聖マズダー教国・スオミ王国会談

パリーサー：まぁ、お上手ですのね。私もレオ陛下の精悍なお顔立ちをみて驚きましたわ。てっきり、もっと老人のように厳めしくて、近づきがたいお方かと…安心しました。

教皇：これこれ、失礼だよ。申し訳ない。以前からスオミの王家や歴史について聞かせていたのですが、想像から、変な先入観を持っていたようで…お気を悪くしないでいただきたい。

国王：私はまだ２３ですよ（笑）
さしつかえなければ殿下にどのようなお話をなさっていたのか伺っても？

教皇：スオミ王家が地球時代から続く名家であるとか、古代ローマにルーツがあるという話です。

パリーサー：兄上、私にもっと陛下とお話をさせてくださいな。ですから、そのぅ…

教皇：む？わかった、わかった。二人きりにしてほしいということだろう？私は執務室に戻るよ。話が終わったら、呼んでおくれ。

国王：おや、行ってしまった。別にいてもらっても構わなかったのですが。しかしこれで二人きりでお話ができますね。

パリーサー：二人きり…ちょっと恥ずかしいですね。単刀直入ですが、陛下は私との結婚をお望みと聞きました。これはやはり政略結婚なのですか…?

国王：私は国王なので、国を治める者として結婚しなくてはならないという意識はここ数年持っていました。そこで、結婚相手を探すことにしたのです。探すにあたって深く考え、自ら決断してあなたの兄上にお話を持ちかけました。たくさんいた候補の中からあなたを選んだのはあなたの性格や評判を聞いたからです。もちろん、スオミの利益というものについても考慮には入れましたが、それは理由の二番目、三番目でしかありません。あなたを選んだ一番の理由は、あなた自身について聞いて、あなたについてもっと知りたい、あなたと親しくなりたいと私が思ったからなのです。

パリーサー：陛下のお考えが聞けて安心しました。正直に言うと、私は結婚はお断りするつもりだったのです。政略結婚の道具になるのは嫌ですし、何より私のことを愛してくれる方でないと結婚したくありませんでしたから。ただ、今、その決心が鈍っています。陛下とならば、もう少しお話ししたいと思ったのです。

よかった。私も今すぐ結婚を、とは考えていません。結婚について考えるのはお互いのことをもっとよく知ってからでいいと思っています。そうこうしているうちに私がおじさんになってしまうかもしれませんが。

そのときは私もおばさんになってますね、ｳﾌﾌ。
ところで、私は近々スオミを訪れるつもりです。
スオミ協会を通じて、現地の協会による慈善活動を現場で指揮しようと思います。
その時にもまた、陛下とお会いできるでしょうか？

もちろんです。スオミに来るのがいつか教えてもらえれば、こちらの予定を空けておきましょう。