石動第三帝国・成蘭連邦王国間首脳会談

【561年5月14日　石動第三帝国公方府庁舎　応接室】

足利尊子「石動へようこそ、春岡首相閣下。この度我が国の紀元150年式典へお越しいただいた事、大変嬉しく思います。

建国以来の友好国であった貴国との友好をこの様な形で再確認出来た事、皇帝陛下・臣民ともに大変喜んでおりますわ！

閣下には石動名産の吉備だんごと、特級葉のなた豆茶をご用意しております。どうぞご賞味下さいませ。」

吉岡公一郎連邦外政院次官(東方地域担当)
「(吉備だんご・・おいしそう)」

春岡信輝連邦首相
「私も閣下とお会いできたことを喜ばしく思います。貴国と我が国は伝統的な友好関係を築いております。
これも閣下のご尽力なければ果たせぬことでした。
それにしても美しい街並みですな。長い歴史を感じさせる。我が国の役所にも見習ってもらわねば。
・・・おっと、話が本題からずれました。我が国としては、貴国の紀元150周年を機に、友好関係の再確認を宣言する文書の発出を考えております。事前協議にて、内容の合意は得ておりますが、念のためご確認の上サイン願います。」

成蘭連邦王国・石動第三帝国間における平和友好宣言

1 成蘭連邦王国と石動第三帝国は大石動帝国からの長い伝統的友好関係を再確認する。
2 両国は平和友好精神に基づく良好な外交環境を維持するよう努力するとともに政府間交流のみならず両国民の民間交流を促進することで一致した。
3 両国は経済、社会、文化、技術、科学及び行政の分野において並びに地域における国際の平和及び安定についての共通の理想及び願望に関する事項その他共通の関心事項に関して、積極的に協議する。
4 両国は、地域における平和、調和及び安定を一層促進するよう努める。また、両国は、その見解、行動及び政策を調整するため、国際的及び地域的な問題に関する相互の定期的な接触及び協議を維持する。
5 両国は国民の相互交流を促進するため、相手国国民に対する査証を原則免除する。

足利尊子「伺っております。では、署名させて頂きます」

源正二位征夷大将軍尊子（花押）

春岡信輝連邦首相
「両国の永遠なる友好関係を願って署名します。

成蘭連邦王国　連邦首相　春岡信輝　公印

さて、私の方からは以上ですが閣下の方から何かご提案、ご相談などがあれば。」

足利尊子「そうですね…実は我が国の大工重工から、是非とも貴国の最先端技術を学ぶために技術者・社員若干名を貴国の一流製造メーカーに研修派遣したいと言う声が出ておりまして。閣下はどこか良い企業はご存知でしょうか？

また、陛下の姪に当たり給う久米宮親王殿下が農学に興味を示しておられまして、是非とも畜産先進国の貴国にご留学したいと思し召していらっしゃる様なのですが、貴国としてはいかがでしょうか？」

春岡信輝連邦首相
「そうですねえ・・豊内工業はいかがでしょう。
自動車の部品から気象衛星の運用まで手掛ける我が国最大の民間企業です。貴国にも支社を置いております。
まあ、自動車やバイクの製造がメインですが、研究開発も熱心にしておると聞きます。
かの会社の社長は私と懇意ですので、話を通しておきましょう。

殿下のご留学ですか。そうですなあ、、成蘭農業大学や国立畜産学研究所はいかがでしょう。
すぐに担当部署に指示して、ご留学の準備を始めることもできます。
ご留学中は宮殿にホームステイするとよいでしょう。同年代の王族も数多くおりますから、刺激にもなるでしょう。」

足利尊子「ありがとうございます！さっそく両国間での文化・技術交流促進が果たされましたね。豊内工業ですか。我が国でも人気の高いメーカーですね！大工重工にも安心して研修してもらえそうです。

殿下ご留学の件、ご快諾ありがとうございます。すぐに宮中にも留学の準備をして頂きましょう。久米宮殿下もお喜びになられるでしょう！

さて、本日はこうした首脳会談の場を設けさせていただき、誠にありがとうございました。この宣言に違わぬよう、今後とも両国間での交流を深化させてゆきましょう！

この後、宮中にて各国来賓をお招きした晩餐会を予定しております。是非閣下もいらして下さいね！」

春岡信輝連邦首相
「これも貴国が信頼のおける友人だからできることでしょう。いつまでも、この関係を維持したいものです。

殿下の件は既に各部署に指示しておりますので、よいご留学となることでしょう。

では、晩さん会でまたお会いしましょう。お疲れ様でした。」