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龍鮮王朝秘史

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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿.1 .2 .3 .4 .5 .6 .7 | 投稿日時 2013/7/20 10:30
ゲスト    投稿数: 0

みなさんの真似をして書いてみたいと思います。

投票数:0 平均点:0.00
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿.1 | 投稿日時 2013/7/20 11:15 | 最終変更
ゲスト    投稿数: 0

【龍鮮建国編】
第一章 「太極旗の翻る時」
46a53226.jpg
434年6月14日、鏡咸道軍閥の総帥、朴成秀は各地に分立する軍閥を全て討伐し龍鮮半島を統一した。
朴成秀は臣下の推戴を受けて国王に即位し「龍鮮王国」の建国を宣言した。387年の中夏民国崩壊による光復より47年、龍鮮人は再び自らの国家を建設したのである。

首都・京城
李大尊「陛下、御即位おめでとうございます。410年に龍鮮光復軍を建軍してから24年間戦い続け、遂に龍鮮統一が叶いましたな。」
朴成秀「これは私一人の勝利ではない。共に戦い続けてくれた領議政(李大尊)や同志たち、そして全ての龍鮮の民の勝利である。」

慶福宮・勤政殿
朴成秀「領議政よ、各国との外交関係樹立はどうなっている?」
李大尊「既に多くの国より建国の祝辞を貰い受け、国交を開設しています。」
尹明策「左議政、尹明策申し上げます。普欧帝国天津飯帝国大神連邦王国より開発支援を受けました。」
朴成秀「直ちに返礼文を送りなさい。右議政、内政はどうなっているか?」
金忠献「はい、戦乱により国土は大きく荒れ果てておりますが、総力をあげて復興に乗り出しております。」
朴成秀「分かった。諸君、民の為に尽くしてくれ。」
臣下一同「国王陛下万歳!」

まもなく、龍鮮王国の国旗と国歌が定められた。
宇宙を表し、統一・一体性を意味する陰陽と万物の調和を表す四卦を配した「太極旗」
悠久の歴史と未来への希望を歌った「愛国歌」である。

投票数:0 平均点:0.00
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2013/7/20 12:12 | 最終変更
ゲスト    投稿数: 0

第二章 「壬午共乱」

442年6月、幹羅道輝州
李策明「龍鮮には巨大な害虫が巣食っている!特権階級の両班どもを討て!自由の為に戦うのだ!」
黄鵬「はるか遠くオストマルク国では自由を求める人民が立ち上がり革命に成功した!龍鮮人民も立ち上がる時だ!」
労働党員「革命万歳!」

政党が禁止されている中、非合法で活動を続けていた龍鮮労働党員3万5千人は半島南西部の輝州市で武装蜂起した。
この戦役は442年の干支の壬午から、「壬午共乱」と呼ばれた。

王国軍は8万の戦力をもって3か月をかけ龍鮮労働党軍を殲滅した。

京畿道・京城
李大尊「賊軍の殲滅は完了いたしました。」
朴成秀「御苦労であった。」
金忠献「しかし、反乱の首謀者である李策明の行方が不明であります。」
朴成秀「必ず捕えて厳罰に処すのだ。」
尹明策「反乱を防止するために、政治を改革することも肝要かと存じます。労働党が『両班打倒』を掲げて蜂起したように、民の間では両班に対する不満があるのではないでしょうか?」
金忠献「左議政は私たち両班を侮辱しておられるのか?
和寧王朝の時代よりこの国を治めてきたのは両班であるぞ!」
李大尊「右議政抑えよ。左議政も言が過ぎるぞ。」
朴成秀「今は力を合わせて国難を乗り切らねばならぬ時である。一致団結して事に当たるのだ。」

尚慶道・釜海
黄鵬「李同志、最早我が党に戦力はありません。如何にして革命を継続しましょうか?」
李策明「こうなればオストマルク民主連邦に逃れて再起を図るしかないだろう。」

442年9月、李策明以下龍鮮労働党員は秘密裡に釜海港から古ぼけた貨物船でオストマルク民主連邦へと向けて出港した。

投票数:0 平均点:0.00
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿.1 | 投稿日時 2013/7/26 17:40 | 最終変更
ゲスト    投稿数: 0

第三章 「革命先進国」
20080919-FH040006.jpg
442年10月、壬午共乱に敗れた龍鮮労働党員は遠い海の彼方、フリューゲル社会主義革命の先駆者フランツ・ビュッヒャー書記長が治めるオストマルク民主連邦の首都クヴェルンに辿り着いた。

黄鵬「李同志、オストマルクの首都クヴェルンに到着致しました。オストマルク当局には上陸前に事情を打電しております。」
李策明「上手くことが運べば良いのだか・・・」
シュタージ(秘密警察)「龍鮮労働党員ですか?」
李策明「そうです。」
シュタージ「オストマルクへようこそ。同志を歓迎いたします。」

クヴェルン市連邦議事堂
ビュッヒャー「龍鮮の同志を歓迎します。」
李策明「ありがとうございますビュッヒャー同志。」
ビュッヒャー「我々は反動勢力により奪われた人民の自由の為同志の活動を支援します。」
李策明「革命の先進国である貴国の支援は百人力です。人民の勝利の為に全力を尽くします。」

リーベルト「革命支援と申しましても、現在の我が国には他国と戦争をする軍事力がありません。」
ビュッヒャー「一先ず、5か年計画の完遂まで様子を見る必要があるだろう。」

龍鮮王国京城・慶福宮
外務官吏「大変です!!先の反乱の首謀者李策明がオストマルク民主連邦に亡命しました。」
朴成秀「なんだと!」
李大尊「オストマルクと言えば社会主義政権が成立した国家でございます。如何対処いたしましょうか?」
金忠献「オストマルクなど恐るるに足りません。断固征伐いたしましょう!」
両班派官吏一同「陛下!オストマルクを征伐下さい。」
尹明策「龍鮮に対外戦争をする力はありません。対話による解決をお願いいたします。」
勤官派官吏一同「陛下!対話による解決をお願い申し上げます。」
朴成秀「普欧帝国との関係を強化すると共にオストマルクとの交渉の道を探れ。また、万一に備え国防を充実させるのだ。」
臣下一同「はい陛下!」

この時、龍鮮半島の南西、蔡洲島において朝廷を動揺させる勢力が育っていた。

投票数:0 平均点:0.00
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2013/7/26 18:52
ゲスト    投稿数: 0

第四章 「三国鼎立」

443年1月、オストマルク民主連邦に亡命した龍鮮労働党はビュッヒャー書記長の支援により「龍鮮人民共和国」を建国した。労働党総書記の李策明が国家主席に、腹心の黄鵬が首相に就任した。
龍鮮人民共和国は武力による王国打倒を掲げ、また、王国側では主戦論を唱える金忠献率いる両班派と和平論を唱える尹明策率いる勤官派の論争が連日のように続き、有効な手立てを立てられずにいた。

幹羅道・蔡洲島は古代に龍鮮人と秋津人の移住者が切り拓いた地で、かつては眈羅国(たんらこく)と呼ばれ、独自の王・政府が存在していた。
しかし、3世紀の香麗王朝4代国王で名君の誉れ高き「元宗大王(ウォンジョンデワン)」の命を受けた鄭明燁将軍によって征服されて以降、龍鮮本土の支配を受けてきた。
香麗王朝の支配者は蔡洲島を罪人の流刑地として扱い、蔡洲人を白丁(ペクチョン)と呼んで差別していた。
香麗が秋津皇国に併合された後の秋津植民地時代に「蔡洲人」としての意識が高まり、中夏民国(357年~387年)が崩壊して龍鮮半島に軍閥が割拠するようになって以降は「蔡洲独立運動」が高まった。

内乱時代に蔡洲を支配した幹羅軍閥の成英権(ソン・ヨンゴン)は蔡洲独立主義者を武力弾圧し、50万人以上の市民を虐殺した。

龍鮮統一後、王国政府は蔡洲島を幹羅道・蔡洲郡とし、郡衛府を設け1万5千の兵を配していた。郡知事の李平一(イ・ピョンイル)は蔡洲独立運動を厳しく取り締まっていた。

崔永成「我々蔡洲人は本国に対し、平和的に自治を要求していたが政府はそれを拒否し、弾圧を行っている。最早蔡洲人が自由を得る方法は武器を持って戦う以外にない!蔡洲人よ!今こそ起ち上がる時だ!」

蔡洲国民党率いる蔡洲独立軍に島民は次々と加わり、その数は30万を超えた。
蔡洲郡衛府1万5千では独立軍を鎮圧することは不可能であった。崔永成は郡衛府に投降を求めたが、プライドの高い両班の李平一知事は頑として拒否し、衛府軍に徹底抗戦を命じ自決した。衛府軍1万5千は独立軍30万と戦い全滅した。

443年8月蔡洲市
崔永成「我々蔡洲人は自由の戦いに勝利した!ここに蔡洲共和国の建国を宣言する!」

龍鮮王国龍鮮人民共和国蔡洲共和国の三国が鼎立した。

投票数:0 平均点:0.00
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2013/8/15 10:01 | 最終変更
ゲスト    投稿数: 0

第5章「一枚の密書」
yjimage7FPESWG6.jpg
443年8月京城・慶福宮
両班派官吏A「陛下!野蛮な共産主義者オストマルクを征伐下さい!」
勤官派官吏B「陛下!平和的交渉をお願い申し上げます!」
両班派官吏C「勤官派は我が龍鮮国に仇す共匪に宥和を示せと申されるか!?」
勤官派官吏D「両班派は我が龍鮮国が外交的に孤立しても構わないと仰っているのか!?」

内務官吏「大変です!幹羅道蔡洲島で蔡洲国民党なる勢力が蜂起し、李平一知事は自決され衛府軍は全滅しました!」
李大尊「何ということだ!この外交で難題を抱えている時期に国内で騒擾とは!」
金忠献「蔡洲白丁め!今すぐこの野蛮人共を征伐すべし!」
両班派一同「そうだ!そうだ!」
尹明策「まずは蔡洲国民党とやらの要求を尋ねるべきです。交渉を以て服属させましょう。」
勤官派一同「そうだ!そうだ!」

会議後・国王の部屋
李大尊「陛下、私にお話とは何でしょうか?」
朴成秀「実は余の体は末期の癌に冒されておる。最早長くはあるまい。」
李大尊「何と!何故それを隠しておられたのですか?」
朴成秀「余の病が広く世に知られては民心に動揺を与えてしまうと考えたのだ。」
李大尊「そうでしたか。」
朴成秀「余の命があるうちに領議政に頼んでおきたいことがある。」
李大尊「なんでしょうか?」
朴成秀「それは・・・・・・・」

龍鮮王国政府は蔡洲島の国民党政府に服属を求めた。
蔡洲共和国の崔永成大統領は王国側に対し帰属の条件として以下を突きつけた。
(1)民主化 (2)龍鮮労働党の追放措置の解除 (3)蔡洲島の高度な自治

(1)の民主化は300年前の和寧王朝時代より貴族政治を続けてきた両班にとって受け入れられるものではなかった。
(2)の労働党追放措置の解除は危険であると判断されたたため断固として受け入れられなかった。
(3)の蔡洲島の自治を受け入れることは蔡洲人を白丁と呼んでいた両班たちのプライドが許さなかった。

王国側と蔡洲側の議論は平行線を辿ったが、崔永成のもとに一枚の密書が届くことによって事態は打開へと動く。

外交官A「大統領閣下、世界各国は蔡洲の独立に対し祝意を表し、国交樹立が進んでいます。」
崔永成「それは喜ばしいことだ。これで龍鮮王朝が我々に対して武力を行使することはできないだろう。」
外交官B「閣下、王国側より密書が届きました。」
崔永成「誰の名か?」
外交官B「龍鮮国王の朴成秀です。」
崔永成「何だと!」

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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2013/9/29 10:19
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第6章 「偉大な崩御」

「親愛なる蔡洲島民がこのような挙に至るまで追い込まれるような状況になったのは余の不徳であり心より謝罪します。古くは300年前の和寧時代からこの国に巣食う両班は蔡洲だけではなく本土でも民に対して搾取を続けています。この忌まわしき両班を打ち破るために蔡洲島民の力が必要です。どうか御力を御貸し下さい。 龍鮮国王 朴成秀」

崔永成「国王は内乱時代の鏡咸軍閥の首領であった時から不正を嫌う高潔な人物であったと聞く。ここは一つ、国王に協力しよう。」

安明燦「王朝側に利用されるのではありませんか?」

崔永成「いや、この"新三国時代"を治めれば蔡洲人の地位は必ずや向上する。我々は龍鮮再統一のために動き出さなくてはならない。」

蔡洲共和国は龍鮮王朝・龍鮮人民共和国の双方に連絡を取り三国首脳による会談開催の実現に奔走した。

444年4月17日、京城・慶福宮
朴成秀「余の命はどうやらここまでのようだ。安哲よ龍鮮の民を守るのはお前の仕事だ。民を頼む。李大尊よ新王を頼むぞ。」

朴安哲「父上、私が龍鮮の民を守ります。必ずや偉大な国にしてみせます。」

李大尊「陛下の御意志は我々が受け継ぎます。安哲様を支え、龍鮮の民を守ります。」

朴成秀「そなたらに任せれば龍鮮に安泰が訪れる日も近かろう。それを見ることができないのは誠に残念だが、天の丹君様の下で見守っているぞ。」

朴成秀「余の愛する大龍鮮国が永遠に他国に支配されず、平和を保ち、栄えることを望む。」

444年4月17日、龍鮮初代国王 朴成秀崩御 太祖と追尊される。

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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2013/12/15 10:30 | 最終変更
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第7章「三鮮統一」
蔡洲共和国の崔永成大統領の主導により三国首脳会談が開かれ、龍鮮王国から李大尊総理と尹明策副総理、龍鮮人民共和国より李策明国家主席、オストマルク民主連邦よりヴァルター・ディンケル外相が出席したこの会議は「龍鮮地方における"新・三国時代"解決の為の会談」と呼ばれ、話し合いは長く続いた。
王国側と共和国側の意見は平行線を辿り、会談は難航を極めたが、蔡洲代表崔永成の
腐敗を齎したのは300年以上前より続く貴族達、所謂両班です。
彼等は歴代の王朝に深く入り込んでいる状態です。これを取り除くは厄介なものでしょう。
秘密を暴露する形で王国側に申し訳ないが、先王も生前両班を憂慮しておられました。
だから我々は声を大きくして言いたい、悪しきは両班であると。王国よりも先に解体すべきは両班であると。
龍鮮労働党の皆さんは貧しき国民を守る盾となり、300年前から続く悪しき集団を打ち破る矛となって頂きたいのです。
皆さんが亡命政権を建て続ければ、同胞同士の殺し合いになりかねません。そして半島の同胞は皆さんを恨むでしょう、「人民の為にと言ってただただ戦争を持ってきただけだ」と。
皆さんにとって我々は"帝国主義を守るブルジョワジー集団"と映るかもしれませんが、我々はただただこの龍鮮の地で二度と血の流れぬ様動いているだけです。
王国の解体は両班が取り除かれた、その時に王がどの様に政治を動かすかによって国民が裁定します。」

という大演説により王国側と共和国側が和解、統一合意・両班打倒で一致する。そして、蔡洲代表により以下の「龍鮮統一宣言」がつくられた。

龍鮮統一宣言

我々龍鮮半島を三分していた龍鮮王国龍鮮人民共和国蔡洲共和国は会議の結果以下の事に合意し龍鮮を統一する事を宣言する。

龍鮮人民共和国、並びに蔡洲共和国は政府を解体する。
龍鮮王国は龍鮮労働党の追放処置を解除し党としての活動の自由を尊重し、保証する。
龍鮮王国蔡洲特別自治道を設立する。
蔡洲特別自治道は独自の議会を持ち、軍事及び重要案件の外交以外の強い自治権を有する。
・特別自治道の道知事は議政府国務大臣と同程度の高い地位を有する。

蔡洲共和国大統領崔永成「この宣言のままに龍鮮が一つになる事を願います。」
龍鮮王国議政府総理大臣李大尊「統一龍鮮王国がこの宣言を遵守することを誓います。」
龍鮮人民共和国国家主席李策明「龍鮮の労働者階級を代表し署名する。 統一龍鮮のプロレタリアートに栄光あらんことを!」

456年2月20日 両班院・常民院において龍鮮統一宣言批准・蔡洲特別自治道移行法が全会一致で可決され、三つの龍鮮は13年ぶりに一つになった。

【龍鮮建国編 完】

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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2014/3/13 15:12
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【東方乱麻編】
第一章「紅い宗主国」
龍鮮半島はその長い歴史において殆どの時間を中夏大陸を宗主国と仰ぎ冊封を受けてきた。
龍鮮人にとって中夏人は憧憬と畏怖と憎悪の対象であった。
この関係は280年に東海の彼方より勃興した秋津皇国が龍鮮・中夏・萬州・檬古・越楠といった東方全土を支配し大東方共栄圏を建設するまで続いた。
秋津皇国が提唱した「八紘一宇」の精神は中夏に朝貢していた周辺諸民族に自立心を与え、「絶対的な主人はこの世に存在しない。全ての民族は対等である」という意識改革を成し遂げた。
時が流れ秋津に対し独立戦争を起こした中夏民国(357年~387年)は遂に秋津皇国を大陸から放逐することに成功した。
中夏民国は「中夏こそが文明の中心であり、この世を総べる国である」という「中夏思想」の復興を試み、周辺諸国を併合し、武断統治を敷いた。
これに対し、諸民族は八紘一宇を心の拠り所として中夏に独立闘争を挑んだ。
やがて中夏内部では国民党政府の腐敗に対する民衆の不満が高まり、暴動が頻発するようになった。この機に乗じて少数派の華夏共産党が蜂起し中夏は長い内乱に突入、387年中夏民国は崩壊した。
龍鮮をはじめとする中夏の支配を受けた諸民族は独立を達成した。

~60年後 447年 夏北 紅京 
李堯東「華夏人民共和国 中央人民政府已于本天成立了(華夏人民共和国、中央政府は本日を以って成立しました)」

龍鮮の宗主国、中夏は共産国として蘇った。この紅い宗主国は何処へ向かうのだろうか?

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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2014/4/6 9:57
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第二章「我らは同じ東方人」
455年11月9日、龍鮮王国初の常民院選挙が実施され、祖国貢献党を組織した尹明策と改革派政党の進歩会を組織した呉勇邦の連立合意により立憲政治が始まった。

李大尊「尹君、龍鮮を頼むぞ。」
尹明策「はい、必ずや良い国にして見せます。」

尹首相は封建主義的な諸制度の撤廃と両班の特権廃止という難しい国内改革に努める一方、外交面でも大きな転機を迎えていた。

ミッドガルド帝国オストマルク民主連邦に宣戦布告し、その後撤回するという事変が起きた後、ミュールハウゼン家を戴く帝政復古派のクーデターにより崩壊した。

華夏人民共和国では社会主義から市場経済への移行が進み、外交面でも親共産国から親普欧へと転換した。

そして、東方諸国への善隣友好のため「東方共同体」構想を打ち出したのである。

東方諸国共同宣言

我々平和を愛する東方諸国民は長きにわたる分裂と統合そして戦乱の歴史を踏まえ、政治経済文化等のあらゆる分野で協力し、相互の発展及び諸国の繁栄を願い、ここにその団結の意志を国際社会に示すために以下の項目に合意した。

一、東方諸国は相互の主権を確認し、これを尊重する。

一、東方諸国は相互の紛争に関し、武力行使ないしは武力による恫喝を永久に放棄する。

一、東方諸国は人、商品、サービスの往来に関し、その障壁となる制度等を順次撤廃していく交渉を行う。

一、東方諸国はその相互の発展のために経済協力のための枠組み構築を行う。

一、東方諸国は諸般の分野で相互に交流を活性化させる。

一、以上の項目を実現化するために、東方諸国は早期に交渉を開始する。

東方共同体への賛否は龍鮮世論を二分した。ある者は中夏思想を恐れ、ある者は大東方共栄圏の復活と歓迎した。
尹首相は東方共同体に賛意を示した。華夏人民共和国を警戒する反対意見に対し、尹は
「我らは同じ東方人、共存共栄の道は必ず拓ける。」
と強く主張した。

華夏人民共和国は本宣言を批准する。」
華夏人民共和国国務院総理兼外交部長 朱緋真

龍鮮王国は本宣言を批准する。」
龍鮮王国議政府総理大臣 尹明策

秋津君主国は本宣言を批准する。」
秋津君主国内閣総理大臣 安藤晋作

石動第二帝国は本宣言を批准する。」
石動第二帝国暫定政府総統 赤松雅彦

「我が国は東方諸国共同宣言を批准いたします。」
神桜皇国 一ノ宮皇帝

東方諸国民の希望を背負い、東方共同体(EC)は発足した。東方共同体は大東方共栄圏の夢を実現できるのか?

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