石動第三帝国・エウシウワンジャ共和国間首脳会談

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629年6月1日、石動第三帝国山岡府室満京市中央区公方府庁舎6階「拝謁の間」に於いて本会談は行われる。

石動第三帝国より足利滿子征夷大将軍・土岐康之統合参謀総長が出席する。

エウシウワンジャ共和国よりダオダ・ムヒン・ワイナイナ最高軍事評議会議長、テオドロ＝ミゲル・ポニョ・ニュシ参謀総長が出席します。

足利滿子「ようこそおいで下さいました、ワイナイナ議長閣下、ニュシ参謀総長閣下。まずはこの度の政権掌握に、帝国を代表して祝意を表しますわ。これによりエウシウワンジャの体制がより強固なものになります様、帝国としても最大限お力添えをしたく存じます」

ワイワイナ「お招きいただき光栄であります足利大将軍閣下！そして貴殿の祝意に感謝いたします。この首脳会談が両国関係の発展につながる事を期待しております」

足利滿子「嬉しいお言葉、ありがとう存じますわ、議長閣下。ではさっそく、両国関係発展の為にも、貴国の益々の発展に関わる協議を始めましょう。
　まずお話ししなければならないのは、貴国に於けるインフラ・社会保障投資支援に関する事です。
　知ってのとおりインフラは国民の文化的生活に必要不可欠な生活基盤であると同時に、産業活動遂行の為にも不可欠なものです。また社会保障は国民の最低限度の生活水準を保証する、国民生活にとって大変重要な要素です。
　この二つの要件は国民の幸福に最も深く関係しているものと言えますわ。西洋文明圏はこれにやたらと彼らの価値観に於ける正義とされる「民主的政治」を加えたがるものですが、少なくとも我々石動人はそういったものを重要視してはおりませんの。民が飢え困窮した専制国家と、民が豊かな生活を送る専制国家。我々にとっての悪は前者のみであり、後者を悪とするのは偏狭な民主主義信奉者のみでございましょう。
　そこで我が国としては、是非とも我が国の友邦たる貴国に「国民が豊かな生活を送る」国家となって頂きたいのです。そこで、今回我が国はこの様な協定を準備してまいりました。問題がございませんでしたら、是非ともこの場にて調印を執り行いたく存じますわ」

石動第三帝国によるエウシウワンジャ共和国に於ける公共・社会保障投資に関する協定

第一条　石動第三帝国はエウシウワンジャ共和国に於ける公共投資援助として、資金20兆Va・建材10億tをエウシウワンジャ共和国に対し提供すべし。
第二条　エウシウワンジャ共和国は第一条の資金・物資を用い速やかに公共投資を実施すべし。これが到達目標はインフラ統一指数50とす。
第三条　第一条の資金・物資は公共投資以外の目的に用いるは厳に慎まれるべし。但し第二条の到達目標が達成されし後の余剰資金・物資はエウシウワンジャ共和国に対する財政投資とされ、用途の是非は同国政府に帰す。
第四条　石動第三帝国はエウシウワンジャ共和国に於ける社会保障投資援助として、資金20兆Vaをエウシウワンジャ共和国に対し提供すべし。
第五条　エウシウワンジャ共和国は第四条の資金を用い第二条の公共投資到達目標が達成され次第速やかに社会保障投資を実施すべし。これが到達目標は社会保障統一指数50とす。
第六条　第四条の資金は社会保障投資以外の目的に用いるは厳に慎まれるべし。但し第五条の到達目標が達成されし後の余剰資金はエウシウワンジャ共和国に於ける社会保障維持費とされ、同国社会保障の維持に用いられるべし。

ワイワイナ「現在エウシウワンジャ全土はインフラ、社会保障と言った生活基盤が乏しく、国民は労働者農民皆等しく貧窮している有様にございます。これはウフル政権により齎された言うなれば「ウフルの軛」。その軛からの脱却を目指す我々最高軍事評議会にとって大将軍閣下の提案は真に魅力的であります。このような協定案を提示して頂いたことに深甚なる謝意を表明すると共に、共和国代表としてこの協定に調印いたします。」

足利滿子「ご賛同いただき、ありがとう存じますわ。では早速署名いたします」

源正二位征夷大将軍足利左馬滿子（花押）

ワイワイナ「エウシウワンジャとその人民を代表し署名する。」

Presidente del Supremo Concejo Militar　 Daouda mhin Wainaina

足利滿子「調印頂きありがとう存じますわ。さっそく所定の物資をお送りいたします。貴国インフラ・社会保障拡充の成功をお祈りいたします。
　また、別件で恐縮ではございますが、現在我が国は海洋面積の減少などから自国での石油採掘事業に限界をきたしております。如何でしょう、貴国領海での石油採掘事業を行わせて頂けませんでしょうか？貴国国内に於いて石動石油公社の海底探査船を建造させていただく形となりますが、産出石油の所有権を貴国に譲渡するなど、貴国にとっても悪い話ではないかと存じます。如何でしょうか？」

ワイナイナ「なるほど、石油は新たな外貨獲得源となりえますし、我が方としてもそのご提案に異存はございません。」