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Re: oyal family story in Seiran

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なし Re: oyal family story in Seiran

msg# 1.1
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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2013/6/16 17:00 | 最終変更
ゲスト    投稿数: 0

473年7月2日 国王宮殿・特別室

早朝だというのに、侍従総長が慌てて駆け込んできた。
「陛下、このような記事が!」
ルーシェ紙、そして国内最大手の成蘭新聞の一面トップにルティーナ公爵と治宗第一王太子が接吻を交わしている写真が掲載されている。
国内でも人気が高いルティーナ殿下と将来の国王筆頭候補である第一王太子が恋愛関係にあるというのは以前から報じられているが、ここまで決定的な証拠が出ればもはや色恋沙汰では済まないだろう。
議会、行政府からも王位継承議論が噴出することはもはや免れまい。
「このままでは、王室の品位は失墜します。一刻も早くご決断を!」
侍従総長のいう「ご決断」とは恐らく第一王太子の継承権はく奪のことだろう。
「・・これを以って品位が損なわれたというのは考えすぎではないか。むしろ他国の君主と懇意にしていると考えれば、良いことだろう。」
国王は第一王太子を守ろうとするが、侍従総長にはそのような陛下の考えが理解できないようで
「申し上げにくいことですが、陛下のお考えは楽観的すぎます。それに、国王としての能力は第二殿下の方が優っております。」
国王は新聞を読みながら、秘めた考えを話し始める。
「近いうちに私自身がルーシェベルギアスを訪問し、第一王太子と面談しようと思う。もちろん、両国当局には隠密にした上での話だ」

473年2月15日 成蘭国際空港
国王から手紙を託された新人侍従はルーシェベルギアス行きの航空機を待っていた。
もちろん、公費ではないのでエコノミークラスだし入出国審査も外交特権は使えず、通常の観光客と同様だ。
「それにしても、まだかな・・・」
ルーシェベルギアス付近海域が悪天候の為、出発が見合わせとなっているのだ。
侍従は託された手紙を読んでみることにした。幸い封印などはされておらず、読んでもその形跡が残らないようになっていた。


ルーシェの生活はどうだ。警護隊員からは健康的に過ごしていると聞いているが・・
前置きが長くなっても仕方がないので用件を書いてしまおうと思う。
先月、医師団から余命5年を宣告された。ただし、大手術を行えば寿命まで延命することができるそうだ。ただし、国王としてはもう復帰できないだろう。
私は、最後まで国王でありたいと思う。だから手術は受けず天の赴くままに死を迎えるつもりだ。
そこでだ。次の国王を予め決める必要がある。お前も知っていると思うがかつて王位継承をめぐり血が流されたこともある。
二度とそのような事態にならない為にも生前決定する必要がある。
私はお前を次の国王として指名しようと思っているが、国内、とりわけ政治上の圧力がそれを許さない。
どうやら、王族の中でお前に反発する人物が動いているようだ。
お前が5年以内に、国王としてふさわしい働き、動きをすれば私は次期国王としてお前を推薦できるだろう。しかし、そうならなかった場合、お前は国王に即位できず、最終的には王族の地位も危ぶまれるだろう。
ルーシェに残るのもいいだろう、あるいは成蘭に帰国するのも一つの選択肢だろう。また、王位継承権を放棄するのももしかしたら幸福な選択なのかもしれない。
とにかく、お前が5年以内に「力」を示す必要がある。どうか、頑張ってくれ。
近いうち、直接会いに行こうと思う。それまでに答えを用意しておいてほしい。


どうやら手紙は書きかけのものらしい。まだ続きの手紙があるはずなのだが・・・
国王から渡された鞄の中を探るが、やはり他には手紙は入ってなかった。
「どうなってんだ・・・」
その時、アナウンスが流れる。
「お客様にお知らせ致します。ルーシェベルギアス行きに御搭乗予定のお客様、出発時間が迫っておりますのでお急ぎくださいませ。繰り返しお客様・・」
侍従は急いで手紙を片付け、立ち上がる。
「コネも推薦状もないのに、第一殿下に面会できるのだろうか・・・」
≪続く(?)≫
※外交、報道には全く影響しません。ゼッタイに。次の投稿は鎖国終了後になると思います。

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