537年5月17日、先の大幹帝国王朝創建100周年記念式典の際の足利将軍殿下と朴首相閣下との首脳会談で触れられた仁河芸術文化大学への講師招聘の提案について、山岡藝術大学は以下の5名の講師の派遣を発表した。



キャラクターメディア学部イラストレーション学科准教授　師　島津カゲフミ氏



　少女と機会を融合させたイラストで熱狂的な人気を博した。地球時代やフリューゲルの兵器に関する造詣も深い。



キャラクターメディア学部漫画学科教授　齋　缶野浩氏



　代表作に「地球防衛民間軍事会社タイ・ガード」など。「快描塾～マンガの悩みを一刀両断～」などの技術書が大変分かりやすいと評判。



無所属　現役作家　やもり氏



　漫画「にゅるゆり」作者。同作品が大幹帝国において爆発的にヒットしたため、今回特別招聘となった。



キャラクターメディア学部アニメーション学科教授・学科長　齋　高槁良作氏



　「装甲騎馬隊ヴェドムズ」「太陽の爪ザグラム」「アジャリキ」など数多くの人気リアルロボットアニメを監督として手がけた熟練のアニメ監督。



キャラクターメディア学部アニメーション学科教授　師　山瀬公敏氏



　「機動尖兵ガングリオン」シリーズや「宇宙戦艦アマテラス1199」（近年、石動の国民的漫画・アニメである「宇宙戦艦アマテラス」をリメイクしたもの）などの数多くのSF・ロボットアニメのメカニックデザインを手がけたベテランメカニックデザイナー。



　山岡藝術大学学長の葦月宮王さまは、「今回この様な文化面で友邦大幹帝国と交流が持てるのは誠に素晴らしいことです。今回の招聘承諾は今まで我が国の再興に多大な貢献をしていただいた大幹帝国に我が国が恩返しをする大きなチャンスです。五人の先生方には幹国でもしっかり頑張ってもらいたいと思います」と述べられた。



【国際】ヴォルネスク統一政府のゲボネス外相暗殺問題紛糾か。佐々木外務卿「北ヴォルネスク政府をヴォルネスク一円の唯一の正当政府とする我が国の見解は変わらない」としつつも「かの国の言動は理解に苦しむ」

　535年6月、財政悪化の折から、とうとう国庫が底をついてしまうという事態が発生した。これにより全公務員の給与が未払となり、中でも暴徒鎮圧などの激務に耐えていた首都圏治安警察機構はこれに大いに反発。特機隊が中心となりストライキを敢行し、本州各地は首都警の厳しい監視と取締がなくなったため、一斉に暴動が発生し、都市機能麻痺などの深刻な事態を巻き起こした。



　この自体に見かねた各国は我が国に経済支援を敢行。ストリーダ王国は資金10兆Va及び商品50兆Va相当の支援、クシミニャール候国は商品10兆Va相当の支援、ノイエクルス連邦は資金60兆Vaの緊急貸付を行ってくれた。



　これによりスト中の首都警にただちに給与及び特別手当が支払われ、満足した首都警側はただちにストを中止。帝都、敷倉、津山などの主要都市に展開し、暴徒鎮圧により「反体制勢力」6千人あまりを検挙したという。

（写真）今回異例のストライキを起こした首都警特機隊。



　幹国・ノ連などのCAME諸国やそれ以外の国々からも度重る経済支援を受けてもなお、我が国の財政が健全化しない理由として、政府有識者会議は以下の要点を指摘した。



１、歳入を無視した身の丈に合っていない社会福祉体制。



２、党関連機関の乱造による公務員の増大（現在の129万人は全体の9%）。



３、実質軍事政権に依存した不安定な体制下での税務関係機関の賄賂の横行。



　以上の点を踏まえ、政府は党関連機関の大幅な整理・綱紀粛正と共に、社会福祉予算の大幅な削減を発表。535年9月までにフリューゲル共通社会福祉指数を50代まで引き下げることを明言した。ちなみに各国の社会福祉指数はあの大幹帝国ですら79、エルツ帝国連邦でも61に留まっているが、それ以外の新興国・先進国ではほぼ100～80が平均的で、エーラーン教皇国に至っては151という想像が難しいほど充実した社会福祉体制を敷いているようだ。今までの我が国の社会福祉指数は90代を誇っていたが、一期ごとの第三次産業生産高はたかだか1兆2000億Vaだったため、確実に財政を圧迫していたことは確かなようである。



【津山市で南朝脇屋義介が蜂起。津山市民扇動し現代都市を蹂躙】



　536年3月5日、社会福祉予算削減に対し国民の不満が確実に高まっている中、行方が分からなくなっていた南朝の故新田紗代近衛大将の弟、脇屋義介大佐が津山市で武装蜂起を起こした。脇屋大佐は田園に隠していた南朝軍の戦車で津山市近郊の住宅街に侵入。農村部の住民らに蜂起を呼びかけ武器を配布。反乱軍を形成し現代都市津山市を僅か10日間で焼き払い、およそ100万人の津山市民が犠牲となった。すぐさま戦艦あまてらすより巡航ミサイル2発が発射され、陸軍第一飛行師団（新設）が空爆を敢行。反乱軍は無事鎮圧されたが、商業国である我が国の大きな経済基盤が失われることとなった。

　なお、脇屋義介大佐の死亡は確認されておらず、今のところその消息はわかっていない。



【国際】ストリーダに巨大隕石落下。政府は建材一億トンを支援。



【国際】レゴリス帝国・ミッドガルド帝国、永久同盟を宣言。



【国際】旧秋津領で吉備秋津義勇軍が発足を宣言。

(このたび崩御された後明日香宮陛下)



　現在浄土島を実効支配している正統吉備皇国（南朝）が534年3月28日、南朝皇帝である後明日香宮陛下のご崩御を報じた。



　南朝側の発表によると、後明日香宮陛下は先月より熱病を患われていたらしく、最期には「「玉骨はたとえ南島（浄土島）の苔に埋むるとも霊魄は常に北闕（室満京）の天に望まんと思うなり。もし勅を背き義を軽んぜば、君も継体の君にてあるべからず」と言い残され、最後まで帝都還御と北朝征伐の事を思われていた様である。



　これにより後明日香宮陛下と、その皇婿阿野廉門陛下の間にお生まれになった後駿河宮皇帝陛下が践祚を行われたが、後駿河宮陛下は530年3月5日生まれで御年僅か4歳に満たぬとの事である。



　後明日香宮皇帝陛下の遺言により南朝政府は摂政・関白などの皇帝に対する明確な後見人を置くことができないため、今後南朝の実権は実質北畠千恵太政大臣が掌握することとなると思われる。

　532年2月より発生した南北朝状態による動乱は、帝国に深刻な経済被害をもたらした。動乱により物流や情報は停滞し、石動経済は大打撃を受け、失業率は復興以来最悪の6％を未だ下回らない。また国庫資金も戦費に使い果たされ、現在石動にはほとんど「金がない」状態といっても過言ではない。現在帝都には失業者が溢れかえっている。



（写真：職業安定所前で寝泊りする失業者ら）