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2月 15 (金曜日) 2019
820年両院同時選挙実施 他 20:54  トルキー社会主義共和国 
820年両院同時選挙実施

820年はトルキーでは異例の両院同時選挙が行われる選挙の年となった。

焦点となったのは「開国後の経済政策」についてである。

現在トルキー国内においては自国経済に注力し限定的な外交を行うことで持続可能な国家体制を築き上げる「永続国家計画」の修正・廃止が目指されており、開国後の混乱を最小限に抑えるための努力が関係省庁において続いている。

しかし現在のところ、与党内の方針の対立もあり外交活動再開以降の見通しについては白紙に近い状態だ。

この議題は40年に渡り続く社民-共和-緑連立政権を悩ませる重大な議題であり、内閣の危機は差し迫ってると言ってもいいだろう。「もはや後回しにはできないだろう」とは内閣関係者の声だ。

13代目首相ジャフェル・ギュルセル氏の息女であるミュジデ・ギュルセル=イスタンベル大学教授(共和人民党顧問)は819年に自身の講演会でこのように語った。

以下特に注目を集めた部分について抜粋する。

「~むしろ今にもなってそんな話してる方が不思議です。780年に父の政権が発足した当初から、開国の方針を決定すると同時に開国後の政策を急ピッチで策定していたはずなんです。父は首相であった11年半はとにかく開国、開国だったと当時のことを語っていました。しかし実際はなんと『現在までのところ決定している事項はない』というじゃありませんか。この40年間、一体何に時間を費やしていたのでしょう。私はCHPの立場ですが、常に労働党が政権確保間近に迫っている中で緊張感というものはなかったのかと大変困惑しています。~」

彼女の声がメディアを通じ瞬く間に全国民へと広まったこともまた、トルキーにおける「開国後の経済政策」がいかに重大な議題であったかを示しているだろう。

820年の両院同時選挙は労働党と共産党の主張した「農林業強化案」、社会民主党と共和人民党が共同で発表した「鎖国前復帰案」の事実上の一騎打ちとなった。

左派政党が支持を集める近年の傾向に合わせて前年の上述のギュルセル氏の発言が注目を集めていたことにより、「国民の信を問う」として異例の同時選挙に踏み切ったアクス首相の判断に「自死行為だったのでは?」と恨めしい声を上げる党関係者も見られた。

人民院

政党      改選議席数   議席数 増減

社会民主党   112       121   +9

共和人民党   53       40   -13

緑の党     40       40   0

トルキー労働党 166       168   +2

共産党     24       26   +2

無所属     5        5    0

人民院では労働党、共産党、社会民主党が軒並み議席数を伸ばした一方で、共和人民党の議席喪失に歯止めがかからない状態となっている。

緑の党は議席数を維持し支持の手堅さを見せつけた。

結果として現政権は3党で計201議席を獲得し辛うじて政権交代を免れたが、緑の党と同率での与党第二党となった共和人民党は離党者を出すなどその求心力の低下が指摘されており、予断を許さない状況が続きそうだ。

地方院

政党/会派        改選議席数   議席数 増減

トルキー労働党     69       138   -2

社会民主党       25       54   +2

チューリップ同盟    14       27   0

共産主義戦線      9        23   +4

共和人民党       11       11   -6

アルミニア民族共同体  4        11   +2

地方院では労働党は議席数をわずかに減らしながらも過半数を維持し、人民院と地方院の間で第一党が異なるねじれ状態が続いている。

地方院発足以来より労働党以外の政党が第一党を獲得したことは数えるほどに留まり、地方選に強い労働党の地力を見せつけた格好だ。

共和人民党は地方院においても議席を大きく減らし続けており、政権内での発言力の低下は免れない。

ここ十数年勢力を伸ばし続けているアルミニア民族共同体は、今回の選挙により初の2桁議席を獲得した。

同党の活動領域でもあるカリス県、エリジラム県においては労働党に匹敵する議席を確保しており、今後も侮れない勢力となっていくだろう。

拡大の背景には一時民族自治権の拡大も示唆した共和人民党への失望感があるとも指摘されている。

近年快調の共産主義戦線は今回農村地域において特にその力を大きく発揮した。政権交代を免れた連立政権も「農林業強化案」の声を無視することは難しくなるだろう。

資本主義活動家ら、違法薬物取引の疑いで一斉逮捕

警察は10月下旬、現体制の打倒と資本主義体制の樹立を目指す「資本と平和の民主主義(ÖBD)」本部に強制立ち入り捜査を行い、違法薬物取引の疑いで幹部ら4名を含む関係者31名を逮捕したと発表した。

逮捕容疑は活動資金の確保と現体制の撹乱を目的とし組織的に違法薬物の取引を行っていたとしている。

ÖBDは過去にも違法薬物取引の容疑で複数の構成員の逮捕者が出ている。容疑者らはいずれも容疑を否認しており、「素性がわからない組織に脅され保管していた」と供述している。

今回の強制捜査により押収された違法薬物は大型バン1台分にも及び、警察は押収されてない薬物や製造の事実などの余罪があると見て捜査を続けている。

取材に対し同組織は「取引の事実は存在しない。このような不当逮捕を行う現政府はやはり腐敗した体制であり、組織をあげ断固たる対抗処置を行う。」と次なる活動を示唆した。

ズュムレ・セキ法務大臣は会見で「法を犯した者は罰せられる。法を忘れていたとしてもだ。」と徹底的な対抗姿勢を示した。



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