生憎だが貴国の回答は我々が期待していた回答とは地球とフリューゲルとの距離ほどの深遠が広がっており我々の慈悲を示すには値しないと考える。しかしながら貴国の誇る世界的にも稀な無能政治家が無い知恵を絞り絞って用意してきたであろうこの回答には、これ以上の惨劇を回避しようという意思だけは天体望遠鏡で覗かなければ見つからないほどの僅かな物ではあるが存在していると好意的解釈ができるので和平交渉の継続に関しては一考する。
本回答と我々の要求を対比検討し後日改めて妥協案を提示する。それを待たれたし。

以上

我々は貴国の回答と我々の要求の間を取り４５兆までは不本意ながら拠出する用意がある。貴国の回答を待つ。

ノイエクルスとしてはその額で妥協できないこともない。
ただし100兆未満の支払であるなら、資金でなくこちらの指定する物資を適切なレートで支払う現物払いにしていただきたい。

現物払いは可能であるが指定する物資とそのレートについては明確にしていただきたい。

我国としてはなるべく希少資源にて支払ってもらうことを主眼として居るため、弾薬、石油、酒、食料くらいの順番で考えている。
レートは最新の国際レートを元に算出予定である。
例えば弾薬なら、越後の砲弾取引価格が500Mt=5000億であることからその半分の500万トン=5000億を上限レートと考えている。
今回の減免により我国の供した砲弾が3分の1に値引かれたと考えられることから全体的にある程度の割引価格でレートを設定する予定である。

貴国の希望品目にある弾薬及び石油についてだがこれら軍事に直接関わる重要な戦略物資を和平交渉の取引に供するのはいかがなものかと考える。平和的解決を図るための交渉であるのだからそういった軍事色強い物資は省かれるべきではないだろうか。

国内では左派勢力を中心にシュツルムが軍事物資を持ち続ければ再びノイエに侵攻して来るという意見が優勢でありこの条件が飲まれなければ共産主義革命すら懸念される事態である。
また資金も含めて貴国の保有する物資の中で魅力のあるものは少なく、希少性の高い軍事物資以外ほとんど貴国から高レートで引き渡してもらいたいと思うものはない。

我々はここまでで大幅な譲歩を強いられており、これ以上の譲歩を貴国が望むのなら世論の動向から言ってその成果や交渉の可否については保障できる状況ではないことも参考までに申し上げておく。

シュツルム側がこれ以上交渉を引き延ばそうというのであれば我々としては交渉継続の意思なしとみなさざるを得ない。
したがって交渉期限を3010期に設定する。これまでに返答がない場合、自由国政府は貴国が交渉を打ち切ったと判断し必要な行動を取ることとなるだろう。