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ラングレー通信社  ブリュノールの首都ラクールにある通信社。
8月 19 (火曜日) 2008
ヴェリテ 第十号<1> 05:25   
◇──────────────◇

  ヴェリテ-<真実>- 第十号

       ラングレー通信社

◇──────────────◇

[国際/国内]

○─レケーナ講和条約成立、ノイエクルス・南瓜連邦の戦争状態解消─○

リアル時間2008年8月14日、レケーナ講和条約をもって、ノイエクルス・南瓜連邦間の戦争が終わった。

我が国の燃料供給停止により戦闘状態に持ち込まれることは無かったが、

議論は平行線を辿った上、南瓜連邦の対応の遅さ故に、

ノイエクルスにおける併合要求から停戦までよりも、停戦から終戦までのほうが長いという異例の状況となった。



この講和条約の主な項目は次の通りである。

・南瓜連邦に共同通信社を設立する

・南瓜連邦総督は南瓜連邦議会の過半数の同意を得て南瓜連邦の首相を解任できる

・南瓜連邦総督は南瓜連邦首相に対し助言を与えることができる

・南瓜連邦に顧問団を派遣し、大臣に優越して首相に国政上の助言を与えることができる

・供給最大量を設定しない燃料供給協定を締結



○─ノイエクルスに対する燃料輸送停止処置解除─○

我が国は開戦以来、ノヴィルキウス燃料供給協定を一時休止していたが、

上記条約の成立により、政府は、正式に停止処置を解除し、輸送を開始することを決定した。





[特集:ノイエクルス・南瓜連邦間における戦争の経緯と経過]

この特集では、当該国であるノイエクルス自由国・南瓜連邦の紹介と、

我が国との関係、戦争に至るまでの経緯、終戦までの経過をまとめたものである。

一部、専門家との対話形式によりお送りします。



○─1、ノイエクルス自由国について─○

ノイエクルス自由国は、世界最大の経済規模を誇る経済大国である。

人口7000万人弱を擁し、文句なしの『世界でもっとも繁栄している国家』であると言えるだろう。



今回は、ノイエクルス自由国に詳しい、ラクール大学国際教養学部国際関係学科教授のデッテ・イウ氏にお越しいただきました。

(記:記者、デ:デッテ・イウ氏)

記『本日はお忙しい中、お越しいただきありがとうございます。よろしくお願いいたします。』

デ『こちらこそよろしくお願いしますっていうwww』

記『その語尾は…?』

デ『口癖みたいなもんだからスルーしてくださいっていうww』

記『はぁ…。それではまず、ノイエクルス自由国の歴史についてお聞かせ願います。』

デ『建国時の大統領であるルキウスの時代からすでに独裁で、

  ルキウス執政官が死亡してからも、議会が権力を握り続けたっていうwwww

  しかも議会はいわゆる貴族議会みたいなもので、元老院といって金持ちだったもんだから、

  反感を買って、国民と軍隊がクーデターを起こしたっていうww』

記『49年クーデターですね。下流市民と軍隊に押されたブルクハルト氏が大統領になったわけですが。』

デ『そうなんだっていうwww

  このブルクハルトがまた曲者で、元老院を潰し新たに議会を設立し、

  どうやらお調子者だったようで、議会の暴走抑止を口実に、

  結局独裁に走ってしまったっていうwwww』

記『結局ルキウス執政官時代と同様の体制に戻ってしまったのですね。

  その後、当時存在したシュトゥルム公国と戦争に至ったわけですが…』

デ『あれはノイエクルスがシュトゥルムに軍事支援した見返りに、その経費を要求したんだっていうww

  それがまた貴重だった砲弾の対価を要求したもんだから、シュトゥルムが拒否したのだけれども、

  交渉と一部払いをノイエが要求しても応じなかったもんだから、盛大に拗れたっていうww』

記『資料によると、相当な砲弾数を必要としたがために、請求額が膨れあがったようですね。

  戦争後はどうなりましたか?』

デ『しばらくは民主的な国家だったっていうwww

  でも戦争で都市が丸焼けになって国民の半分が失業してた上に、

  船の製造技術が乏しかったこともあって、食糧輸送が当時大量にはできなかったもので、

  失業・食糧不足・燃料不足・インフラの壊滅で治安が悪化し、暴動が頻発していたんだっていうwww』

記『それが原因で135年の、共産化の道を歩むことになったんですか。』

デ『そういうことなんだっていうww

  我がデッテ・イウ家もそうだったんだけど、当時の富裕層は財産没収を恐れて亡命したんだっていうww

  それでボクの一家は、このブリュノール共和国に移り住むことになったんだっていうww』

記『共産化をしてもエネルギー危機は治まらなかったのは不幸としかいいようがありませんね。

  治まらなかったまま、145年に結局民主化革命がおき、ウルバーノ政権になって一度は安定しましたが…』

デ『問題なのはその後のアルフォンソ政権なんだっていうwww

  ノイエクルスは共産時代以外は資本主義が強く蔓延り、貧富の格差が大きかったんだっていうww

  それはノイエクルスの伝統のようなもので、富裕層にも貧困層にも支持を得るために、

  愛国心を煽ることが多かったんだっていうwww

  アルフォンソはルキウスのような偉大な大統領にあこがれていたようで、

  前に述べたように、愛国心を煽るのも兼ねて、経済成長が建国来ほとんど見られなかった南瓜連邦に、

  経済成長を約束した上で併合を要求したんだっていうwww』

記『この併合要求が今回の戦争の発端となったわけですね。

  それでは、ノイエクルス自由国を語る上で欠かせない、政治体制・状況についてですが…』

デ『歴史を読めば大体わかるとは思うのだけれど、独裁とクーデターが度々起こってるっていうww

  食糧危機や燃料危機が起きては暴動が頻発し、革命やクーデターを引き起こしていたんだっていうww

  また、商業国というのもあって資本主義に強く傾倒し、格差が非常に大きかったもので、

  下流市民が軍部と手を組むことが多かったんだっていうwwww

  人口比の関係で下流市民の発言力が増大し、議会は民衆受けを狙った政策に走っているんだっていうww

  軍隊の中でも下流市民の比率が高く、軍部の司令官に信頼を寄せてきたものだから、

  強いノイエクルスの建設を実行できる指導者への信頼は多大なものだったんだっていうww』

記『それは歴史にも非常に強く表れていますね。

  デッテ・イウ氏、この度は本当にありがとうございました。

  今回の特集には、デッテ・イウ氏の多大なご協力をいただきました。

  その他の項目においても、コメントをいただいており、資料提供もして頂いております。』



ブリュノールとの関係は、ノヴィルキウス燃料供給協定や、食糧供給である。

ブリュノールからの燃料・食糧供給の見返りに、資金や資源をもらい受けている。

いわば相互関係にあると言えるだろう。

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ヴェリテ 第十号<2> 02:03   
○─2、南瓜共和国連邦について─○

南瓜共和国連邦は、人口485万人、農業従事者377万人の発展途上国である。

幸いにも資源に恵まれ、多くの国家に資源を輸出し、経済を維持している。

建国来、資源輸出により経済を維持し続け、工業や商業が発展することはほとんど無かった。

そのような姿勢が、ノイエクルス自由国の反感を買い、今回の事態を招くことになった。



我が国との関係は、燃料以外の資源に恵まれない我が国への資源輸出である。





○─3、戦争への経緯─○

ノイエクルスは、いつまでも発展を遂げない南瓜連邦に、発展を約束した上で併合を要求。

南瓜連邦は、現状でも国家的に安定しており問題はないと主張。

両国の視点の違いから主張が拗れ、議論は平行線を辿った。

度々ノイエクルスは持論を展開するが、南瓜連邦は次第に対応を疎かにし始め、

痺れを切らしたノイエクルスが南瓜連邦に対し宣戦布告した。





○─4、戦争前後の国際情勢─○

戦争直前、ユーフォリア・ラヴィル・ルジタニアの三カ国において、多国間発展促進条約を締結。

後にラヴィルは、ノイエクルスに擦り寄りはじめ、ラヴィル自由連邦と国名を変えることとなった。

ブリュノールは、戦争抑止のため、南瓜連邦から石材をもらい受けるかわりに、

ノイエクルスへの燃料輸送を停止し、これはノイエクルスが自国供給を開始するまで、強い抑止力となっていた。





○─5、ブリュノールの声明と両国間の交渉─○

開戦後、どの国家も声明を出さないことに業を煮やしたブリュノールは、

ノイエクルス、南瓜連邦、そして全世界に向けて声明を発表した。

ノイエクルスはこの声明を受け入れ、再び南瓜連邦との交渉に持ち込んだ。

今回もまた南瓜連邦の対応が非常に遅いため、ノイエクルスは同時に燃料の自国供給化を進めた。

しかし、ノイエクルスの新案を南瓜連邦が受け入れたことにより、事は急速に進展。

鉱山に関する項において一悶着はあったものの、粗方南瓜連邦に受け入れられ、

レケーナ講和条約を締結し、終戦となる。







○─6、協力者紹介─○

        ./ \Yノヽ    

       / (0)(―)ヽ    

     /  ⌒`´⌒ \   キリッ

     | , -)    (-、.|   

     l   ヽ__ ノ  l |

     \         /



 デッテ・イウ [Dette You]

  (122~ ブリュノール)

ラクール大学国際教養学部国際関係学科教授。

イタリア系の血を汲む、ノイエクルス系ブリュノール人。

幼少時代にノイエクルスの共産化を経験し、一家共々ブリュノールへ亡命。

元々ノイエクルスの富裕層にあったデッテ・イウ家は、

農作物の貿易商となり、ブリュノールにおいても富裕層に属することとなる。

ラクール大学社会学部総合政策学科(当時)を卒業、大学院国際政策専攻において博士号を取得。

国際教養学部設立と同時に教鞭を執ることとなり、国際関係学の第一人者となった。

主にノイエクルスの国際関係研究に力を入れている。





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ラングレー通信社は、ブリュノール共和国 

  首都ラクールに構える総合通信社です

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