【政治班】437年3月

=立憲帝政党過半数占める=

　長い長い第一回帝国議会選挙は、立憲帝政党が過半数の101を超える議席数、135議席を獲得し第一党になった。以下は各

党の獲得議席数である。

　200議席+君帝席(1席。22票の力を持つ)の内

　　立憲帝政党(保守派)・・・115

　　帝国発展党(極右)・・・37

　　国民党(左翼)・・・26

　　ガトーヴィチ共産党(極左タカ派)・・・17

　　無所属・・・5

　予想外の議席数を確保したのが政党「帝国発展党」である。この党は怪獣出現の折に、政府だけでは対処出来ず外国に頼った

事を批判し、「・・・現在皆無に等しい軍備を直ちに増強、近代化しなければ帝国は滅亡への道を辿るでしょう君帝陛下万歳！万歳！

万歳！」(党首演説まま)と述べて帝国民の人気を得た。対して「国民党」は、政策の屋台骨である「税負担軽減」を上手に主張する事

が出来なかったからか、大方の予想よりも獲得議席数が少なかった。



=政務院大臣に立憲帝政党のドミトリー・セルゲーエヴィチ・モロゾフ氏=437年4月

　第一回帝国議会は、政務院大臣に立憲帝政党のドミトリー・セルゲーエヴィチ・モロゾフ氏を選出した。政務院大臣は各省庁をまとめ

る政務院の頂点である。



=立憲帝政党、工業大国を目指す=(437年4月)

　(記事無)

≪号外≫436年8月

怪獣出現　帝国危機

　防衛相はは先程緊急会見を開き、(5,6)の都市に怪獣が出現、ニュータウンにおいて破壊活動が行われている事実を発表した。詳細はまだ不明であるが、先進国の研究者らは「キングいのら」である可能性が高いとしている。政府は記者会見上で、史上初となる最高レベルの宣言、帝国非常事態宣言を発令すると共に、怪獣出現地域一帯即ち北西部の住民に海岸若しくは東部への避難指示を出した。

　帝国は現在砲弾を保有していない為、ミサイル発射基地からの砲撃は不可能である。政府は諸外国へ怪獣砲撃要請を行ったとも発表したが、一千五百万に上る帝国民の安全を守るだけの力が無いことが露呈した事で、、事態収束後は軍事予算の大幅な増強が行われるとみられる。





(号外の為駄文となっております。御容赦下さい)

434年2月発行



【政治班】

=議事堂落成=

　ガトーヴィチ帝国国会議事堂(政府発表)が、首都近郊(11,11)に建造され、同地で先日落成記念式典が行われた。

　急増する人口が一千万人を突破したのもつかの間、議会開設・民主化を要求する帝国民の声は大きな世論となり帝国政府を襲った。一時は公共投資・教育投資の大幅増の成果で帝国民の不満が解消されたかに見えたが、そうでは無かったようだ。教養を得た帝国民の一部が国の在り方に疑問を呈し始め、各地でデモが発生。暴動が再発したのである。政府は第一次暴動以上の被害が生じる事を恐れ、事態の早期なる解決を図る為民衆政治の象徴である議事堂の建設を行ったものと思われる。

　第一回国会の開会時期に関して政府からは発表が無く、正に議事堂建設は「帝国民を宥める為」のものである事に違いない。議事堂建設には2兆Vaと建材1億6千万トンが使用されていて、浪費の点で追及が行われるのは避けられない。

【政治班】

=帝国省庁組織の完成=(433年4月)

　帝国の新年度は、陛下即位の際の規模に匹敵する政府の会見から始まった。帝国省庁組織が完成、発表されたのである。業務開始は10月より。

　四院十一省で構成されている。5年以上各国との外交に奔走した臨時外務全権は、外交院議長に就任する見通し。院の議員は、陛下の詔勅によって十人程が召集される予定だ。



=国名変更へ=(433年7月)

　今月の政府定例記者会見上にて、臨時広報担当者が国名の変更を発表した。具体的には、「ガトービチ帝国」から「ガトーヴィチ帝国」になるという。変更は省庁業務開始と同じ10月の予定。諸外国が発音し易いようにと定められた「ガトービチ」であったが、前々から“自国の呼び名は自国読みにすべき”との声が上がっていた。陛下の「帝国の誇りを保たねばなるまい」の御言葉がこの決定を後押しした。





【経済班】



・マハエール帝国滅亡、貿易関係霧消

・天津飯帝国との貿易開始　飯を冠する国としての文化的交流





【社会班】



=各地で伝染病流行　暴動も=(433年3月)

　帝国各地で伝染病が蔓延している。北西部の大規模開拓地域では、伝染病によって集落が壊滅し、近隣の集落に移住する帝国民も少なくない。政府は伝染病の種類や伝染力については調査中としながらも、明らかに公共投資・教育投資の軽視によるものだと断定し、改善に努めると発表した。

　帝国は現在存在する国家(後発発展途上国を除く)の中で最も公共投資・教育投資額が少ない。・・・というよりも0Vaである。首都や首都近郊住宅地では上水道・下水道の整備も行われておらず、衛生環境は極めて劣悪になっている。近郊住宅地に住む或る主婦(31)の方は弊社の取材に、“地獄絵図よ。国の(水)配給車が中部の森林でとった水をここまで運んでくるんだけど、(列への)割り込みとかで・・笑っているのはアル中くらいよ”と答えた。

　教育も問題である。弊社の「あなたが考える伝染病を患わない方法とは？」というアンケートに答えた帝国民の内凡そ6割が「気合」と答えるなど、衛生管理に対する無関心さが露わとなった。

ガトービチ医科大学のルクセンコ教授は、“今回の伝染病は、毎日の手洗いうがいで防げるという研究結果が出ている。政府はこの事実をもっと広め、対策を講じるべきだ”と述べた。

　また、各地で伝染病が原因と思われる反政府デモが発生し、一部が暴徒化し幾つかの銀行に突入、強奪する事件が発生した。政府は店内の防犯カメラに映る暴徒らの逮捕に乗り出した。陛下の御提案で「パラート・ミーラ」(平和のパレード)も開催され、事態は鎮静化の方向に進みつつある。





【国際班】



・マハエール帝国滅亡、貿易関係霧消

・大神帝国建国。元首は大神美智男。

・瑞陵王国建国、元首は慧瑞武王。



　

君帝陛下　御即位

　432年1月8日、帝都帝国広場にて即位式が執り行われ、イヴァン・イヴァノヴィチ・リーソフ(Иван Иванович Рисов)様が初代君帝

に御即位した。即位式に当たっては予想を大きく上回る400万人以上の帝国民が駆け付けたため、急遽警備員の人数を2倍にする等

の対応に迫られた。だが、その400万人が陛下の凛々しい御姿を見て感涙に噎ぶ様子は壮観であり、同時に陛下の徳の大きさを知る

次第であった。



　茲に陛下の玉音の一部を掲載する。

　「朕は今、帝国の初代君帝に即位した。しかし今、此処に朕が居るのは、偉大な先人らの努力に因るものである事に相違無い。建国

5周年になろうかという今、朕は、愈々今後の帝国の進む道を決断せねばならない。先人らの志を片時も忘れず、帝国の発展を進め、

祈る事が、朕の行うべきマツリゴトの道であると思うのである・・・」

　ここにきて、帝国広場にはお年寄りのすすり泣く声がこだました。その後陛下は、

　　・　工業大国への道として、公共投資・教育投資を行う。

　　・　数年以内にガトービチ帝国の政治体系を明確にする。

等を述べられた。



　陛下は、諸外国からの祝電を凡て御覧になった。





マハエール帝国との貿易開始

　帝国は、マハエール帝国との貿易を開始した。レートは交渉の結果、燃料10億ガロン=資金5兆円に決まった。この貿易は両国に利

益を齎すだろう。



不思議な卵

　国土拡張計画に伴う埋立地の整地中、(6,7)で不思議な卵が発見された。政府はこの卵は陛下の御即位を祝すものに違いないと発表、永劫保存する方針である。

拝啓

　此の度私共は、民間100%の出資を元に『帝国新報』を設立、(12,12)の帝都イヴァングラート(Иванград)に本社を置き、同時に帝国初の君帝公認報道機関となりました。弊社は、

　一、初の君帝公認の民間報道機関としての誇りを持ち、常にまことを報道し帝国広報以上に帝国を代表する報道機関を目指す。

　二、民間出資100%の報道機関である自覚を持ち、帝国民の安全を脅かすような政府の行動に対しては、帝国を愛するが故の鋭い追及を行う。

　三、何よりも、帝国民の皆様から愛される報道機関であり続ける。

以上三点を片時も忘れる事無く、記事を作成する所存です。

　皆様、弊社の今後を宜しくお願い申し上げます。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　敬具

【帝国のウラン鉱山建設予定地問題】(政治班)

　此度マハエール帝国の支援の下旧採石場(9,10)に整備されたウラン鉱山であったが、政府内で入札要件に則らず現在炭鉱のある(13,8)に建設する動きがあったことが、関係者への取材で明らかになった。

(9,10)付近には帝国唯一の国営市場があり、政府は商品の放射能汚染を考え、周辺が湖の(13,8)に建設する動きを水面下で進めていたという。だが、湖で養殖業を行うガトービチ養殖業組合、炭鉱より産出される燃料の大半を消費している南東部の工場現場監督らの強い抗議によって頓挫したようだ。

(8,12)の国営コンビナート工場長(51)は弊社の取材に、「当時燃料備蓄が減少傾向にあり、炭鉱を閉山してウラン鉱を発見する間に尽きる可能性があった。政府は正しい判断をしてくれた。」と答えた。

尚この事件について政府から正式なコメントは発表されていない。

写真＝首都北部から炭鉱を臨む



{政府より}御即位の日程

　イヴァン・イヴァノヴィチ・リーソフ様に於かれましては、来年元日に帝都中心部帝国広場にて行われる即位式に御行啓有らせされ、御即位遊ばされることとなりました。つきましては、12月中に帝国民の皆様の御家庭に帝国旗をお渡しに伺いますので、当日は是非とも帝国広場にお集まり頂きたく思います。