石動第二帝国による秋津皇国併合に関する条約調印式

石動第二帝国皇帝陛下及秋津皇国皇王陛下は両国間の特殊にして親密なる関係を願い相互の幸福を増進し東方諸国の平和を永久に確保することを欲しこの目的を達するが為には秋津皇国を石動第二帝国に併合するに如かざることを確信しここに両国間に併合条約を締結することに決す。これが為石動第二帝国皇帝陛下は内閣総統高野直を秋津皇国皇王陛下は内閣総理大臣池田達也を各その全権委員に任命せり。因て右全権委員は会同協議の上左の諸条を協定せり。

第一条　秋津皇国皇王陛下は秋津皇国に関する鉱山経営権、貿易権を除く一切の統治権を完全且永久に石動第二帝国皇帝陛下に譲与す。

第二条　石動第二帝国皇帝陛下は前条に掲げたる譲与を受諾し且全然秋津皇国を石動第二帝国に併合することを承諾す。

第三条　石動第二帝国皇帝陛下は秋津皇国皇王陛下を秋津州の大藩治領領主に任命し、以後秋津皇国は秋津皇王領秋津州となり、秋津皇国皇王陛下は同大藩治領に於ける地方自治権を有す。石動第二帝国秋津皇王領秋津州総督は、石動第二帝国政府の代表として大藩治領と石動第二帝国の円滑な連絡、指示を可ならしめんとす。

第四条　石動第二帝国皇帝陛下は秋津皇国皇王陛下太皇王陛下皇太子殿下並其の后妃及後裔をして各その地位に応じ相当なる尊称威厳及名誉を享有せしめ且つこれを保持するに十分なる歳費を供給すべきことを約す。

第五条　石動第二帝国皇帝陛下は前条以外の秋津皇族及びその後裔に対し各相当の名誉及び待遇を享有せしめ且つこれを維持するに必要なる資金を供与することを約す。

第六条　石動第二帝国皇帝陛下は勲功ある秋津人にして特に表彰を為すを適当なりと認めたる者に対し栄爵を授け且つ恩金を与うべし。

第七条　石動第二帝国政府は前記併合の結果として同地に施行する法規を遵守する秋津人の身体及び財産に対し十分なる保護を与え且つその福利の増進を図るべし。

第八条　石動第二帝国政府は誠意忠実に新制度を尊重する秋津人にして相当の資格ある者を事情の許す限り秋津皇国に於ける帝国官吏に登用すべし。

第九条　本条約は石動第二帝国皇帝陛下及び秋津皇国皇王陛下の裁可を経たるものにして公布の日より之を施行す。

右証拠として両全権委員は本条約に記名調印するものなり。

以上の内容で宜しければ、秋津皇国全権委員の署名を願います。