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写真1：臣民の歓声に沸き返る祝典会場。

写真2：伝統的軍装で観閲行軍を行なう直参親衛軍将校。

写真3：伝統的装束で観閲行軍を行う陸軍近衛師団将校。

写真4：会場上空で曲芸飛行を行う航空宇宙軍教導隊。

写真5：水嶋沖で観艦式を執り行う海軍連合艦隊。



紀元150年（フリューゲル歴にして561年）5月14日。我が石動第三帝国は411年の大石動帝国建国宣言から、実に150回目の紀元節を迎える事となった。これにより政府は予てより大々的な祝典の挙行を企画。実に13ヶ国の来賓が訪れ、史上最大の紀元節と相成った。以下は本式典出席者である。（参加表明順）



我が国

　孝寧院太上皇婿陛下

　真備宮皇帝陛下

　三条秀員皇婿陛下

　その他諸親王殿下、皇室の方々

　足利尊子征夷大将軍殿下

　将軍継子足利晶子様

　その他全閣僚級公方府職員

　陸海宙親衛四軍指揮官相当官



成蘭連邦王国

　黒石治宗国王陛下

　ルティーナ・エルツ・ルーシュベルギアス王妃陛下

　春岡信輝首相閣下



ヴォルネスク社会主義共和国

　イリヤ・アレクサンドロヴナ・イワノワ共和国大統領閣下



クシミニャール候国

　シャルル・ド・ザイナル侯爵殿下

　フェルガナ＝パシャ元侍従府長官閣下



ストリーダ王国

　シャルガーナ国王陛下

　クリスティーナ王妃陛下

　エマ・ブレンケ外務大臣閣下



大幹帝国

　天安君皇帝陛下

　伊勢宮皇后陛下

　丁純憲総理大臣閣下

　金永中両班院議長閣下

　黄明一常民院議長閣下



ガドーヴィチ帝国

　ザコーン皇子殿下

　ヴラチョーヴァ外政大臣閣下



ポーレタリア首長国

　記念祝使



レゴリス帝国

　ベッテンドルフ総統閣下

　ボーリンガー外務大臣閣下



スコッチランド王国

　チャッピー国王陛下

　キャンベル国王お世話係大臣閣下



アリア連邦

　バートレット大統領閣下



コンビョーゾ王国

　クラボンII世女王陛下



ベルサリエーレ王国

　ノルベルト国王陛下



神桜帝国

　皇帝皇后両陛下



　祝典は来賓挨拶、皇帝陛下御玉声拝聴と続き、将軍殿下御挨拶が行われた。将軍殿下は以下の様に述べられた。

「親愛なる帝国臣民の皆さん、忠勇なる皇軍士卒の皆さん、公武御忠臣のお方々、そしてご来賓の各国の皆様。まずは今日という大きな節目に我らが皇帝陛下の御前にお集まりいただき、誠にありがとうございます。

知ってのとおり、本日は我が石動の二代皇帝、明日香宮陛下が大石動帝国の建国を宣り給われて、丁度百五十年の日に当たります。これまで我が石動民族は、第一帝政期の隆盛と衰亡、第二帝政期のメルトダウンによる流浪、北条幕府との戦い…幾度とない困難を乗り越えてきました。

しかし諦めを知らず、常に勝利と発展を志向する我が国は、南北動乱という荒波にさらされつつも、ここまでの復興を遂げる事が出来ました。今我々の頭上には航空宇宙軍の衛星「アメノウキハシ」「ヤタノカガミ」が悠々と浮かび、遥か沖合には戦艦あまてらす、原子力空母いざなみが仲睦まじくその巨体を並べています。

片や南朝はどうでしょう？卑劣にも観音像を盾に小さな浄土島に閉じこもっているのみで、我が軍の偉大な力の前に手も足も出ていません。これだけでも我が石動第三帝国の頂く真備宮皇帝陛下こそが、我が石動の正統なる皇帝であらせられる事の証左となりましょう！

しかし我が国の発展はここに留まりません。いつの日か我が国は浄土島と秋津南方に潜む南朝を根絶やしにしその後憂を断ち南北を統一し、第一・第二帝政期の栄華を取り戻し先進国に返り咲くでしょう！」

　将軍殿下の演説に、聴衆は大きな喝采で応酬した。



　その後、陸軍・親衛軍閲兵式、航空宇宙軍曲芸飛行、海軍観艦式が執り行われ、戦艦あまてらす始め連合艦隊の全戦闘艦による祝砲発射により、大いなる祝典は幕を下ろした。

　祝典終了後、将軍殿下は成蘭連邦王国春岡首相閣下と会談を執り行われたとのことである。



''【社会】晶子さま、幹国防衛大ご卒業。''



　今年3月22日、尊子将軍殿下のご長女、将軍継子であらせられる晶子さまが、無事幹国防衛大陸上科をご卒業された。首席卒業であるため天安君皇帝陛下より、恩賜刀が下賜されたとの事である。晶子さまは

「まさか首席卒業できるとは思いませんでした！国に帰ってお母様に自慢します！」

と喜びを顕にして答えられた。晶子さまは今後本人の希望で、帰国し陸軍近衛師団に陸軍少尉として任官される予定である。

（写真）アメノウキハシを搭載した航空宇宙軍帝釈島研究所のロケット。



　559年6月11日、航空宇宙軍は、同日打ち上げられた気象衛星「アメノウキハシ」が無事軌道に乗り、航空宇宙軍帝釈島宇宙管制センターとの通信を開始したと伝えた。

　アメノウキハシは航空宇宙軍創立以前からその開発が進められていたものの、設備不足により打ち上げの目処が立っていなかった人工衛星の一つで、このたびの航空宇宙軍創設により、ようやく日の目を見ることが出来た機体と言える。

　アメノウキハシは石動の気象データを軌道上から観測し、航空宇宙軍帝釈島宇宙管制センターを経由し公方府気象庁へ気象データを提供する予定となっている。池田俊美航空宇宙卿は「これでようやく我が国は災害大国から脱却することができるでしょう。すでに我が軍は第二計画として観測衛星の打ち上げを予定しています」と述べられた。

（画像）公方府が発表した航空宇宙軍旗。



　公方府は559年4月8日、帝釈島航空宇宙基地の落成を以て、陸軍航空部隊の主力を再編し、宇宙開発機関と合併させた「航空宇宙軍」の創設を発表した。



　この度新たに新設された航空宇宙軍は、陸軍・海軍・直参親衛軍と同列に統合参謀総長の作戦指導下に入る「第四の軍」である。その職分には所謂海外の「空軍」と同じく、領空防衛や戦略ミサイルの運用などが挙げられるが、我が航空宇宙軍は同時に宇宙開発もその食分としている。



　尊子将軍殿下は語る。

「我が軍は幾度もの南朝軍との戦いにより日進月歩で軍事技術を向上させており、中でも戦略ミサイルの運用・技術向上はその最たるもので、いまや友邦大幹帝国にも引けを取らないものでした。ですが石不足により長らく宇宙基地の建設がならず、我が国は高い軍事技術を誇りながら、為すすべもなく台風・地震・津波・隕石等の厳しい天災に晒されていたのです。しかしそれも今日までです！ストリーダ王国より援助いただいた石材のうち5000万tを使用し、遂に念願の宇宙基地が落成したのです！我が国の技術力はすでに観測衛星が打ち上げ可能なまでに高まっています。我らが航空宇宙軍の気象・観測衛星が天災に打ち勝つ時が来たのです！」

記者A「将軍殿下万歳！第三帝国万歳！」

記者b「将軍家万歳！南無八幡大菩薩！！」

（以下、将軍殿下と第三帝国を称える言葉）