ノルニール王国の崩壊に伴い、アクアマリン王国がノルニール併合を発表した。これはナチスドイツによるチェコスロヴァキア併合と大変情勢が似ている。大国、この場合は普欧、の了承を得ている点、（一部の）現地住民の支持を得ていると本人たちは主張している点、そして何より、近隣諸国には何も知らされておらず、協議の余地もなかった点だ。アクアマリン側としてはスオミなど弱小国、どうせすぐに併合してやると考えて普欧帝国にしか連絡しなかったのかもしれないが、スカンディナヴィア地域の問題である以上我が国の方が普欧よりもよっぽど当事者なのである。

しかし、我が国が連絡を受けなかったことよりも深刻な問題がある。それは、アクアマリン側が完全平和主義のお題目の下、ノルニール併合、スカンディナヴィア統一を正当化していることである。このままいけば、我が国がポーランドのようにある日アクアマリンとどこかの国によって分割される日も近いだろう。最悪なことに、我々にはポーランドと違って助けてくれる大国はいないかもしれないのだ。政府には早急に国防力の強化を図ってもらいたい。



文：エミール・オーデン

本日祖国遺産省と王立天文院は、先日のアクアマリン王国のエアリーヌ国王による、

『十年以内にスカンディナヴィアの地域国家が、政治・経済的に破綻する』という預言に関して合同記者会見を開いた。この預言に対しては、国内から不安の声があがっており、それらの声に対処するため、この会見は開催された。



記者A「まず、預言という大変怪しげなものが罷り通っていることについて、政府はどう考えているのですか？」

祖国遺産省報道官「世の中には信じられない様なことも多いが、預言というものがこの世界に存在するのは事実だ。我が国の国教はキリスト教だが、他の宗教の神秘を一概に否定できるとは考えていない。」

記者B「では、預言の実現性について。どのくらいの確率で預言が実現すると考えていますか？」

王立天文院占現部「王立天文院では未だスカンディナヴィアで大きな国際的変動が起きるという予兆はしていない。」

記者B「では預言は実現しないと。」

占現部「そうは言っていない。」

記者C「この預言はスオミが民主化しないと崩壊すると言っているのだという噂がありますが。」

祖国遺産省報道官「この預言と我が国の政治体制に何ら関わりはない!!」

祖国遺産省警備・保安局員「申し訳ありませんがスオミ自由新報社の記者の方はご同行願います。」

記者C「横暴だっ!言論の自由に対するムガッ、フガッ」

警備・保安局員「連れていけ。」

記者D「…。この預言を聞いて国内のゾロアスター教徒が、解放の日は近いと、喜んでいるそうですが？」

祖国遺産省報道官「我が国内にはゾロアスター教徒は存在していないと認識している。他に質問がなければ、これで会見を終わる。」



【社会】スオミ自由新報社、発行停止に



【宗教】スオミ教会会議最終盤へ

本日スオミ総大主教庁は３月１２日より、全主教による教会会議を開催すると発表した。教会会議が開催されるのはフリューゲル到着後は初めて。会議には全ての主教の他、ローマニア教会の代表、政府の担当官なども参加する予定。また、国内の他宗派、他宗教の代表もオブザーバーとして招待されている。