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The Weekly Telegraph  
10月 30 (金曜日) 2015
【共和国軍事特報】 22:57   
【エウシウワンジャ共和国に戦車50台納入へ=テレグラフ・ウィークリー アゼロティータ総局】

写真=Triarii-Type D

 国防省及びアキュリス社は、エウシウワンジャ共和国政府との合意により、Triarii(以下トリアノイ)戦車を50台、同国軍に納入した。トリアノイ戦車はウェールリズセ共和国国産主力戦車で、他国MBTと比較すればその性能は見劣りするものの十分な拡張性を有することから採用が決定された。またアキュリス社は納入に先立ち、同国の気候、及び地形に対応したTriarii-Type Dを開発し、これを納入した。エドアルド・アランジ大将は主力戦車の他国への納入について「後継となる戦車の開発は進んでおり、何等国防に差し障るものではない」とした上で、エウシウワンジャ共和国への納入によりウェールリズセ製MBTの市場進出も含め前向きに検討していると語った。

【レゴリス帝国海軍との演習活発に = テレグラフ・ウィークリー サンジュブレ支局】

写真=ウェールリズセ共和国海軍の演習

 国防省は、レゴリス帝国より新たに数十名程度の海軍軍事顧問を受け入れるとともに、当面の間ウェールリズセ共和国近海においてレゴリス帝国海軍第3艦隊所属1個水上戦闘部隊(ミサイル巡洋艦1隻、ミサイル駆逐艦3隻、ミサイルフリゲート3隻)とウェールリズセ共和国海軍で合同軍事演習を行う事を発表した。レゴリス帝国海軍第3艦隊は海軍顧問代表の足柄真瑠璃上級大将が率いる艦隊で、レゴリス帝国でも精鋭と名高い艦隊の一つ。ティサ・ラスロー中将は「共和国海軍がヴェネツィア海軍の後継を名乗っても恥ずかしくない実力を示せるよう尽力したい」と述べた上で、「今回の演習を通じてレゴリス帝国海軍の運用ノウハウを学び取りたい」と前向きな姿勢を表した。ウェールリズセ共和国海軍からは戦艦アルベルティーニ以下、ミサイルフリゲート三隻、及びミサイルコルベット四隻が演習に参加する見通し。
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10月 15 (木曜日) 2015
【特報】アルベルティーニ総督の国葬、執り行われる 21:48   
【ベルドルト・アルベルティーニ前総督の国葬、執り行われる=テレグラフ・ウィークリー アゼロティータ総局】

写真=トリコローレに包まれたアルベルティーニ総督の棺

 フリューゲル暦617年3月1日。初代総督ベルドルト・アルベルティーニ氏の追悼式が執り行われました。アルベルティーニ氏の生前の希望により、遺体は7日、プラエトリア州南部リアラインの地に埋葬されました。追悼式ではイタリア共和国国旗トリコローレに包まれた棺が粛々と運ばれた後、アンネリーゼ・ザイツ総督と、ヴェールヌイ社会主義共和国より、生前アルベルティーニ氏と縁故の深かったヴェールヌイ社会主義共和国のヴァシリー・サロート前首相が、弔辞を読み上げました。

アンネリーゼ・ザイツ総督 弔辞

 今日この日、私達は一人の偉大な英雄に別れを告げなければなりません。 ウェールリズセが建国された頃、私はまだ四歳にも満たない子供でした。その頃の閣下の雄姿は、建国当時を知る全ての人々にとって眩しきものであったと確信しています。偉大なヴェネツィアの名を辱めない、そしていずれは世界各国が模範とするような民主主義国家の建設。リアラインの地に宇宙船が降り立った時、閣下が仰った事です。6世紀はウェールリズセにとって苦難の世紀でした。国家を打ち立てるには様々な障害がつきものです。閣下は様々な苦難の前に、その指導力を如何なく発揮なさいました。そして栄光の7世紀には、世界各国がその存在を認めるに足る国へと、ウェールリズセは変化していました。閣下の遺産は、僅か30年でウェールリズセを世界の最貧国から、世界でも有数の商業国として認知されるだけの経済規模を持つ国家へと進化させました。国際社会では、新興諸国経済理事会という形で、世界各国との共存と共栄に資するものとなりました。今日も、ウェールリズセは発展し続けています。後少しで、宇宙への道も切り開けたことでしょう。後少しで、世界でも有数の経済大国としての地位を確固とする事にもなるでしょう。後少しで、ウェールリズセが世界に範たる民主主義国家として認知される時も来るでしょう。惜しむらくは、閣下が希求されたウェールリズセを、閣下の存命中にお見せする事が叶わなかったことです。

 Arrivederci,Signore Albertini.

 Requiem aeternam.



ヴェールヌイ社会主義共和国 ヴァシリー・サロート前首相 弔辞

故ベルドルト・アルベルティーニ ウェールリズセ共和国初代総督に、ヴェールヌイの政府と党、全ての人民を代表し、ここに哀悼の意を捧げます。

ウェールリズセは、これからまさしく国際社会において飛躍を遂げて、確固たる地位を確立せんとする時であります。そんな希望溢れる最中の突然の訃報に、私は愕然とし、そして、私以上にウェールリズセ人民が、驚きと最大の悲しみに包まれているであろう事を想像しました。そしてかつて、閣下とお会いした時のことを、思い起こしました。

20年前、597年9月の両国首脳会談のことです。鮮明に覚えております。当時、我が共和国は、全燃料源の喪失と、隕石災害による900万人の犠牲者の発生など、最も困難な時期にありました。そのような中、外国の元首である貴方が、あえて我が共和国を訪問されたことは、どれだけ共和国人民を勇気づけたことでしょう。閣下は、帰国後に総督退任を表明され、一方の私は次期首相就任が決まっており、偶然にも反対の境遇にありました。凛とした眼差しを携え、世界の共存共栄、自由と民主主義について語られる閣下の姿は、国家指導者の先輩として学ぶところ多く、実際、私が在任中に推進、実行してまいりました、新興国と手を取り合う多角外交にも影響を与えていたのではないかと思います。

閣下、閣下が礎となり築き上げたウェールリズセは、今も閣下が理想とした矜持を堅持しています。これが生き続ける限り、国家として時に立場を分かつ事があれど、両国の人民は、それぞれにとって最も良き友人であり続けることができます。そしてそれは永遠のものであると、私は堅く信じております。ここに、閣下が生前に残された、歴史の中で輝き続けるであろう幾多の御業績と精神を偲び、慎んでご冥福をお祈りし、哀悼の言葉といたします。

フリューゲル歴617年3月、ヴェールヌイ社会主義共和国 ヴァシリー・サロート。



【国葬に参列された各国代表(代表者名)】

ヴェールヌイ社会主義共和国 ミラ・シェレスト首相,ヴァシリー・サロート前首相

エーラーン教皇国 フランツ・フォン・ビツィンガー枢機卿

コーデクス共和国 K・F・シュティッカー行政局長官

テークサット連合 ボンネー・ワッダッラー国王

(他、ノホ・ヘレコ連邦利益代表部より弔電)

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10月 13 (火曜日) 2015
【特報】レゴリス帝国海軍顧問招致,内政顧問退任,共和国最大の損失 21:19   
【国防省、レゴリス帝国より海軍顧問招致へ=テレグラフ・ウィークリー アゼロティータ総局】

写真=共和国海軍総旗艦「アルベルティーニ」

 共和国国防省は616年12月付で参謀総長ユリウス・インクヴァルト上級大将、海軍参謀長エルネスト・グラツィアーニ大将以下数名の幹部を更迭し、予備役に編入した。後任の参謀総長にはシェロジア戦役において指揮を執る予定だった陸軍参謀長ヴィルジニア・ベルリンゲル大将を据え、陸軍参謀長にはエドアルド・アランジ大将、海軍参謀長にはティサ・ラスロー中将が就任する。この更迭の背景には、他国軍との合同軍事演習において海軍艦艇が演習開始前に三隻、謎の大爆発により沈没という前代未聞の大失態を侵したことにある。海軍は死傷者多数の上、その殆どを他国軍艦艇により救助されるという醜態を見せた。アンネリーゼ・ザイツ総督は同日中にエスプガルーデ国防委員に軍組織の抜本的改革を指示、外務省には他国軍顧問の招致を検討するよう指示した。

 外務省は数日後、レゴリス帝国外務省との実務者協議に入り、レゴリス帝国海軍より帝国海軍作戦副部長兼第3艦隊司令官の足柄真瑠璃上級大将を海軍顧問として招致する事で一致。足柄上級大将は第一次エルツ内戦、エデレス・フリュー内戦、第二次エルツ内戦に参戦、特にエデレス・フリュー内戦・第二次エルツ内戦では第3艦隊の指揮にあたり、名将としての盛名に事欠かない。実質レゴリス帝国海軍TOP2を軍事顧問に据えた共和国海軍の命運たるや如何なるものか。尚、この海軍顧問招致にあたり、レゴリス帝国よりミサイル駆逐艦を12隻購入する事、また海軍関係者、及びサンジュブレ海軍工廠から技術者をレゴリス帝国の海軍施設見学に派遣する事も明らかにされた。



【フランツ・フォン・ビツィンガー枢機卿退任、三十年間もの内政指導】

 長らく内政顧問を務めてきたエーラーン教皇国のフランツ・フォン・ブティンガー枢機卿が617年1月に退任した。同氏はエーラーン教皇国経済界に強い影響力を持つ重鎮で、586年以来内政諮詢官(内政顧問)としてウェールリズセ共和国政界においてもその影響力は多大なものであった。歴代内閣の経済政策は殆どが同氏の発案によるものとされ、政権交代後も指導力を発揮してきたが、共和国経済が安定してきた事や、ご高齢も鑑み、616年の人事令で退任が決定していた。共和国政府はすでに同氏に共和国最高勲章たる国家功労勲章を外国人としては初めて授与した他、共和国行政委員会名誉委員職を贈呈している。

【ベルドルト・アルベルティーニ氏死去、国葬へ】

 フリューゲル暦617年2月27日、ベルドルト・アルベルティーニ初代総督が逝去。享年96歳。アルベルティーニ氏は移民船団の提督に30歳の時に就任、以来航海を続け、66歳の時にフリューゲルに到達した。初代総督として目覚しい手腕を発揮し、国民からは英雄として声望のある氏であった。訃報を受け、共和国政府は国葬として厚く弔う事を決定した。戦艦アルベルティーニは主の死に、弔砲を初めて撃つこととなった。なお、諸外国からの弔問については政府は歓迎する意向。
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10月 06 (火曜日) 2015
アンネリーゼ・ザイツ氏再選、ENEC改革 21:53   
【アンネリーゼ・ザイツ氏、総督再選=テレグラフ・ウィークリー アゼロティータ総局】

 614年12月に行われ、615年1月に開票された第四回総督選挙は、アンネリーゼ・ザイツ総督が引き続き経済界の強い支援を受け勝利した。有効投票数は36014857票。アンネリーゼ・ザイツ氏は29172034票で、全体の81%を獲得した。社会民主同盟は引き続き支持を得られず、ロタール・ケーフェンヒュラー氏の力量不足を指摘する声も多い。与党一強状態は引き続き続く見通しで、ザイツ内閣の安定政権が期待される。(グラフや図は国からの発表があり次第公表)





【ENEC改革、難航か――関係者からは厳しい見方】

 ニコロ・フォスカリーニENEC常駐代表はENEC本部ビルでの会見で、ENECの準加盟制度、標準レート、開発投資について提言を行ったと表明した。フォスカリーニ氏は「ENEC発足から8年が経とうとしている。大きな変革がなければ、ENECは既存組織のように埋もれてしまう」と指摘。共和国外務省も本改革を成立させることで、後進国、新興国、中堅国にも加盟し易い環境作りが可能としており、共和国としてはENECの停滞が指摘される中でも、改革をし続ける事で再び活性化を図る狙いがあるものと見られる。

 一方で、総督府報道官はノホ・ヘレコ連邦が発表したフリューゲル国際銀行について、記者から問われた際「運営方法や融資の審査体制が不透明なまま見切り発車した感は拭えず、今後十分な説明がなされる事に期待する」と、曖昧な表現に留めたものの、出資には否定的な見方を見せた。共和国提案のENEC-DIPとの競合を危惧する見方もあり、六カ国会議での対立以来、大使館を利益代表部に降格させ、冷淡な関係が続いているノホ・ヘレコ連邦との関係はより一層冷え切ったものとなる可能性が高い。
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