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【ヴェールヌイ外務省マニュアル】

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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2016/2/13 0:34 | 最終変更

騙されたな!これはマニュアルではない!!



ウェールリズセ連邦共和国の外務省マニュアル(以下本家マニュアル)は、このゲームにおける基本的な在り方を正しく示していると思います。ただし、本家マニュアルを読んだヴェールヌイの中の人は一末の不安を覚えました。

「たしかにその通り。その通りなのだが、みんながみんなこのマニュアルのように考えるようになれば、本当の意味で尊厳を得る国は存在しなくなってしまうし、結果として全員がつまらない不幸な状態になってしまうんじゃないだろうか?」と。

そこで、なぜ私がそのように思うのか。元となった本家マニュアルの各項目に沿って、私の考えを列挙したいと思います。またあらゆることに例外はありますが、一々それまで書き連ねると大変なことになりますので、最後に少し触れる程度としています。
本質的なことに言及したいのと、結局は価値観の違いによるところですから、ここはひとつそんな考えのプレイヤーもいるんだよという程度に読んでいただければ幸いです。

また本文はウェールリズセの中の人の許可を得て発表していることも付け加えておきます。イエーイ!ズッ友だよ★☭



1.外交って何でやるの?

そういうゲームだからです。貿箱をはじめとした数多の国系箱庭というのは「箱庭諸島というゲームを使って国家ロールプレイをするためのゲーム」なわけです。島を開発したり、貿易をしたりといったことは、ロールプレイにおける立ち位置や話題を調整するための手段であり、それそのものは目的ではありません。それそのものを目的としているのは、それこそ本家の箱庭諸島です。
逆に言うならば、ロールプレイを行わないであるとか、数値上の優劣を競いたいのなら国系箱庭ではなく通常の箱庭諸島をプレイしたほうがずっと良いのです。

ロールプレイは和訳すれば「役割演技」です。貿箱では結末が決まっていない台本なしの舞台で、みんなが思い思いに役割を演じているわけです。さらに言えば、結末をはじめから決めている台本にそって外交を行おうとすると、それは突如として「茶番」になります。また同時に茶番に参加していない他者をゲームから排除しようとする行為にもなってしまうということを、頭の片隅に置いてもらえると良いと思います。

本家マニュアルでは「外交は国益の為にやるもの」とされています。この"国益の為"という考え方は、ロールプレイをしているという大前提からきているものなんですね。そして、「外交は国益のためにやる」「いじめられないように、パシりにもされないようにするため」というのはひとつの役割にたどり着く為の手段です。また、たどり着いてもそれは一時的なものです。「いじめられる役」や「パシリになる役」が別途存在していて、個々の役柄は自分で選択することができることもあるし、できないこともあります。そして役柄変更は頻繁に行われます。「いじめられる役」になりたくない人は、本家マニュアルのような思考になりがちだという事でもあります。

けど、ちょっとまってください。好きな役柄になれなかった人は、ただつまらなくなってしまうのでしょうか。そうなってしまった場合、どうすればいいのでしょう?

2.外交交渉の可視化メリット

本家マニュアルによれば「外交交渉の過程を他の国にも見やすく・かつ公開することで、その国がどんな国なのかを分かり易くする」「めっちゃ外交頑張ってますアピール」「いざという時の根拠」とされています。これはとても正しいのですが、本質の説明からは外れていると思います。

貿箱はロールプレイ(役割演技)をするゲームであり、その役割を一時的に得るために外交で調整する、というのは先ほどお話しました。ではなぜ調整できるのかという事を考えてみましょう。すなわち"役割は他者との関係性で規定されるから"ということです。複数間の相互認識があって、はじめて役割が決定されるわけで、他者の認識を欠いたまま、「俺はこういう役割の国なんだ!」と言っても、それは単なる個人の「願望」であり、ともすれば「妄想」です。また同時に、役割のない人間が舞台に上った場合"突然役者以外が壇上に上がってきた状態"といえます。劇は中断され、部外者は警備員に取り押さえられて外に放り出されてしまうのです。もし貴方が「楽しくない状態になってしまった」「もうどうでもいい」と思ったり、それに近い状態に陥ったことがあるなら、それは貴方が"そもそも役割を得ようとしなかった"か"役割を得ていることに気付いていなかった"か"与えられた役割を放棄した"かの何れかだと断言できます。

外交交渉は"役割を得ようとすること"の複数ある手段のひとつであり、もっとも定石といえるものです。役割は他者との関係性で規定されるわけですから、他者を存在させるために可視化されなければならないということですね。すごく当たり前です。

複数ある手段と言いましたが、外交の他には"wikiで自国記事を書く""報道を書く""ヘッドラインに投稿する"など様々なものがあります。この何れもが、情報を可視化して他者との関係性を築くためにあるわけです。他者との関係性を目的としなかったり、それを望まないで外交や報道を行うことが前述の「茶番」や「妄想」であり、当然役割は与えられませんから、楽しくなりようもないのです。(中には勝手に楽しいと思い込んでいる方もいるようですけれど・・・)

3.外交交渉の目的

前項で、外交交渉は"役割を得ようとすること"の複数ある手段のひとつ、と書きました。しかし実は、複数ある手段の中で、唯一外交にだけ存在しているもう一つの要素があります。それは"他者に役割を与えること"です。これは少し結果論なのですけれどもね。
外交の中身というのは要約すれば殆ど全てが「私はこういう役になりたいんだけれど、その為にあなたにはこういう役になってもらいたい」という事を言っているわけで、場合によっては希望の役と違うので、これが"外交的な対立"に繫がるわけですね。
けどここで注意してもらいたいのは、少々ややこしいのですが"外交的に対立する"ことと"役割を巡って対立"することはそれぞれ別の事だということです。前者はロールプレイ上の対立であり、後者は中の人同士の対立だからです。
次項に続きます。

4.外交ってしんどくない?

「こんなゲームにマジになっちゃってどうするの」
「正直長文外交とかやってられる時間ないわ」
「暇人乙、ニートか」
(本家マニュアルより)

私は少なくとも同年代の平均よりは責任ある地位にある社会人です(迫真)わりと多忙ですが、にも拘わらず多趣味な方でして、貿箱はそのうちのひとつです。(箱庭歴自体は15年以上になります。なにせ小学生の頃からやってましたからね(笑)一時期は国系箱庭の運営もしていました。我ながら糞みたいな管理人でしたが)それも力の入れ度合いは下から数えた方が早いくらいのものです。それでも、せっかく望んでやっているゲームですから、少しでも楽しく過ごせるようにしたいと思っています。そして、自分が少しでも楽しくなる為に多少なり意識していることがあります。それはいかに"他人を楽しませることができるか"ということです。その為に常に頭に置いていることが大きく3つあります。

【1】他人の役割を(できる限り現実的な範疇で)本人が素直に楽しめるものにしてあげること(フォローすること)
【2】他人が自身に望む役割がなんなのか汲み取ってあげること
【3】結果がどうなっても、その時の役割、関係性を楽しむこと

まず【1】ですが、誰しも希望の役に近いものになれれば素直にこのゲームをプレイしてくれます。希望通りにならなかったからといって自暴自棄になり、脈絡がなかったり、これまでの外交の過程を無視した言動を繰り返すような身もふたもないプレイヤーが増えてしまえば、その他のプレイヤーのロールプレイにも悪影響を与え、結果として全員にとって楽しくない状態になってしまうからです。素直にプレイできなくなる役割を強要することは、全体にとってマイナスになると考えているのです。
これを実践するうえで【2】と【3】があります。私自身にも希望の役はあります。しかし、ひとつの役柄は相対的な他人の認識によって決定される為、数に限りがあります。たとえば「植民地を擁する世界最大の大帝国」という役があるとします。この役を他者との関係性によって成立させる為には少なくとも「植民地の役」「世界最高と評価してあげる別の国の役」の2者が最低限必要です。プレイヤー数が3人であれば、1人しか大帝国にはなれません。ですが3人ともが一番オレツエーできて気持ちいい大帝国を希望しました。そこで役割を巡っての対立(中の人の対立)が起きるとします。おそらく戦争になりますよね。さて、この戦争に勝ったプレイヤーは大帝国になれるでしょうか。おそらく「なれない」でしょう。中の人的な対立で敗北した場合、その人は大帝国以外の役を引き受けないか、引き受けてもきちんと演じないからです。

そこで私ならのパターンです。
私の希望も大帝国ですので戦争は避けられないとします。戦争の前に最低限の外交は演出として行います。ここでの外交が、大帝国になるにせよ、その他の役になってしまうにせよ、演じる事になる役柄を構成する性格付けになるからです。これを怠ると、大帝国であれ植民地であれ小国であれ、評価される時の言葉が誰にも創出できなくなってしまうからです。これがスタートラインです。

そして戦争をすることになりました。

もし私が負けた場合。「植民地の役」か「世界最高と評価してあげる役」のどちらかを流れに応じてキッチリとやります。この時の言動は、戦争前の外交や、相手がwikiなどで公開している設定を可能な限り活かします。相手が可視化しようとした情報は、私がそれに言及し活かすことで、他者との関係性になり、相手と自分に役割を与える瞬間になります。大帝国の役になれた対戦相手はきっと楽しいでしょう。

もし私が勝った場合。大帝国を成立させる為に負けた側にどうしたら楽しんでプレイを継続してもらえるかを第一に考えます。植民地にならなくてはなった側の、戦争前の外交や、相手がwikiなどで公開している設定を可能な限り活かします。植民地としての立場をある程度は楽しんで継続できる土台を形成してあげるわけです。どうしても植民地が嫌だという場合は、いずれまた自由に行動できるようにする"隙"を私自身が折を見て提供します。そこでしっかり隙に乗じる形を成立させてあげるのです。それが反乱なのか、円満な独立なのかはロールプレイ上の流れの問題であり、事態を成立させてあげるという事とは関係のないものです。こうして役割を時代に応じて循環させ、できるだけ多くの人が楽しめるプレイ環境を目指すのです。

そもそも大帝国を希望しないのも良い考えです。協力国や友好国としての地位を楽しむ事もできますし、大帝国と長期間小競り合いを続けるという事も、歴史を刻む中で双方にとり楽しい形があるはずです。

ただ自分が望んだ役じゃないから対立したりする事は、双方が不愉快なままプレイを継続することになります。楽しめる範囲を増やすことが、これがどんな状況に陥った場合でも楽しめるようにする為には最善の策なのです。そして他人もそのような考えをもってくれていれば、ロールプレイはやりがいがあるものになり、楽しさは幾倍にも増幅されるはずです。

本家マニュアルで書かれているような手法「外交交渉にかける時間を短く・かつ早期にこちらの目標を達成する為には~」「相手の見解を全部引き出して~付け入る隙があるのかを見極める」等は、外交演出の中での選択肢のひとつではあります。しかしこれに固執して表向きの勝利ばかりを考える人は、その瞬間においては勝てて楽しいと感じられるのかもしれませんが、それは一人でこのゲームをやっている事と同然で、真の勝利条件(これについてはあえて述べません)を満たすことは一生ないんだろうなと、私個人としては思います。




ここまで読んでくださった方がおられましたら本当にありがとうございます。
貿箱は相手のいるゲームです。そしてゲームシステム本体ではなく、演技の掛け合いを主に楽しむゲームであるはずです。多くの人が自分の願望を成就させたいと願うでしょう。その近道は、相手の願望を成就させる積み重ねにあるのかもしれません。その可能性を少しでも感じてくだされば幸いです。(まぁかなり極端に書いています。ヴェールヌイも、あまり過剰ではありませんが、遠大ながら国益を考えているわけで、万人を楽しませながら自分の欲求を叶える事ができるとは考えていません。ただ僅かでもこういう概念がないと、そもそも何も成立しなくなってくるんじゃないかなってことなので、軽く流してくだされば結構です)

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