フリューゲル全地公会議

かねてより準備していた全地公会議の開催を行います。
各国正教会の長は出席するようにお願いします。

ルーシェベルギアス公国よりシメオン・アブロニクが出席致します。
ルーシェベルギアスの布教に関しましてはこれまでシオン直轄でございましたが、本会議に先立ち独立致しました。
独立により、全ルーシェベルギアス・ソーヴィニヨンの府主教の名前にて出席させていただきます。

ルーシェベルギアス正教会発足を承認します。

スオミ正教会からはクオピオ総主教ヨアキム・ヒエルペが出席します。

列国の正教会の代表の集う本公会議がこうして開催されたことはフリューゲルの歴史に残る快挙であります。
シオン総主教庁におかれましては反抗者コンポに懲罰を与えたこと、大戦勃発の下手人であるアクアマリン少女王を捕らえたこと、フリューゲル諸国連合の主導的立場を得たことなど、その功績ははかりしれません。
また、殺戮者の集団であるクルジスタンへの「大洪水」による粛正については、わたくしは感動にうち震え、世界がいずれ正しき信仰を持った正教教徒によって繁栄し、あらゆる邪教徒に報いの日が来ることを改めて確信致しました。

＞列国の正教会の代表の集う本公会議がこうして開催されたことはフリューゲルの歴史に残る快挙であります。
＞シオン総主教庁におかれましては反抗者コンポに懲罰を与えたこと、大戦勃発の下手人であるアクアマリン少女王を捕らえたこと、フリューゲル諸国連合の主導的立場を得たことなど、その功績ははかりしれません。
アクアマリン少女王につきましては大罪人ながら、その後悔い改め正教に改宗したことを各国正教会にご報告申し上げます。

＞また、殺戮者の集団であるクルジスタンへの「大洪水」による粛正については、わたくしは感動にうち震え、世界がいずれ正しき信仰を持った正教教徒によって繁栄し、あらゆる邪教徒に報いの日が来ることを改めて確信致しました。

旧約にあるノアの大洪水の再来とも言えましょう。
やはり神罰は悪しき者に必然的に下るものです。

さて、まだ出席していない代表がおられますが、途中参加も可能なのでまずは議題提示から入りましょう。

１　コンポ戦争では我が教会の正しさが立証されたものではありますが、同時に前総主教ユダ13世聖下の強硬姿勢も原因であると考えます。特に死刑宣告というものはキリスト教史上前例がなく、これを前例とすべきかどうかも議論の対象としたいと思います。

２　先の大戦で幹国正教会は大きな打撃を受けました。無差別爆撃で教会施設も破壊され、非常にいたたまれない結果となりました。組織は違えど教会の信徒は神の家族であり、家族同士で助け合うのは当然であると考えます。各国教会におかれましては幹国教会復興援助の協力を呼びかける次第であります。

３　現在各国において各種邪教が大手をふるっている由々しき現状が横たわっております。教勢拡大のために如何にすべきか、代表の皆様には案を出して頂きたい。

４　ゾロアスター教による大量虐殺加担及び彼の教団の幹国信徒切り捨ては非難されてしかるべき行為でありますので非難決議を行うべきではないかと考えます。代表の皆様の意見をお聞きしたい。

５　４に関連して、切り捨てられた幹国のゾロアスター教会信徒を取り込めないかという案がありますがこれについて意見を求めます。

６　正教会聖職者養成のための高等神学校設立を行いたいと思います。建設地は特に意見が無ければシオン教会領としたいと思いますがいかがでしょうか。

なんと（ざわ…ざわ…）……あのサタンの娘にして、大戦の扇動者、地獄に墜ちてその業火に永遠に永遠に永遠に焼かれ続けるはずの少女王ですら、悔い改めることで救済されるというのですか！

やはり神の愛は無限であり、その愛に触れれば改心が可能であること、そして我々はおのれの矮小さと狭量さを思い知りました。
我々はかつての少女王の姿に惑わされ、今の少女王の姿を見ること無くひたすら罰を求めておりました。ひとたびアクアマリンなる邪教の闇から解き放たれ、神の存在と世界の真実を知り、正教の正統性と正しき信仰に目覚めたのであれば、少女王は我らの兄弟であります。

提示されました議題につきまして、幹国正教会への支援はもちろんのこと、クルジスタンが落とした爆弾によりかの国のゾロアスター教徒もまた多くが炎の中に灼かれてゆきました。ゾロアスターは人間を殺し合わせる為にサタンが作ったサタンの宗教であり、その信徒は邪教徒ではあるのですが、騙されてるだけの被害者としての側面もあります。かの少女王のように正しき道を指し示すことができれば、死後地獄へ墜ちる人々の数も減るでしょう。邪教の伝承となり恐縮ですが、我々は天上から地獄を眺め、蜘蛛の糸を垂らし、苦しむ人々を救いうる存在であります。もちろん彼らを指導し君臨するのは、我々選ばれた正教徒です。

死刑宣告等につきましては回答までお時間頂きたく存じます。

スオミ正教会はスオミ王国の国教の一員であり、また他教会との対話やエキュメニカル運動にも賛成しています。さらに、私自身クオピオの総主教という正教会の聖職者であると同時に、元老院議員かつ枢密院宗務委員会委員としてスオミ王国政府の一員であります。故にシオン総主教庁提案の内3と4については意見を表明するのを控えさせて頂きます。
1については、正教会全体としての死刑宣告をあくまでシオン総主教庁の総主教に過ぎないユダ13世が、独断で宣告したことを非常に憂慮しております。少なくとも他国の正教会に事前に一言あるべきだったのではないでしょうか。さらにそもそもコンポ共和国と紛争状態に陥ったのは正教会ではなく国家としてのシオン総主教庁です。そこの線引きをしっかりしなければ、シオン総主教庁国=正教会というふうになってしまい、他国の正教会の離脱を招きかねません。
2、5については、まず最初に幹国正教会の代表からの情勢報告を求めます。
6については、現在我が正教会では国内で聖職者を養成しており、それと平行して、という形ならば賛同致します。

＞スオミ正教会はスオミ王国の国教の一員であり、また他教会との対話やエキュメニカル運動にも賛成しています。

エキュメニカル運動に関しては聖書翻訳において重要な役割を果たしてきましたが、ややもすると異端との統合を言い出す輩も出てくることもあり得ますので全面的に賛同するというのは大いに懸念する事案であります。

＞さらに、私自身クオピオの総主教という正教会の聖職者であると同時に、元老院議員かつ枢密院宗務委員会委員としてスオミ王国政府の一員であります。故にシオン総主教庁提案の内3と4については意見を表明するのを控えさせて頂きます。

しかし公会議決定を国政に持ち帰って検討して頂くことはぜひとも要請したいことではあります。

＞1については、正教会全体としての死刑宣告をあくまでシオン総主教庁の総主教に過ぎないユダ13世が、独断で宣告したことを非常に憂慮しております。少なくとも他国の正教会に事前に一言あるべきだったのではないでしょうか。

これについてはシオン教会としての独立した宣告であった為、独立教会に影響を及ぼさないようにするためであったわけです。

＞さらにそもそもコンポ共和国と紛争状態に陥ったのは正教会ではなく国家としてのシオン総主教庁です。そこの線引きをしっかりしなければ、シオン総主教庁国=正教会というふうになってしまい、他国の正教会の離脱を招きかねません。

シオンは宗教的指導も行わないという立場ですからそのあたりは各教会の広報にかかっているという他はありません。

＞2、5については、まず最初に幹国正教会の代表からの情勢報告を求めます。

幹国教会代表は速やかに意見を提出してください。

＞6については、現在我が正教会では国内で聖職者を養成しており、それと平行して、という形ならば賛同致します。
無論現在の神学校はそのまま存続して頂いて構いませんがその上位に高等神学院を設置しようという趣旨です。

件の死刑宣告につきまして、反抗者コンポとシオン総主教庁のやりとりの資料を丹念に精査致しました。
死刑宣告を受けたコアーなる人物はどのようなものか、これについて調査と評価、徹底的に議論した結果、次のような見解を得ました。

コアーはコンポ共和国の善良なる人々を戦争に巻き込み、多数の無辜の民を死に追いやりました。これは大罪です。
コアーは正教の教えを尊重せず、神をも畏れぬ発言を繰り返しました。信仰心の欠片もみいだせません。アリス少女王のように悔い改めることすらしていないのです。これは大罪です。
コアーはその末期、ビクトリー大佐なる軍人に叛乱され、自滅の道を辿りました。叛乱可能性のあるものを生かしておくことは不節制・怠慢の罪にあたります。これは大罪です。

上記のような結果から、コアーはサタンの化身であることが証明されました。よって、ルーシェベルギアス・ソーヴィニヨンの府主教シメオン・アブロニクはコアーは死刑宣告に値する人物であると評価します。

人を殺すという行為は、神とその善良なる使徒である我々だけが持っている崇高なる特権です。死刑宣告も然りです。前例こそありませんが、その権利を不当にも奪うことは大罪に値する可能性があります。

世界はつねに暗黒と死をばらまくサタンに狙われています。サタンをこの美しきフリューゲルから排除し、人々の魂を地獄から救うために、正しい信仰と判断の下で行う死刑宣告はむしろ「善行」であります。よって、ルーシェベルギアス・ソーヴィニヨンの府主教シメオン・アブロニクはシオン総主教庁が正しい信仰と判断の下で行うのであれば死刑宣告について躊躇う必要はないものと判断します。