Re: 京和会談

まず初めに、先の隕石災害の犠牲となったアブラハム・エルウッド陛下、クローディア妃殿下、そして数百万のヴァノミス人民の御霊の冥福をお祈り申し上げます。
そしてまた、新たにヴァノミス臨時政府の国家元首となられたアルトリア王女殿下に、僭越ながら祝福の言葉を申し上げたいと思います。王家と国家の危機に直面し、さぞおつらいこととは存じますが、今後のヴァノミス連邦を背負っていく殿下には、心を強く持っていただかなければなりません。

さて、それでは今回PDEC軍による戒厳令の発令と緊急展開の経緯について、改めてご説明いたします。

巨大隕石災害の発生後、大きな混乱もなく臨時政府が発足した迅速性は世界より広く称賛されるべきものであります。
しかしながら現在、ヴァノミス連邦領域の治安は万全とは言えません。警察・治安を含む多くの政府機能の中枢が破壊されている現段階において、PDECはヴォルデリア条約により定められたヴァノミス連邦の政治体制・行政とヴァノミス人民の生活を確実に保障するべく、緊急出動の実施に踏み切った次第です。
これはあくまでもヴァノミスの平和を護持し、インフラを始めとする人々の暮らしを復興するための措置であります。ヴァノミス王国内政に干渉し、何がしかを強制せんとする意図は一切ございませんから、ご安心ください。

発効より80年を経て古びてきた部分があるにせよ、ヴォルデリア条約が示すヴァノミス連邦の政治体制は、今後貴国が完全な主権国家へと進むために最適な姿であると考えます。
ついては、ヴァノミスの精神的支柱たるアルトリア王女殿下より、災害以前のヴァノミスの姿を回復する決意を、ヴァノミス人民に、そして国際社会へ示していただきたい。以上がヴァノミス連邦最高評議会顧問委員会の希望するところでございます。