確かに人民主権を掲げて革命を成就したのは事実だ。 しかし、国内の実情は民族間の深まる対立と、民族国家樹立を声高に叫ぶ民族主義者、簒奪者にならんとする反革命分子に悩まされた。 帝政時代にも同様の状況であった事は明確である。
我々連邦議会は二度の大粛清を行い、国内事情を安定させはした。 だが、いまでは権威主義者、自由主義者の声が高まり秘密警察による取締りを強化せざる終えないのが現状なのだ。 もし我々が立憲君主制を支持し、実行したならば秘密警察を解散せざる終えない。その上、民主制となれば国政の独裁権も無くなる。 旧世界のレフ・トロツキーも『民主的な方法を適応させるには限度がある』と残している。人民にブレーキを踏むかどうか尋ねることは出来ないのだ。