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The Weekly Telegraph  
10月 15 (木曜日) 2015
【特報】アルベルティーニ総督の国葬、執り行われる 21:48   
【ベルドルト・アルベルティーニ前総督の国葬、執り行われる=テレグラフ・ウィークリー アゼロティータ総局】

写真=トリコローレに包まれたアルベルティーニ総督の棺

 フリューゲル暦617年3月1日。初代総督ベルドルト・アルベルティーニ氏の追悼式が執り行われました。アルベルティーニ氏の生前の希望により、遺体は7日、プラエトリア州南部リアラインの地に埋葬されました。追悼式ではイタリア共和国国旗トリコローレに包まれた棺が粛々と運ばれた後、アンネリーゼ・ザイツ総督と、ヴェールヌイ社会主義共和国より、生前アルベルティーニ氏と縁故の深かったヴェールヌイ社会主義共和国のヴァシリー・サロート前首相が、弔辞を読み上げました。

アンネリーゼ・ザイツ総督 弔辞

 今日この日、私達は一人の偉大な英雄に別れを告げなければなりません。 ウェールリズセが建国された頃、私はまだ四歳にも満たない子供でした。その頃の閣下の雄姿は、建国当時を知る全ての人々にとって眩しきものであったと確信しています。偉大なヴェネツィアの名を辱めない、そしていずれは世界各国が模範とするような民主主義国家の建設。リアラインの地に宇宙船が降り立った時、閣下が仰った事です。6世紀はウェールリズセにとって苦難の世紀でした。国家を打ち立てるには様々な障害がつきものです。閣下は様々な苦難の前に、その指導力を如何なく発揮なさいました。そして栄光の7世紀には、世界各国がその存在を認めるに足る国へと、ウェールリズセは変化していました。閣下の遺産は、僅か30年でウェールリズセを世界の最貧国から、世界でも有数の商業国として認知されるだけの経済規模を持つ国家へと進化させました。国際社会では、新興諸国経済理事会という形で、世界各国との共存と共栄に資するものとなりました。今日も、ウェールリズセは発展し続けています。後少しで、宇宙への道も切り開けたことでしょう。後少しで、世界でも有数の経済大国としての地位を確固とする事にもなるでしょう。後少しで、ウェールリズセが世界に範たる民主主義国家として認知される時も来るでしょう。惜しむらくは、閣下が希求されたウェールリズセを、閣下の存命中にお見せする事が叶わなかったことです。

 Arrivederci,Signore Albertini.

 Requiem aeternam.



ヴェールヌイ社会主義共和国 ヴァシリー・サロート前首相 弔辞

故ベルドルト・アルベルティーニ ウェールリズセ共和国初代総督に、ヴェールヌイの政府と党、全ての人民を代表し、ここに哀悼の意を捧げます。

ウェールリズセは、これからまさしく国際社会において飛躍を遂げて、確固たる地位を確立せんとする時であります。そんな希望溢れる最中の突然の訃報に、私は愕然とし、そして、私以上にウェールリズセ人民が、驚きと最大の悲しみに包まれているであろう事を想像しました。そしてかつて、閣下とお会いした時のことを、思い起こしました。

20年前、597年9月の両国首脳会談のことです。鮮明に覚えております。当時、我が共和国は、全燃料源の喪失と、隕石災害による900万人の犠牲者の発生など、最も困難な時期にありました。そのような中、外国の元首である貴方が、あえて我が共和国を訪問されたことは、どれだけ共和国人民を勇気づけたことでしょう。閣下は、帰国後に総督退任を表明され、一方の私は次期首相就任が決まっており、偶然にも反対の境遇にありました。凛とした眼差しを携え、世界の共存共栄、自由と民主主義について語られる閣下の姿は、国家指導者の先輩として学ぶところ多く、実際、私が在任中に推進、実行してまいりました、新興国と手を取り合う多角外交にも影響を与えていたのではないかと思います。

閣下、閣下が礎となり築き上げたウェールリズセは、今も閣下が理想とした矜持を堅持しています。これが生き続ける限り、国家として時に立場を分かつ事があれど、両国の人民は、それぞれにとって最も良き友人であり続けることができます。そしてそれは永遠のものであると、私は堅く信じております。ここに、閣下が生前に残された、歴史の中で輝き続けるであろう幾多の御業績と精神を偲び、慎んでご冥福をお祈りし、哀悼の言葉といたします。

フリューゲル歴617年3月、ヴェールヌイ社会主義共和国 ヴァシリー・サロート。



【国葬に参列された各国代表(代表者名)】

ヴェールヌイ社会主義共和国 ミラ・シェレスト首相,ヴァシリー・サロート前首相

エーラーン教皇国 フランツ・フォン・ビツィンガー枢機卿

コーデクス共和国 K・F・シュティッカー行政局長官

テークサット連合 ボンネー・ワッダッラー国王

(他、ノホ・ヘレコ連邦利益代表部より弔電)

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