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帝国新報  ガトーヴィチ帝国政府公認の報道機関。新聞の発行が主業務。
5月 30 (火曜日) 2017
【政治】瓦の存在感低下/【社会】首都機能の移転検討 ヴァノミス災害を受け 22:30  ガトーヴィチ民主帝国 
【政治】瓦の存在感低下 716年3月、スズメ日報電



 ガトーヴィチ帝国政府は、レゴリス帝国に対して3年あまり前に不可侵条約の締結を打診していたが、今日まで返答はなかった。ところが、716年3月12日、レゴリスがシャムレー民主共和国の安全を保障する旨のRS-SCPAが、シャムレーの首都エル・ファルカウで両国代表の調印をもって、発効した。

 瓦辺戦争、あるいは五国協商以来の朋友であったガトーヴィチが置いてけぼりにされ、新興国であるシャムレーとの協定が先行したことについて、帝国発展党内では「ガトーヴィチの存在感低下」「フリューゲルからの孤立」を危惧する悲観論が聞かれている。

 写真:25669期(712年11月)の打診

(解説:瓦辺戦争(635~637)…ガトーヴィチがベルサリエーレ王国政府の住民虐殺を咎めた戦争。帝国発展党の指導の下、輝かしい勝利を収めた。

五国協商(6世紀中頃)…日ノ本帝国を成敗するために結成された、ガトーヴィチ帝国、昭栄国、旧ミッドガルド帝国、旧成蘭連邦王国、旧ティユリア連邦王国からなる協商。

【社会】首都機能の移転検討 ヴァノミス災害を受け 716年3月、帝国通信社電

 帝国発展党は、党の政策審議委員会で公約に首都機能の移転を盛り込むことを決定した。具体的には、国会機能を現在の西イヴァングラート県から開発が進むズヴェズダー県へ移転する。

 В. Е. ズダニエフ政審委員長は、この決定の背景には、巨大隕石が首都に落下して政府中枢機関が全滅、王族もアルトリア王女以外全員逝去という大惨事に遭ったヴァノミス連邦の件が念頭にあったと語った。

 写真:国会議事堂(左上)とズヴェズダー島(右)
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5月 27 (土曜日) 2017
【国際】栄えよ、ノホ・ヘレコ!/【国際】スラヴ連合、ヴェールヌイに関する声明を発表 12:54  ガトーヴィチ民主帝国 
【国際】栄えよ、ノホ・ヘレコ! 715年5月、イヴァングラート通信社電

 715年5月、ノホ・ヘレコ連邦は解体された。ENECの加盟国、代え難い食料輸出国、食人文化の継承者は食料不足によって解体を余儀なくされたのだ。

 しかし、ノホ・ヘレコ民族…マオリ・ハルゥハ・アカトゥキはスラーヴに匹敵する気丈な民族である。フリューゲルに散逸したスラーヴ民族が、目下統合しつつあるように、ノホ・ヘレコの三民族もまた、堂々たる国家を打ち立て、国際社会へ華々しく復帰することであろう。(文責:М. Г. ウリヤノフ)



【国際】スラヴ連合、ヴェールヌイに関する声明を発表 715年5月、イタク通信電

 スラヴ連合は、ヴェールヌイ社会主義共和国で反政府的な集会が同時に多数発生したことについて、声明を表した。

——

<第一声明>ヴェールヌイ社会主義共和国における大スラーヴ主義の発露について

 714年11月、ヴェールヌイ国民は怒りの声を上げた。政治、経済、外交ーーあらゆる活動の鈍化が、国民を同時多発的な集会行為に駆り立たせたのだ。ヴェールヌイは、国民の大半がスラヴ民族であり、統治する人間もまたスラヴ民族である。にも拘らず、政治家と役人は、天賦の民族的単一性を無視して、多民族社会主義国家を標榜している。ああ、この行いのなんと勿体ないことか!確かに、建国以来の伝統である社会主義を放棄することは、ヴェールヌイのためにならないだろう。そして、きっと社会主義であるからには多民族を冠さねばならない、と考えているのだろう。

 しかし、断言しようーー社会主義と大スラーヴ主義は両立できるのだ。今日のヴェールヌイの停滞の、根本の原因は、建国以来150年の長きにわたり、労働者としての共感のみに基づく団結を求められた、ヴェールヌイ国民の疲弊にある。陳腐化の瀬戸際にある労働者の団結に、スラーヴ民族の団結を加えれば、国民の団結心は回復するであろう。さらに、ガトーヴィチやヴォルネスクといった国外同胞との連帯を加えれば、国民の団結心は二倍、三倍になるであろう。ヴェールヌイのスラヴ民族よ、大スラーヴ主義を前進させ、繁栄を謳歌せよ!

——

 また、ヴェールヌイ人民警察は、集会の裏に組織的煽動があったと見て、ベルーサ民族主義労働連合を引き合いに出しつつ、民族主義団体の摘発を視野に入れているという。この動向について、宣伝大臣は次のように述べて懸念を表明した。

 「ヴェールヌイにおける同時多発的な集会行為は、現政権に不満を抱く国民が自発的に起ち上がり、SNSを介して情報拡散を行なったために発生したのであって、大スラーヴ主義を掲げる機構が直接の原因として批判されるのは筋違いです。」
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