貴国の懸念に対する当国の見解を述べさせていただきたく思います。
さて、貴国の懸念されるレゴリス帝國の体質に関してですが、貴国がそのように判断するに至る情報源は
ノルスモール連邦報道機関「ハイネセル・タイムズ」による報道が多くを占めていると思われます。
同報道機関によるレゴリス帝國関連の報道を見る限り貴国の持つような見解に達する事が当然のように
思われますが、しかし同報道機関はノルスモール連邦構成国の一つであるハイネセル共和国寄りの報道機関であります。
従って当国としましてはハイネセル・タイムズの報道内容は決して客観的かつ中立的なものとは思われません。
しかしながら他方面よりのレゴリス帝國に関する客観的情報が不足している以上、貴国のような懸念が生じる事は
已む無き仕儀であるとも考えられ、当国としても再建レゴリス帝國に対してある程度の監視体制を構築する事は
必要不可欠であるという結論に達しています。
当国はこれをレゴリス帝國の戦後における安全保障を実現する為に締結を予定している保護条約案に盛り込み以下のように策定致しました。
[天鶴帝国によるレゴリス帝國の保護条約]
天鶴帝国はレゴリス帝國との間にレゴリス帝國の安全保障並びに政治的安定を求めて本条約を締結する。
1.天鶴帝国はレゴリス帝國領防衛の義務を持つ
―.天鶴帝国はレゴリス帝國領にレゴリス方面軍を編成し、帝國領の防衛にあたる
―.レゴリス方面軍の指揮系統は天鶴帝に帰属するものとし、必要に応じてレゴリス帝國元首に指揮権を委譲する
2.レゴリス帝國は天鶴帝国によるレゴリス帝國領防衛行動に関し物資、設備等について必要な支援を行う
3.天鶴帝国はレゴリス帝國に対し政治顧問団を派遣する
―.政治顧問団はレゴリス帝國の行政・貿易・開発等について必要な助言を行う事ができるものとする
―.政治顧問団はレゴリス帝國政府閣僚に対し、その任に不適当と判断される者に関してはこれを罷免する権限を持つ
4.天鶴帝国はレゴリス帝國防衛義務の円滑な遂行の為、同国の外交権の一部を代行する
具体的には天鶴帝国の外交姿勢との同調である
状況の変遷により条文の追加、もしくは改訂等が必要となった場合、両国の合意の上で改訂することができるものとする。