フリューゲル暦 19337期

537年 2月中旬



　外政省は25日、南西ヴォルネスク情勢に関する記者会見を行い、ヴォルネスク統一政府の新政権樹立を歓迎すると発表した。アンゲロス外相は「新政権は海賊対策への理解が深く、今後もより一層の関係強化を望めるだろう」と述べた上で、「日ノ本によって殺害された故・ゲネボス閣下の遺志でもある」として日ノ本帝国を批判した。

　故・ゲネボス氏は、535年に開催された連合王国の建国200周年記念式典に出席する予定であったが、日ノ本帝国によって殺害されたため実現しなかった。同氏は新政権の樹立を志し、民衆からの支持も大きかったため、式典への参列が両国の友好関係を更に深めると期待されていた。

　外相は会見で「新政権樹立は国際社会がゲネボス外相殺害事件を今一度見つめなおし、日ノ本が正式な弁明と謝罪を述べる良い機会」、「同氏殺害を認める日ノ本は南西ヴォルネスクを更なる混乱に陥れたのであり、同地域から手を引くのが筋であろう」として日ノ本帝国を名指しで非難した。

フリューゲル暦 19276期

535年 6月初旬



　15日、連合王国の建国200周年記念式典が首都カレストノープルで執り行われた。335年のボスフォラ合同による連合王国の成立以降、大きな節目の一つとなる式典である。

　今回の式典では、国家の体を成していない諸地域（※放置ターンが多い国）を除き、ほぼすべての世界各国に招待が出され、23ヶ国の貴賓・祝賀使節が出席した。なお、エデレス・フリュー連合については招待した国の中で唯一の祝電のみとなっている。ヴォルネスク統一政府は、当初外相が参列する予定だったが、「諸事情により」代理人が出席した。



以下、参列の回答があった順に出席国を列記する。



【ストリーダ王国】

　　　　国王　シャルガーナ陛下

　　　　王妃　クリスティーナ殿下

【エルツ帝国連邦】

　　　　内相　グナイゼナウ閣下

　　　　ルクセリア女王　アイシャ・リンブルフ・メル陛下

【アルドラド帝国】

　　　　外相　アロイス・ヘルツォーク閣下

【クシミニャール侯国】

　　　　侯爵　シャルル・ド・ザイナル閣下

【レゴリス帝国】

　　　　総統　ヴァルター・ディットリヒ閣下

　　　　エリーゼ・ディットリヒ　総統夫人

【成蘭連邦王国】

　　　　黒石国王王妃両陛下

　　　　連邦首相　岡島恒一閣下

【佰愿神社領佰愿諸島】

　　　　佰愿神社宮司（海祝）　東風浦弥生台下

【ファイアリヒ連邦共和国】

　　　　連邦評議会議長　イェレミアス・レーム閣下

【ガトーヴィチ帝国】

　　　　皇太子　エフゲニー殿下

　　　　外務相　クレーコフ閣下

【タヂカラオ国】

　　　　大統領　マルコ・T・アージュン閣下

【大幹帝国】

　　　　皇帝　朴世成陛下

　　　　皇后　伊勢宮陛下

【エーラーン教皇国】

　　　　カメルレンゴ　アーラマーン殿下

【ドクツ第三帝国】

　　　　総統　ギーゼルベルト・ドレーゼ閣下

【シベリア共和国連邦】

　　　　外務相　ヴィクトル・モロトフ閣下

【石動第三帝国】

　　　　太上皇婿　孝寧君陛下

　　　　皇帝　真備宮陛下

　　　　征夷大将軍兼内閣総統　足利尊子殿下

【昭栄国】

　　　　皇太子　英邦殿下

　　　　外交長官　府美閣下

【ヴォルネスク統一政府】

　　　　外相　ゲネボス閣下 （事情により代理人出席）

【アプゾルート連邦共和国】

　　　　大統領　ホーク・オザリア閣下

【日ノ本帝国】

　　　　サクラ帝陛下

　　　　首相　原閣下

【神桜帝国】

　　　　桜花帝陛下

　　　　首相　露口閣下

【アリア連邦】

　　　　大統領　バートレット閣下

【ミッドガルド帝国】

　　　　皇帝　イェレナ・プチロフ陛下



【ポーレタリア首長連合】

　　　　公式祝賀使節



計23ヶ国。



※ エデレス・フリュー連合は祝電のみ

フリューゲル暦 19252期

534年 10月初旬



　王務省は11日、533年2月に発布されたテオドラ・ティユリア女王陛下の緊急勅令に基づく、533年食料備蓄庫消失事件支援国への御礼巡行の日程を公式発表した。



【533年】

　　4月上旬　　成蘭連邦王国

　　4月下旬　　アルドラド帝国

　　5月上旬　　大幹帝国

　　5月中旬　　エルツ帝国連邦

　　8月下旬　　ドクツ第三帝国（建国30周年記念式典）

　　9月上旬　　ファイアリヒ連邦共和国

　　10月下旬　 神桜帝国（旧・神桜皇国）



【534年】

　　5月中旬　　イタリン共和帝国

　　8月下旬　　ストリーダ王国（建国30周年記念式典）



以上、計9ヶ国。

【画像：外政省庁舎外観】



フリューゲル暦 19242期

534年 6月下旬



　政府は9日、来年535年6月に開催される建国200周年記念式典へ世界各国の首脳及び貴賓を大々的に招待すると発表した。435年に行われた建国100周年記念式典では、一部の同盟国の首脳しか招待されなかった。

　この変化の背景には、昨年の政府食料備蓄庫消失事件がある。事件当時、食料価格高騰によって窮していた国民生活を救ったのが友好諸国だった。外政相は会見で「同盟国である成蘭や神桜はもとより、ファイアリヒや幹国といったそれまで関係が疎遠だった国からも救援の手を差しのべていただいた。食料消失事件が記憶に新しい今にあって、どうしてこれまでどおりの建国200周年記念式典が開けようか。これこそ連合王国の新時代の幕開けだ」と述べた。

　これに対しある野党議員は「国家の一大イベントを政権の得点稼ぎに利用しているにすぎない」と批判、また別の野党議員は「かつて戦ったノ連や南西ヴォルネスク情勢で対立するエーラーン、アプゾルートへの不可解な大規模財政支援を進めるイタリンの首脳が出席しなければ意味がない」と述べた。