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ヴェールヌイの報道  ヴェールヌイ社会主義共和国メディアの報道を集約して紹介
1月 07 (木曜日) 2016
【労働党 歴史的敗北】【成蘭で新国王即位】【瓦国で極右政党が政権】 07:47  ヴェールヌイ社会主義共和国 
--------------------------------国際関係--------------------------------

【成蘭連邦で新国王即位】

630年10月、成蘭連邦の政府と王室の協議機関が、黒石治憲第一王太子を新国王とすることで議決した事を成蘭時事通信が伝えた。これに伴う大規模な式典は行われない見通し。治憲新国王は歴代に比べ政治に強い関心があるとされており、これまでに比べ国王の政治関与が強まる恐れがある。新国王即位の報に対し、政府報道官は共和国政府として祝電を発したことについて触れ、成蘭連邦からすでに答電を受けていることを明らかにした。[ブルースター紙]

【ガトーヴィチ帝国で極右政党が政権】

629年12月、ガトーヴィチ帝国で全体主義を標榜する右翼政党、帝国発展党が140年ぶりに政権党となった。帝国発展等は君帝主義を掲げる。君帝主義とは、皇帝を頂点とした結束の中で富国を図るという意味で用いられる言葉だ。独自の風土歴史の中で、文化が継承されて国の豊かさに寄与することは望ましいことだが、こと帝国発展党政権発足以来のガトーヴィチの政治的空気は国粋主義発展と軍国化の様相を呈している。彼らの首相が新たに掲げた"大スラーヴ主義"が、彼らの判断に影響を及ぼすなら、共和国もいずれ何かしらの判断を強いられることになるのかもしれない。[スヴァボーダ紙]

"スラーヴ主義は波及するか?"



--------------------------------国内政治--------------------------------

【史上初 労働党が単独過半数割る】

629年7月公示第8回人民議会選(全500議席)

労働党 235議席(-27)

民主農民党 107議席(-58)

文化自由連盟 151議席(+82)

共産党 7議席(+3)

第8回人民議会選挙の結果、労働党は獲得議席数235議席と、現国政制度施行以来はじめて単独過半数を失った。党書記長を勤めるシェレスト首相は、即日書記長職の辞任を表明した。党中央委員会は急ぎ後任の選定を行い、他会派との連立交渉に臨まなくてはならなくなった。シェレスト首相は辞任表明の中で「労働党が社会主義共和国における唯一無二の前衛政党であることは現在においても揺ぎ無い。我が政府の15年は、過去全ての政権同様に、国の社会主義発展に寄与した。選挙でこうした結果を招いたことは不本意極まる。」と述べ、悔しさを滲ませた。[労働者の勝利]

建国以来続く労働党政権に対する人民の倦怠感に加え、シェレスト政権の言動不一致が着実な議席減を招き、今回遂に最後の一線を越えた格好だ。シェレスト政権は発足以来、それまでの国際協調路線、とりわけ新興国との関係構築に懐疑的とされ、路線の立役者であったスヴィトラーナ氏を批判することで間接的に成蘭とENEC圏から距離を置く姿勢を示していた。先のヴァノミス問題では、共和国が真っ先にFENA・ENEC双方で協議の招集を要請したが、調査や判断過程に直接関与しないまま各種声明や協定に追従した。ファルロイト協定が国際に示されて以降、当事国をはじめ利害関係国との調整過程で、政府の対応が放漫不適当だった疑いが人民議会外交委員会で野党から厳しく追及を受けることにもなっていた。「指導政党時代は別として、現在まで労働党が単独与党であったのは、個々の政策への賛否は実はあまり関係がないんです。問題は立案実行能力、責任政党としての信頼感だった。これまでの実質公選だった歴代指導者と違い、シェレスト首相は初めての党組織あがりの人物でしたから、党内政治で優位に立ちたいばかりに判り易い外交方針の変更で自身への求心転換を図ったものの、そもそも論拠のない方針転換は実態に反映できない。結果としてチグハグで粗雑な運用になった。人民大衆の中にあった誠実な責任政党としての労働党のイメージは深く傷ついたのではないでしょうか」(元官僚)[ブルースター紙]

労働党が歴史的敗北を喫した中、民主農民党は労働党以上に議席数を後退させている。元来労働党と方針が似通っている為、衛星政党を継続している既得政党として見なされがちであった農民党。シェレスト政権発足以来の労働党の混乱に対し、既存の方針をもって対抗軸たりえた最大野党にとって、ここ数年は千載一遇のチャンスであったにも関わらず、議会では終始精彩を欠いていた。野党としての機能と役割を果たす能力がないという疑念は、事ここに至り確信に変化したのだろう。一方、前回比82議席増加の大躍進を果たしたのは文化自由連盟。もとより超党派的性格の強い連盟は、結成以来着実に支持を広げている。これを反映し、619年の第6回選挙からはそれまでの候補擁立数を100数十人規模から200人以上に拡大していた。今回の躍進結果に連盟のトゥイニャーノフ代表は「国政への影響拡大、延いては政権党への脱皮を果たして、いざともなれば人民の信託に応える準備をする事は、人民議会に会派として存在する以上当然の義務だった。これは共和国の民主制度を発展させることそのものでもある。私たちのこの意思と成長を、人民が受け止めてくださったということだと思う」と述べた。[スヴァボーダ紙]
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