石動情勢に起因する周辺事態対策会議

大韓帝国石動駐留軍が本国からの撤退命令を無視したことに起因する周辺事態の緊迫化を深く憂慮し、関係各国間で事前に対策を協議したく、本会議を招集する。

本会議の目的はあくまで周辺事態の緊迫化を防ぐことにあり、石動からの大韓帝国軍撤退については原則取り扱わない。

成蘭連邦王国は本会議に出席します。

レゴリス帝国は本会議に出席致します。

ミッドガルド帝国代表者が未到着だが、永久同盟よりレゴリス帝国代表が出席済みのため、会議を開始する。

現状、大韓帝国が石動第三帝国へ最後通牒を提示しており、大韓帝国軍の撤兵が実現しない場合、大韓帝国と石動第三帝国間で戦争が始まる恐れがあります。

以前ミッドガルド帝国から、ノイエクルス連邦と石動が開戦したら戦火を交える可能性がある旨、コメントが発表されていました。
永久同盟としてはどのような根拠に基づき石動情勢に介入する可能性があるのか、まずお伺いしたい。

遅ればせながら、我が国も本協議に出席する。

　石動情勢に介入する可能性の根拠と致しましては、ミッドガルド帝国が報じた外務省コメントの内容の通りです。
　ミッドガルド帝国は先端工業で以って商品を生産する工業大国であります。しかし商品生産の際に必要な銀を自国内で産出しておらず、その全てを海外からの輸入に頼っているのが現状です。
　彼の国は我が国を始め、アルドラド帝国やエルツ共和国等に合計184兆Va相当という膨大な量の商品を定期輸出しておりますが、その中で、石動第三帝国からの銀輸入が途切れればどうなるでしょうか？石動第三帝国以外からも銀を輸入しているとはいえ、その影響はかなり大きなものとなるでしょう。

　商品生産量の減少、それに伴う定期輸出の滞り…ミッドガルド帝国としては最も最悪なシナリオの一つと言っても過言ではないかと我が国は考えております。
それが第三国が石動第三帝国を始めとしたミッドガルド帝国に対して銀を輸出している国家らに対して攻撃を行った事によって引き起こされたものだとなれば、ミッドガルド帝国としてはそれを容認できませんし、彼の国から商品定期輸入量の半数以上を担って頂いている我が国も容認できるものではありません。
　それは云わばその第三国がミッドガルド帝国の工業産業に対して直接的な攻撃を行ったと言っても過言では無く、事実ミッドガルド帝国はそのように見なすと発表されています。ですから、ミッドガルド帝国は同国外務省のコメントに書いている通り、「この第三国に相応の対価を支払わせるだろう。」と宣戦布告等の対抗処置を行うことを表明しているのです。

　ですが、例えば今回のケースのように、もし大幹帝国と石動第三帝国間に於いて戦争が勃発した場合でも、石動第三帝国からミッドガルド帝国に対しての銀輸出が途切れないのであれば、彼の国の情勢には関与しないでしょう。無論、終戦後にミッドガルド帝国向け銀輸出が止められる可能性があるのであれば話は別ですが。

我が国には招待が届いていないが、成蘭連邦王国の発言が神聖同盟を代表していることを通知しておきます。

ティユリア連合王国については石動との貿易関係が無く、成蘭連邦王国のみの参加で十分と考えられたので招待していません。
ただ成蘭連邦王国が神聖同盟を代表している旨、承知しました。

レゴリス帝国の発言について、趣旨は理解しますが正式な防衛条約も無いまま全ての資源輸入先の紛争に介入するという姿勢はいささか強権的過ぎるように感じます。

とはいえ今回大韓帝国が問題としているのは「大韓帝国軍の撤兵」であり、戦争目的を限定する事で民間人の死傷者を最小限に抑え、経済関係への悪影響を回避できるのではないかと考えています。
我々としては大韓帝国が上記の制限に沿う限り事態を静観することを宣言できるのではないでしょうか。
成蘭連邦王国からは何かご意見ありますか？

我が国は石動と長らく燃料貿易を行っており、石動とその周辺地域における情勢不安について大きな関心を抱いております。
しかし、石動と大幹が戦争に突入したとしても、我が国はもとより神聖同盟が当事者として介入することはあり得ません。
というのも、我が国は石動と不可侵条約を結んでおり、中立国としての立場を維持しなければならないからです。
もっとも、神聖同盟が「調停者」として戦争の回避、停戦の調整に協力することは可能でしょう。