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ヴェールヌイの報道  ヴェールヌイ社会主義共和国メディアの報道を集約して紹介
1月 25 (木曜日) 2018
【活動再開を表明 課題山積の政府】ほか 18:13  ヴェールヌイ社会主義共和国 
【活動再開を表明 課題山積の政府】

600年台に入り、活動半休止(中の人の仕事が大変なことになり約二年ほどまともに時間が取れなかった)を実施していたが、今般(リアル歴2018年より)状況が落ち着いたことに鑑み、活動の順次再開を表明した。伴って政府は活動再開にむけた国内外の状況調査に着手することを決定し、各方面での調整を各省庁に指示した。

目下最大の課題は財政再建であるといえる。工商計画省の元官僚によれば、休止以前、政府は事前予測の中で「世界最高水準を誇る共和国の自給経済体制により、休止が想定を超えて長期間に及んだとしても、輸出入関係が外部要因により変化することは避けられないものの、維持そのものには支障がなく、再開時点での負担は最小限度に留まるだろう」との見解を有していたという。一般的に、長期に及ぶ活動停止となれば、交易関係を清算した上で、凍結申請を行うのが常套手段である。共和国が、世界的に見ても異例といえる凍結を伴わない長期活動停止を決断した背景には、自給経済への自信と、交易の清算を実施するほうが被害が大きいだろうという計算が働いていた。

文化自由連盟のリシツキー代表は本誌のインタビューに以下のように語った。「自給経済を背景にした楽観論は半分は正しかったが、半分は間違いであったことが証明された。まず正しかった点は、事実として国土に大きな被害が発生しなかった事があげられる。これは自給経済が休止期間中の大半で正常に稼働した幸運と、自然災害対策について従来水準を維持する努力を継続できたことによる。また交易清算を行わなかったことによって相手国との関係を一定に損なわずに済んだことも成果といえるだろう。一方で、大きな間違いがあったことも否定できない。ひとつは外部経済環境の変化が予想を超えて進行したことだ。燃料需要の低下は輸出に大打撃を与えたが、休止中である為有効な代替先確保の為の外交活動は不可能だった。共和国の自給経済が高い水準にあるのは事実であれ"利潤"となれば、その大半は輸出黒字によるものだから、これが減少すれば自ずと資源投入の必要性が発生した際の国庫回復はかなり低調なものにならざるをえない。その間に次の事態が発生すれば破綻を来たすリスクと向き合わなければならなくなったわけであり、そのリスクは現実となった。共和国はいまや財政破綻が見えている状況だ。また凍結を行わなかった以上、いくら休止状態であるとはいえ、一定の国際関係の中で、外交・安全保障上の対応、責任については免れないことになった。休止期間中に発生したヴォルネスク解放戦争への対応はその最たる例となった。政府も議会も機能低下している中で行われたこの紛争については、改めて検証を行う必要性がある。ヴォルネスク自体の是非はともかくとして、共和国がこれに武力介入したことは、国是に大きく反していることは明白だ。当時、どのような意思決定のプロセスがあったのか、連盟としては労働党に対し回答を強く求めていく立場だ。」



【西部でテロ 軍、グムラクで掃討作戦 被害甚大】



753年4月:西行政区の林野地域で「銃を持った集団がいる」との住民からの通報を受け駆けつけた人民警察に対し、20数名の集団が発砲し、これにより警官2名が死亡した。集団はそのまま市街地域に向け北上した。途中、車両を奪うなどしてグムラク市内に達した集団は、機械工場等を襲撃し、設備に被害が発生した他、居合わせた職員や市民の多数が負傷した。集団の逃亡や他地域への被害拡大を防ぐため、人民警察はグムラク市外に通ずる幹線道路を封鎖するなどして対応し、事件発生の三時間後には西行政区の要請を受け出動していた地上軍部隊が集団と交戦し、制圧した。地上軍司令部の発表によれば、投降を呼びかけたものの集団側が発砲した為、全員射殺されたという。鎮圧部隊に死者はなかったが、重軽傷者が五名発生した。集団を間近で見たというグムラク市民によれば「犯人はヴェールヌイ語で喋り、見た目にもヴェールヌイ人のようであった」とのこと。

政府の活動再開宣言から間もないこともあり、集団はなにかしらの政治的意図に基づく破壊活動が目的であったと推察されるが、正体は依然定かではない。黎明期以来の武装テロ事件の発生ということもあり、人民警察を擁する国土省では警戒を強める方針だ。

また国内工業生産の多くを担うグムラク市周辺の工場設備に被害が及んだことにより、生産量の大幅な下落は避けられない見通しで、再開に伴う財政再建に頭を痛めている国にとっては、まさに泣きっ面に蜂の状況となった。



(ブールスター紙)
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