問題が事実無根であった場合に、貴国が謝罪を行わず、また責任を果たさないとするならば、それもまた良いでしょう。その場合に我が国は貴国に対しての評価を当然改めるでしょうし、国際社会もまた同様の対応を採るでしょう。

 以上が我が国の見解となります。本件が貴国と我が国の外交上の懸案となり得るとは現時点では考えておりません。しかし貴国の世論が、我が国の見解に対して否定的な立場を取り、攻撃的姿勢を示しているのであれば、我が国は邦人の安全を保証しかねますから、渡航制限の実施を検討せざるを得ないと、このように憂慮はしております。
 悲劇が起きうるとすれば、それは我が国が謂れの無い悪意に晒された時であり、また我が国は逆恨みや謂れの無い悪意に対して、如何なる寛大さも持ち合わせません。国際社会もまた同様に、不正義に対しては正義の旗を掲げ、理不尽や不公正に対しては道理と公正を以って対処することでしょう。そういった意味で我が国を含め各国が、自国を客観視し、如何なる選択をすべきなのか、こういった事が極めて重要であると考えております。

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