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2019 | 03 | 04 | 06 | 07
ミルズ通信報道部  ミルズ皇国の報道部です外交などのニュースをお送りします
7月 15 (月曜日) 2019
ミルズ内戦に関する報告書 22:00  ミルズ皇国 
845年11月25日

内戦の調査資料を公開せよとの首相からの命を受けここに公開いたします



ミルズ内戦

発生日時839年11月15日

終結日時841年11月15日

完全終結(武装解除完了)日時841年12月





ミルズ内戦はミルズ皇国において839年から841年にかけて起こった内戦である

なおこの文書はミルズ側の視点で書かれた物であり独断と偏見と主観に満ちていると思われる故

その点ご了承いただきたい

内戦の発生(839年11月~840年1月)

839年11月15日ミルズ皇国政党会の一つであるミルズ皇国王党派が突如として武装蜂起自然の町アイルベルンを占領し内戦が勃発

この事態に対しラルバアイゼンシュタイン首相は「王は必要ない。必要なのは共和政であると表明」

さらに同月アダム皇は政を行わないことを明言し王道派に武装解除を要請した。

皇の勅により内戦は終結するかと思われたが王道派は一向に武装解除する気配を見せず事態はさらに悪化の一途を辿る事となる

尚国民の中には内戦を「王政継続のための茶番劇でしかない」と冷ややかに捉えていた者がいる事がトルキー社会主義共和国【赤き五芒星】の独自取材によって判明している



TOPIC 政党会について

政党会とはミルズ皇国国内に存在する政治的地下組織である

発端は830年の第一回選挙の際「民主化以前に大臣を務めていたものは10年後に自動的に解任となる」と規定されたことから一部の者たちが10年後に大制度改革が起こることを予見

自らの支持者を集め会を結成したのが始まりである。

しかし当時ラルバ政権は国家運営で手一杯の状況であり法的正当性など与えられる余裕はなかった

要因として当時の下院議員は殆どが元農夫や、やる気ある若者だったことが挙げられる

そもそも830年の選挙は「先挙手かつ経歴不問」の下行われ形式的な認証にとどまっていたため「政治的才能」が無くとも議員になる事ができたのである

そんな連中に政治が出来るはずもなく結果的に下院が提出した法案を逐一確認しなければならないという事態が頻発

さらにそんな状況下にかかわらず上院はたった12名しかいなかったため一徹二徹は当たり前のデスマーチに陥っていたそのような状況下で政党会に関する法的正当性を議論する余地はなく正当性など与えられるはずはない状況であった

さらに下院議員に対する教育も並行したため

結果として政党会は裏の組織となりその存在は秘匿され一部の者しか認知していなかった。

また弾圧をすることは政党会経緯上不可能だったため結果として危険な思想であっても逮捕できないという状況が発生した

同時に軍部とのつながりのある政党会も存在しており私兵を持つ政党会もいた

特記すべき政党会は以下の3会である

ミルズ共和派

代表ミリア・フォン・マクレーン

現与党の中で「政治体制を共和派にすべき」という閣僚等が立ち上げた政党会で唯一の政治的中枢に存在する政党会である

本来ならばラルバ・アイゼンシュタインが代表となる筈だったが「それでは政党会ではない」との批判が内部から出たため

ミリア女史が代表に就任することとなった。

政権が作り出した政党会という性質上かなりの政治的影響力を持ち事実上の与党となっている

また、ミリア女史の役職上ある人物の眼として動くことが知られているため内部からは「こんなに回りくどい方法をとるから内戦が起きたのだ」と言われている。



ミルズ社会民主主義連盟

代表レンヤ・ミストフォールト

ミルズ社会民主主義連盟は左派に属する政党会です

しかし一般的な社会主義のイメージである粛清や暴力革命を嫌っていて「粛清や暴力革命で国は変わらない」との考えを持っている稀有な存在

「民族は古来から自らを統治するために最良の手段を選びそれが政治となる

もしも社会主義が最上の政策ならば国民が選ぶだろう」

と極めて穏健派であるだけでなく保守派や共和派に対しても「社会の一員である」との考えから融和的態度で接しており

国民からの人気も高い

ただ、自国に対し完全に害にしかならない存在に対しては冷淡に接し武力を以て征伐することも厭わない(武装蜂起後の王党派に対する態度など)



ミルズ保守党会

代表ジュリア・メリックス

右派に属する政党会でミルズ皇国を軍事的強国にすることを目標としている政党会

だが、目的は「ミルズ皇国ひいては世界の平和」であるため過激な行動は慎んでいる

しかしテロリストに関しては「猿を駆除するのに情など必要ない」と極めて冷淡に接する

また代表が元軍人であることもあり軍部とのつながりが強いことで有名である





諸国の反応(内戦の発生時)





この青天の霹靂と言える内戦発生に大多数の諸国は静観を決め込んでいた

当時平和友好条約を締結して間もなかった普蘭合衆国は領事館を閉鎖し自国民の保護を通達

厳戒態勢の警備の下普蘭合衆国への普蘭邦人移送が行われた

その後普蘭合衆国は王党派を支持しローレル共和国も王党派を支持するという事態が発生

さらにローレル共和国は王党派に一兆Vaを輸送し実際に支援をするという事態に発展した

ガドーヴィチ帝国は「民主帝国法」を可決した

内戦の長期化とローレル共和国籍の船舶襲撃事件の発生(840年2月~84012月)



年が明けて840年1月ミルズ国内では「王党派は正しい」とするデモが頻発するも諸外国に影響が及ぶ事を予想したラルバ政権はこれを隠蔽する

というのも政党会の調査に当たっていた者から「王党派は自給自足主義を掲げている」との情報がありもしも政権を奪取された場合レゴリス帝国を筆頭とする諸外国がミルズを血祭りにあげる可能性があったため,何としても政権を奪取させてはならなかった報道化を止めていた(後にラルバ氏は「これもまた政治だった」とコメントしている)

また、王党派に対する支持が当時高かったのは「王党派が勝てばアダム皇が政治を行ってくれるかもしれない」との期待が大きかったからであり

この理由についてメイル外務副大臣は「建国後3年間の政治は国交関係の開設など地盤を固める意味合いが大きかったのです

それ故に皇の存在感も大きかったのでこの状況も仕方がないでしょう。」とコメントしている

そして840年7月に行われるはずだった第二回選挙の延期が5月に発表されたものの7月に新たな問題が起こることになる

それがローレル共和国国籍船舶襲撃事件である

当時食料が必要だったローレル共和国はミルズ皇国との間で「石材12億トンを対価とした食料300億トンの貿易」を行った

が当時は上にも書いてある通りミルズ皇国は内戦の只中にあったためローレル側は海上輸送中の安全確保のため軍護衛部隊を石材運搬船に同乗させることを通告

ミルズ側も了承し円滑に貿易が進むと思われた矢先ミルズ海峡にてローレル船舶の船舶が何者かに攻撃されたことが発覚

この初報はベルクマリ・タイムズ紙により齎され

襲撃犯については現在も調査中である

この事件に対し王党派総裁バーナード・ビルマック氏は「我々は攻撃などしていない」と述べている(841年8月11日自然の町アイルベルン王党派とMVMなる謎の人物との会話より)

また現政府も攻撃を完全に否定している

そもそも当時ローレル共和国は「どちらの味方でもなく敵でもない状態」だったのである

というのは先にも言った通り王党派は一兆Vaの資金援助を受けており恩がある状況であった

さらに言えば王党派も軍事的に自然の町以外を奪取できる状況では無かった

というのも当初から王党派に軍人は2000名ほどしかおらず

上にも書いたように政権は「石材と食料の貿易」を行っている

石材は当時ミルズ国内で枯渇していた資源であり万が一攻撃などを行えば資源は手に入らず諸外国からは宣戦されるのは火を見るよりも明らかな状況であった

この状況から両者共に攻撃する道理が無く依然犯人不明のままである

ただこの状況の中唯一不穏な報道を行った国がある

ガトーヴィチ帝国の報道機関帝国新報が【政治】「混迷するミルズ内戦」の中で『周辺海域を航行していたローレル船が沈没するなど』と事実と異なった報道をしたのである

この報道に関してローレル共和国側はフェイクニュースだと考えているようだがミルズ政府は「最悪の状況」も視野に入れ捜査継続中である。

また八月には王党派の攻撃に備えた防衛戦が首都に築かれる等内戦が長期化したこともあり国内では「早く終わってほしい」などの声が聞かれるようになった

尚840年11月に王党派が演説を行っているがこの演説により王党派は求心力を徐々に失うこととなる

その時の演説は以下のとおりである

「おはよう諸君、私はミルズ王党派総裁 バーナード・ビルマック

我々王党派はアダム皇を皇帝にする為に蜂起した

だが我々の目的はそれだけではない

アダム皇を上に立たせそして自給自足によってミルズを強き国とするのが目的である

だが今の共和派は国家同士の馴れ合いに付き合うばかり

私は許せなかったのだ。皇を政治の舞台から追い落としあまつさえミルズの土地を汚した者を許したことを!中夏人民共和国を許したことを!!

かの国は大した理由もなく宣戦布告をしてきた蛮族だ!

そのような国と同じ組織に入り尚且つその組織は旧世界の国連に相当する組織だという

そもそも中夏を糾弾しない時点で所詮大国同士の庇い合いの為の組織にすぎないことは明白

このような諸外国と付き合っていてはミルズの運命は火を見るよりも明らかである

ならば我々が取りうる方策は何だ!

自給自足だ!

自給自足こそが我が国を救うのだ!

さあ諸君、我々とともに行こう!新たなる国家を作ろうではないか」この演説の全文は分かっていたもののあまりにも危険すぎる内容だったため内容を公表することはできなかった

しかし自然の町アイルベルンの国民のある程度は「自給自足がどのような対外関係を齎すか」朧気ながら勘で理解しており

「トルキーケバブやフランバーガーや中夏料理が食べられなくなるのは嫌だ」として後にデモを起こす(といってもデモの多数は「軍事蜂起をする必要性を感じられないので説明を求める」と言った者達だったが)

諸国の動向(内戦の長期化とローレル共和国籍の船舶襲撃事件の発生)

この時期に特記すべきことと言えばギルガルド社会主義共和国が国家的な危機に陥ったことであろう

しかし矢鱈と大袈裟に報道しておきながら回復すると「計画経済に失敗などない!!」と言い切ったこの自信は一体どこから来るのだろうか(ちなみに国家的危機に陥った際の報道で『【経済】経済崩壊!党中央委員会の失策!国家機能喪失!ギルガルドの社会主義は死んだ!』とハッキリ言っているのだが)

また普蘭合衆国はミルズ内戦終結のため20万人規模の派兵をする用意があると発表し

中夏人民共和国は「革命勢力を支援する用意がある」と表明したが結局内戦が早期に終結したため支援が行われることも兵が出撃することもなかった。

またレゴリス帝国はミルズ問題に関して非介入を表明したがこれは内戦の終結ににさほど影響はなかったと思われる

またローレル船舶襲撃事件の後には中夏国でミルズ皇国を許すなとデモが起こったり、トラハト=ラシュハ連合王国が海上交通保護のためにミサイル駆逐艦をミルズ近海に派遣することを発表するなど

この時期は混迷とした時期であったことは間違いがないだろう





TOPIC 政治的組織に対する対応について

我が国では先に述べたように政党会が地下組織化していたが政治的組織に対する弾圧は一切行われていなかった

その大きな理由としてまず挙げられるのが(政党会の設立経緯)である

先にも述べたように政党会は「与党」の座を狙っていた組織である

そしてそこには政治に強い聡明な者たちが集まっていたためおいそれと対立することはできなかった

(そもそも投票ではなく挙手制をとった時点で衆愚政治になる事は明白だったのかもしれない)

さらに政党会の規模も把握しきれていなかったため政党会法を作ることもままならない状態となっていたことが仇となり弾圧すらできない状態となり

よく言えば自由悪く言えば無秩序な状況となってしまった

ただ共和派側も無策ではなく間者を送ることで情勢をつかんでいたが逆に言えばそうする事しかできなかったのである







謎の外人ケバブ氏による王党派分裂と(赤の粛清事件)そして内戦の終結 (841年1月~841年11月)



年が明けた841年に普蘭合衆国は王党派に「石材と資金」の貿易を申し入れた

しかし首都は共和派の手中にあったため認める事はできず

首相は「首都及び貿易機能は共和派の手中にある」と発表した

また、同年4月には自然の町にて蜂起の理由説明を求めるデモが発生

というのは蜂起した時期が選挙が近づいていたタイミングだったため自然の町の町民達は「武装蜂起をした本当の理由」

を察したそしてその確認の為にデモを起こしたのである

同時期に革命家を自称する謎の外人「エルネスト・ケバブ」なる人物が現れ「皇に頼らぬ真の共産主義革命を!!」と主張した

しかし当の社会主義者たちはその行動に冷ややかな目を向けていた

社会主義であっても権力者は必要であり(スターリンはトップではなかったのか?否である)

皇を無闇に廃位すれば「社会主義者は敵だ!」等と反対派が発生し第二第三の内戦が起こってしまう危険性があると考えていた社会主義者たちは【皇に承認して貰うことで】政治形態としての社会主義の正当性を確保しようとしていたからである

しかし王党派内部では「住人達が社会主義者に洗脳されるかもしれない」と危惧する声が高まり

7月に王党派は自然の町にいる社会主義者を虐殺する

その際、関わりを持っていると言うだけで老人や子供も殺害し火を放つなど残虐極まりない行いをしたためこの暴挙にミルズ皇国中の社会主義者は憤慨

またこの事態を受け中夏人民共和国が武力攻撃を示唆した事で共和派は「中夏が仕掛けてくる前に終わらせる」必要があると認識し当時巨大政党会であった民社連・保守党会と会談

その会談の中で保守党会が「王党派を殺す用意がある」と明言したことで報復を行いたい社民連と内戦を終わらせたい共和派との思惑が一致し連立を行う事となる

そして841年9月に共和派・社民連・保守党会が連立を発表三会同盟と内部で言われたこの同盟により王党派を倒す準備は整ったと思われた

しかし下院議員がこれに猛反発

「そもそも王党派の蜂起は我々の失策でありそれを武力で倒すのは民間人を鏖殺した王党派と変わりがない」

「何故武力で解決しようとするのか」

「そもそもこの連立で政党会と与党である共和派の結びつきが強くなりすぎればまた内戦が起こるかもしれない」等という批判が相次ぎ議会は椅子を投げ合う事態に発展

しかし先んじて議場に到着していたアダム皇が得物を発砲することで一喝し演説を行う

「皆の者よ何故に暴を翳し真の敵を見ない

我々が対する敵はまさに今この国を喰らわんとしている。

社会主義者を―――――国民を鏖殺した悪逆なる政党会が未だ自然の町にいる

その事実を何故に見ないのだ

社会主義・右派・共和政・王道派等数多の政党会が存在するこの国である

主張も多岐にわたるであろう

しかしその主張は本質的には同じものだ。ただ方法論が違うに過ぎない

では主張の本質とは?

諸君らは何を求めた?

闘争か?疲弊か?それとも滅亡か?

いや違う!平和だ!

この国の安寧を願うからこそ!この国の繁栄を願うからこそ!党を作り政を行ってきたのではないのか

だが今王党派により安寧は崩されあろうことか虐殺まで起こっている

この窮地に椅子を投げ合うなど言語道断

諸君らがすべきは一刻も早く内戦を終わらせることだ

一刻も早く国民に日常を届けることだ

そのためには何が必要か諸君らは分かっている事だろう

だが今の諸君らの精神状態では議論をすることは不可能だ

そこで僭越ではあるが君らに選択を迫りたい

王党派を赦すか、王党派を赦さず軍事的行動に移るかだ

もし諸君らが赦すというなら上院と三会同盟は従うであろう

しかし赦さないというなら国民を手にかけることになる

故に赦すという選択を取ることも止めはしない

しかし政を行う諸君らに一つだけ心得ておいてほしいことがある

一度判断を行ったならばその判断を肯定し続け歴史とせよということだ

これは判断を変えるなということではない

いかなる歴史を辿ってもそれを隠さず目を向け続けよということだ

さあ諸君選択せよ

王党派を赦すか否かを

諸君らが選択せよ

そして選択を―――――――肯定せよ」

この演説の後一時間時を置き下院にて採決が行われ下院は満場一致で王党派に対する武力攻撃が決定する

なおある議員は「皇には政治的権力は確かにありませんでしたけれど影響力は…強くなってましたね」とのちに語った

この決定を受けたラルバ氏率いるミルズ皇国軍5万名

レンヤ氏率いる政治私兵「レッドコート」5000名

ジュリア氏率いる元軍部隊「レクサス」10000名

総勢6万5000名はアダム皇の陣頭指揮の下準備を整え11月10日の深夜王党派本拠地「自然の町アイルベルン」に向け出撃

そして841年11月15日自然の町アイルベルンに突入しこれを制圧

この際アダム皇は王党派総裁バーナード・ビルマック氏と決闘しこれに勝利した事でミルズ内戦は終結

しかし武装解除に手間取ったため12月まで武装解除がなされることはなかった

ちなみに余談であるがエルネスト・ケバブ氏は民家で「ケバブをくれ…」と譫言を言っているところを保護され今もミルズ総合病院で療養中である

なおこのエルネスト・ケバブ氏の素性だが不明であり現在も調査中である

以上内戦の結果と過程である

なおこの資料は時期等について判然としない部分が多々ある事をご了承頂きたい
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